わかりやすい、通りやすい!セミナー企画書の書き方とは
会社でセミナーを開催する場合、セミナー企画書を作成する必要があります。
企画書はセミナーの内容が具体的に記載されたものであり、上司や会社の許可を得るために必須です。
しかし、多くの人は自分の過去の経験に基づいてセミナーを企画するため、企画書や提案書の書き方をきちんと学んでいません。
そこで、この記事ではわかりやすい企画書とはどのような企画書なのか、上司や会社がOKを出せるわかりやすい企画書をどのように書けばいいのかを解説します。
目次
1.企画書に重要なこと
思い付きで企画書を書き始めるのではなく、まずはセミナーの目的やコンセプト、ターゲットを紙に書き出してみましょう。
それらの情報を順序立てて書くことで、無駄のない企画書を作成することができます。
企画書はセミナーの全体像を示す地図のようなものです。読み手がセミナーの目的、コンセプト、ターゲットを具体的にわかるように、筋道立てて書く必要があります。
逆に言えば、正しい企画書の構想を理解していれば、誰でも通りやすい企画書を書くことができます。
企画書に必要な内容を順番に見ていきましょう。
1-1.タイトルづけ
企画書に必要な第一の要素はタイトルです。タイトルは企画の顔といえます。タイトルがわかりづらかったり、魅力を感じられなかったりすると、後に続く企画書の内容をそもそも読んでもらえない可能性があります。
今回のセミナーで何を伝えたいのかをしっかり洗い出した後に、それを土台にして、今回のセミナーが「どんなジャンルで」「どんな悩みを解決するセミナーなのか」を簡潔に表すタイトルを考えましょう。
ジャンルの一例としては、「女性のための」「20代のための」など。悩みの一例としては「売上アップ」「コミュニケーションを活発化」などが挙げられます。
1-2.開催目的を定める
セミナーの開催目的、つまり「セミナーにどんな成果を期待するのか」をはっきりとさせましょう。
いくら自分がやりたいことをアピールしたとしても、それが今現在の自社のニーズと合致しなければ企画書は通りません。
そのために、今自社が求めているのが新規見込み客リストの獲得なのか、見込み客リストのフォローなのか、既存顧客への追加販売・関連商品の紹介なのか、顧客への満足度アップ、流出防止なのか、あるいはそれ以外にあるのか、調査が必要です。自社のニーズを把握し、それを解決できる目的を定めましょう。
1-3.ターゲットは誰か
続いて、セミナー参加者、つまりターゲットとそのターゲットのペルソナを設定します。
ターゲットがセミナーに求めるものとセミナーの内容にズレが発生してしまった場合、セミナー満足度は低くなり、見込み客の心をつかむことができなくなってしまいます。
コツは「現在の見込み客リストからターゲット像を割り出すこと」です。
過去に資料請求した人のリスト、自社商品の購入者リスト、過去のセミナーアンケートの集計結果などからターゲット像を組み立てていきます。
この作業を行うことにより、ターゲットへの訴求ポイントを突き詰めることができ、ターゲットの心に響く内容にすることができます。また、コンセプトとターゲット像のズレが減り、顧客満足度の高いセミナー企画につながります。
1-4.どうやってアピールするのか
ターゲットが決まったら、既存顧客への連絡方法、またターゲット像に当てはまる新規顧客をどのような方法で集客していくかという戦略が必要になります。
上司や会社としては、「ではそのセミナーを実際どのように告知するのか」というのは必ずついてくるポイントです。精度の高いセミナーを企画できたとしても、その内容を必要としている層に適切にアピールできなければ成果につながりません。
例えば、ネットをメインに集客したとしても、高齢者がターゲットであれば、地域情報誌や新聞といった媒体での宣伝の方が効果的かもしれません。
これらのアピール方法を理由とともに企画書に明記することで、セミナー開催の現実味が増し、読み手を納得させることができます。
2.注意!”企画書”と”提案書”の違い
企画書を作成する際に注意したいのは、企画書と提案書の違いをはっきりと知ることです。
提案書は動機付けが内容の中心になります。「なぜセミナーを開催しなければならないか」を読み手に伝え、心を動かすためにコンセプトや骨組み、道筋などに重点を置き、どちらかといえば細かい内容は省きます。
一方、企画書はその提案内容を具体的にし、実務・計画を細かく記載したものです。「ではどのようにセミナーを開催するのか」を伝えるのが企画書です。そのため、抽象的な表現は避けて内容を具体的にし、提案書のコンセプトに合致した明確な企画書を作成しましょう。
3.まとめ
思いつくままに企画書を書いていると、無駄が多かったり、内容がコンセプトとずれてしまったりする可能性が高くなります。企画書を書くときには、タイトル、開催目的、ターゲット、アピール方法を事前に洗い出す作業が必須です。
これらを明確にすることで、一貫性のある企画書が作成できるようになり、上司や会社のOKをもらいやすくなります。
また、提案書が動機付けであるのに対し、企画書は実務・計画が具体的に記されている必要があります。読み手が成功を期待できる企画書を作成し、セミナー企画の第一歩を踏み出しましょう。