人材育成の目的とは?育成方法やポイント・実際の成功事例などを徹底解説!
近年では終身雇用制度が崩壊しつつあり、人材の流動化が激しくなってきています。そのため、離職率の増加に悩まされている人事や採用担当者も少なくありません。そんなときに必要なのが人材育成。人材育成をすることによって、離職率の低下や業務効率の向上など様々なメリットがあります。
そこで今回は人材育成の目的やポイント・実際の成功事例などを紹介していきます。
目次
人材育成とは
人材育成とは、企業の事業に貢献できるような従業員を育てることです。
企業は従業員がいることで成り立っています。そのため、これから事業を拡大するのであれば従業員の成長が必要不可欠です。既存の従業員はもちろん、特に新入社員などは入社してすぐの段階で仕事に慣れないことが多いので、人材育成することで徐々に業務がこなせるようになります。
その結果、最終的には仕事に対するモチベーションの向上にも期待できるでしょう。
人材開発との違い
人材育成と似ている言葉として「人材開発」があります。人材開発とは従業員が持っているポテンシャルを引き出すことによって、一人一人の能力を最大化させることです。研修などの短い期間で行われることが多く、従業員も成長を感じやすいのが特徴です。
従業員を育てるという意味ではどちらも同じですが、定義が若干異なるので覚えておきましょう。
人材育成を行う目的
人材育成を行う目的は以下の3つです。
・離職率の低下
・リーダーの育成
・業務効率・クオリティの向上
順番に解説します。
離職率の低下
終身雇用制度が崩壊しつつある日本では、転職する人が増加傾向にあります。離職理由は様々ですが、在籍している会社では成長が見込めず転職する人も少なくありません。人材不足に悩まされている企業も多いので、簡単に転職されてしまっては企業の経営状況はさらに悪化するでしょう。人材育成を行うことによって、成長を感じられるようになります。仕事に対するモチベーションも高まるので、離職率の低下に期待できるのです。
リーダーの育成
仕事は個人ではなく、常にチームとして行うことがほとんどです。チームとして効率よく業務をこなすためには、リーダーが必要になってきます。リーダーはマネジメント力やコミュニケーション力など、様々なスキルが必要となってくるので、誰でも務まるわけではありません。しかし、必要不可欠な存在なので、人材育成によって新たなリーダーとなる人材を育てることができます。
業務効率・クオリティの向上
従業員が成長するにつれて、どんどん新しい業務についても覚えるようになっていきます。最初から行っている業務に関しては慣れることによって業務効率だけではなく、クオリティの向上にも期待できるようになるのです。
人材育成の方法
人材育成の方法は4つあります。
・OJT(Off the Job Training)
・Off-JT(Off the Job Training)
・SD(Self Development)
・eラーニング
1つずつみていきましょう。
OJT(Off the Job Training)
OJTは、上司や先輩が現場で教育したり指導を行ったりする人材育成方法です。現場で行うため、仕事ですぐに生かすことができます。また、イレギュラーな事態にも対応できる柔軟な応用力が身に付くでしょう。ほとんどの企業はOJTを導入しています。
Off-JT(Off the Job Training)
Off-JTは、外部から講師を招いたり業務外で実施したりする人材育成方法です。研修のプロが講師を務めるので、クオリティの高い研修に期待できます。一度に多くの受講者を対象にすることができるので、非常に効率的です。
SD(Self Development)
SDは、社内外のセミナーに参加したり書籍を購入したりするなど、自分の意思で知識やスキルの習得を行う人材育成方法です。自分の意思で選ぶことができるので自由度が非常に高いのが特徴的ですが、個人差が大きく現れます。
eラーニング
eラーニングは、スマホやパソコンを利用して学習することのできる人材育成方法です。スマホまたはパソコンのどちらかがあれば、自分の好きな時間に学習することができます。また、学習内容を繰り返し復習することができるので、知識やノウハウが定着しやすいのが特徴です。
人材育成を成功させるための3つのポイント
人材育成を成功させるためのポイントは以下の3つです。
・人材育成する目的をハッキリさせる
・人材の性格やポテンシャルを引き出すことを心がける
・会社全体で人材育成をサポートする
順番に解説します。
人材育成する目的をハッキリさせる
なぜ人材育成するのか、目的をハッキリさせましょう。目的がハッキリしなければ適した人材育成方法を選ぶことができず、うまくいかなくなるからです。また、人材育成の対象に選ばれた従業員も何を行えば良いのか分からなくなり、モチベーションの低下に繋がります。なるべく具体的に目的を決めましょう。
人材の性格やポテンシャルを引き出すことを心がける
従業員によってそれぞれの個性があります。リーダーをこれから育成したいのであれば、コミュニケーション力や責任感のある人材を選ぶなど、従業員の性格やポテンシャルを考慮したうえで決めましょう。
会社全体で人材育成をサポートする
人材の育成は採用担当者や人事がメインで行う企業も多いですが、会社全体でサポートする必要があります。人材不足で悩んでいる部署の即戦力として育成したいのであれば、その部門でOJTを行ってもらうなど、会社全体で取り組むことによって、より効率的な人材育成が可能です。
人材育成で成功した事例
人材育成で成功した事例を2つほど紹介します。
・サントリーホールディングス株式会社
・ヤフー株式会社
サントリーホールディングス株式会社
飲料水メーカーとしても有名なサントリーホールディングス株式会社は、グローバル人材を育成するために「トレーニー制度」を設けています。トレーニー制度とは、若手の従業員を海外のグループ会社に派遣することで、海外の文化や言語を学び、グローバルスキルを身につけてもらう制度です。その結果、海外でも活躍できる従業員を増加させることに成功しました。
ヤフー株式会社
イーコマース事業や広告事業を手掛けるヤフー株式会社では、「1on1ミーティング」を導入しています。
「1on1ミーティング」とは、上司と部下によって行われる面談です。業務のことはもちろんですが、それ以外のプライベートなことなど、テーマが特に無い状態で話します。様々な内容を話すことでスキルや能力を把握してどのように業務に生かすことができるのかを見つけるのが目的です。
9割の従業員と週に1回以上のペースで実施した結果、自発的に課題を解決する人材が増えたのです。その後ヤフー株式会社は、より効率的に1on1ミーティングを行うことのできる「1on1サポートプログラム」を開発しています。
まとめ
今回は人材育成の目的やポイント・実際の成功事例などを紹介しました。
今後も転職する人が増えてくるはずなので、「離職率を抑えたい」、「業務効率を向上させたい」のであれば、人材育成を本格的に取り入れる必要があります。人材育成の方法はOJTやOff-JTなど様々ありますが、リソース不足によって行えない企業も少なくありません。
そんな時には「アウトソーシングサービス」を利用しましょう。アウトソーシングサービスを利用することで、研修スケジュールの作成や講師の手配などの業務を全て委託することができます。弊社、株式会社ニューズベースでは研修運営アウトソーシングを提供しており、年間400件以上の豊富な案件実績があります。まずはお気軽にご相談ください。
今回の記事を参考に、人材育成を取り入れてみましょう。