2018年入社式はどうだった?すごい企業入社式5選!
ここ数年入社式には変化が出ています。新入社員の父兄を招待する企業も増えるなど儀礼的な式典だけではなく、各社が念入りに準備したコンテンツが披露されるケースも増えています。
終身雇用という概念が年々薄まり、転職に関しても勤続年数の長短も関係なく転職しやすい時代になっています。また経験数が多く、効率化を目指した社会人はフリーランスとして活躍することも多くなりました。
入社式は新入社員が社会へ第一歩踏む、そして企業は新入社員を歓迎の気持ちを込めて迎え入れる一大いベンドです。2018年の春・秋の入社式は、どのような流れだったのでしょうか?今年も話題になった入社式がいくつもありました。
この記事では、2018年話題になった入社式を選んでご紹介します。
目次
1.入社式で靴磨き!靴用品メーカー【コロンブス】
創業117年と老舗の靴用品メーカーコロンブスは2018年4月3日、新卒社員4人、中途採用社員7人計11人を入社式にて迎え入れました。
コロンブスでは靴磨き入社式を1971年から導入しており、開始してから今回で45回目となりました。この靴磨き入社式は、自社製品に自分の手で触れ会社への愛着を芽生えさせるとともに、靴磨きを先輩と新入社員お互いでやることでよって自然にコミュニケーションを取るのが目的として始められました。
先輩社員から新入社員へ、靴磨き道具の使い方から布の持ち方などを丁寧に指導されます。
先輩社員と新入社員がペアを組み、はじめに先輩が手本を見せながら新入社員の靴を磨き、続いて新入社員は先輩社員の助言を聞きながら、先輩の靴を磨くという、靴用品メーカーならではの変わった入社式です。
2018年4月1日、大分市内のホテルにて坂井建設と大分ベスト不動産が合同で入社式を開催しました。
この合同入社式では合計12人の新入社員に加えて新入社員の父母20人も招待し、出席されました。式中では新入社員一人一人が父母に対し手紙を用意し参加者の前で読むという演出があり涙をする新入社員もいたとのことでした。
また、この合同入社式を開催した坂井建設の代表取締役坂井泰久氏と大分ベスト不動産は代表坂井史明氏は兄弟であることもあり、このような家族の絆を感じるプログラムを演出されました。
このプログラムは会社より新入社員の父母にアットホームな社風をアピールする狙いも込められている初めての試みでした。また、式典後には懇親会も開催され、この場にも新入社員の父母、家族も招待されました。新入社員たちも、普段改めて伝えない感謝の気持ちを伝える場となり、また新入社員の両親も安心してもらえる、ドラマ型入社式となりました。
2018年4月2日に人間ではなくアンドロイド“アオイエリカ”が新入社員として日本テレビに入社しました。
新人アナウンサーである“アオイエリカ”は「メディアが大きく変化している今、歴史ある日本テレビに入社できたことを、こころよりうれしく思います。一日も早く会社の戦力となれますよう、これから持てる能力を尽くして、先輩方の仕事を学習いたします。そして、世界に向けて日本のさまざまな魅力を伝えられるアンドロイドアナウンサーとして活躍できるよう、皆様と一緒に取り組んでまいりたいと思います」と新入社員を前にしてコメントを発表しました。
AIの話題が尽きない現代、このように入社式でアンドロイドを取り入れた前代未聞の入社式は、様々なメディアに取り上げられ話題となりました。
4.社長と行く!ダーツの旅 株式会社ラクーン
株式会社ラクーン(以下ラクーン)は、入社式当日に出発する研修先をダーツで決めるという新入社員を非常にドキドキさせる入社式を実施しました。
研修は入社式後に出発するという、非常にスピード感がある内容となっており、さらに研修先は入社式で新入社員が投げるダーツで決まるという面白いシステムです。入社式当日は研修先への移動があるため、定番のスーツではなく軽装で参加というルールも面白い点です。
ルールは入社式後、大きい日本地図が用意され、その地図に向かって順番に新入社員がダーツを投げます。投げた先が無事陸地に刺されば、そこが研修先に決定となり、すぐにその場所に向かうこととなります。
行き先が決定すると、すぐに交通手段を計画する班、宿泊先を選び決める班、食事をどこでするかなど考える班、観光をする場所はどこがあるのかを調べる班などに分かれ、新入社員だけで研修を計画します。
打ち合わせ1~2時間後には社長も加わり、事前準備や下調べの重要性、また決められた時間の中で決めることについて社長から新入社員へアドバイスを行うことが研修の一つの内容となり、入社式早々に社会人としての実践型学びが始まります。
研修を終えた新入社員は、新入社員同士の仲間意識と社長との距離感の縮まりを感じ、会社の一員という意識が強まったというコメントもあり、刺激的でユニークな素晴らしい入社式といえます。
ANAグループでは、社内アンケート調査を基に、今回の入社式は新入社員に歓迎の気持ちと自社とグループ全体への誇りも醸成するという伝統的なプログラムに加えて、「自由な発想」や「挑戦」という要素をコンテンツに取り入れることを企画しました。
そのコンテンツの一つが、社内の取り組みを伝える報道番組のような動画《ANA TV》 です。この動画を場内に流した後に画面が切り替わり、入社式がスタートします。動画の中から飛び出したようにアナウンサーに扮した女性社員が新入社員にインタビューを行い、その様子をライブ中継します。
また、各グループ会社の社員が出演した《事業所紹介動画》はそれぞれの職場の魅力を、ユーモアを交えて伝えることで、新入社員の緊張を解きほぐして、全グループ社員の歓迎の気持ちを伝えた有益なコンテンツでした。
2018年に開催され話題となった入社式を5社ご紹介いたしました。
また、今回取り上げた各社は、周到なプランニングおよび準備をもって新入社員を迎えようとする真摯な姿勢や、新入社員が入社式を終え会社の一員として意識できたというきっかけづくりに取り組んだ点が共通ポイントとしてありました。
コロンブスや坂井建設、ラクーンにみられるような、人と人とのつながりにフォーカスしたものや、日テレやANAにみられるような、技術革新によって企業文化を広げたものなど、会社のカラーや形はそれぞれですが、各会社の取り組みに関して非常に参考になる入社式でした。