これで迷わない! 学会アンケートの作り方指南書

公開日:2020.06.09  更新日:2024.07.09

「学会のアンケートを作成する係になった」

「学会アンケートってどう作ればいいの?」

このように悩んでいませんか?

紙アンケート、webアンケートなど、アンケートの形式には複数あります。また、設問の内容にも悩むかもしれません。

この記事では、学術大会や学会員に取るアンケートの作成方法をお伝えします。

 

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1.学術大会でアンケートを取る方法

学術大会でアンケートを取る方法をまとめました。

1-1.アンケートの目的

学術大会のアンケートは、「大会のクオリティ」を調査する目的で行われます。

学術大会は、研究者や教育者、あるいは学生たちが、特定の分野についての研究成果を発表する場です。

学会の参加者は数百人単位に上ります。

そのため、アンケートによってフィードバックを得ることで、大会の良かった点や改善点が可視化されやすいという特徴があります。

アンケートの集計結果を反映することで、次回大会のクオリティ改善につながるでしょう。

1-2.アンケートで調査する内容

アンケートでは、次のような内容を調査すると良いでしょう。

【参加者の基本情報】

・性別

・国籍

・年代

・職種

学会には様々な職種から参加者が集まります。

基本情報を集計することで、年代別、職種別の統計を取ることが可能になります。

また、国際大会の場合、国内からの参加者と海外からの参加者、それぞれの感想も集計できるでしょう。

【大会のシステムについて】

・webの申し込みフォームの使いやすさ

・ホームページの充実度

・メール案内

大会参加までのシステムの改善点や使いやすさを調査するために、これらの項目を設けると良いでしょう。

特に近年では、申し込みや大会概要の確認はほとんどオンラインで行われます。

ホームページの利便性を高めるためにも、しっかりフィードバックを取っておきたいところです。

【会場関連】

・開催日時

・アクセスの良さ

・会場案内

・会場設備

・会場の広さ

・受付

学術大会の会場が使いやすかったどうかの統計を取るのもおすすめです。

会場選定は大変重要なため、次回以降の大会で改善するにはアンケートの回答が大変参考になります。

【プログラム】

・基調講演の満足度

・一般演題の満足度

・講演時間の長さ

・セッションの数

・心に残った講演

・今後希望するテーマやセッション

セッションや講演の満足度について統計を取ります。

演題ごとに統計を取れば、人気だった演題がわかるでしょう。

1-3.紙アンケートとwebアンケートの違い

アンケートを作成するには、紙で作成する方法と、webアンケートで作成する方法の2通りがあります。おすすめはwebアンケートです。

学術大会は参加者の数が多く、紙でアンケートを取ると印刷代がかかります。また、データが膨大であるため、集計には時間と手間がかかる上に、集計ミスをする可能性が大きくなります。

その点、webアンケートであれば、集計ミスがなく、大会終了後に回答できるのがメリット。年代・職種などのデータもワンタッチで集計できます。

それらをエクセルにエクスポートすることで、アンケート結果の作成が簡単に行えます。

また、国際大会の場合、海外からの参加者が答えやすいという点でも、webアンケートは優れているといえるでしょう。

ただし、webアンケートにもデメリットはあります。

上の年代の参加者にとっては、webアンケートは慣れていないため、答えにくくなってしまいます。また、webアンケートに回答するかどうかは参加者が決められるため、全員が回答するとは限りません。

これらの理由から、webアンケートだと回答率が下がる可能性が高くなります。

また、同一人物からの複数回答を防げないのもwebアンケートのデメリットです。

会員番号などを入力すれば避けられますが、そうするとアンケートの回答者がわかってしまい、匿名性が薄れてしまいます。同一回答を避けるためのアンケートツールを使うことで、これらの問題は解消できる場合もあるので、ツールを検討してみましょう。

紙アンケート、webアンケート、いずれの場合も、項目数が多いほど回答者は疲れてしまいます。特に、紙アンケートは集計が大変なので、設問は多くてもA4用紙の両面までとするなどして調節しましょう。

これらの点を踏まえて、紙アンケートとwebアンケート、どちらが学術大会にふさわしいかを決定しましょう。

1-4.紙アンケートの作成方法

まずは、紙アンケートの作成方法を解説します。

用紙はA4サイズが最適。

設問は多くても用紙1枚、両面までとしておくのが無難です。

設問は自由記入形式やチェックボックス、五段階評価などを組み合わせて作成します。

印刷会社でチラシやフライヤーを印刷してもらう際は「コート紙」や「マット紙」と呼ばれる用紙を利用するが、アンケート用紙は、「普通紙」(上質紙とも呼ばれる)で印刷します。

コート紙やマット紙は表面加工が施してあり、見た目はきれいだが、書き込みには適しません。

その点、普通紙であれば、鉛筆でも書き込みが可能です。普通紙はコート紙より見た目は地味ですが、そもそもアンケート用紙なので、そこまで見た目をこだわる必要はないでしょう。

学会の印刷物を専門に取り扱っている印刷会社に依頼すれば詳しく対応してくれるため、心配な人は問い合わせてみましょう。

1-5.webアンケートの作成方法

webアンケートを作成する際には、無料のアンケート作成ツールを使うと良いでしょう。

おすすめのツールは「googleフォーム」です。

選択式の設問や自由記入式の設問などを自由に組み合わせることで、高度なアンケートフォームを設置可能。

Googleのアカウントがあれば無料で使えます。

回答はgoogleが提供している無料アプリである「スプレッドシート」に集計されます。

集計結果をグラフにして表示できるといった嬉しい機能が揃っています。

「googleフォーム」

https://www.google.com/intl/ja_jp/forms/about/

1-6.アンケートを作る際のポイント

アンケートを作る時には、「回答者の負担を減らすこと」を重視しましょう。

例えば、自由記入形式は個別の意見を聞くチャンスですが、自由記入形式が多すぎると回答者の負担が大きくなってしまいます。

そのため、自由記入形式は特に意見を聞きたい設問にポイントを絞って設置しましょう。

あるいは、回答が必須なのか、任意なのかを示すだけでも、回答者の心理的負担が減り、答えやすくなります。五段階評価やチェックボックスは回答しやすく、なおかつ集計の負担も少ないので、多用することをおすすめします。

また、アンケートの冒頭に入れる導入文には、回答者が答えたくなるような「感謝とメリット」を記載すると良いでしょう。

学会に来てくれたことへの感謝と、「参加者の回答を反映して今後の大会をよりよくするため」というメリットが記載されていることで、回答者から率直な意見を引き出すことができます。

その他、「設問は○問です」など、回答時間がある程度予想できるようにするのも効果的です。

1-7.アンケートの配布・集計方法

紙アンケートの場合、大会中に配布し、回収しなければなりません。

webアンケートであれば、大会終了後にメールでアンケートフォームを送り、回答してもらえばOK。あるいは、webサイトにアンケートフォームを設置し、そちらへ誘導しても良いでしょう。

回答期限を明示することで、回答率を上げることができます。

 

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2.学会員にアンケートを取る方法

学会においては、学術大会以外にも、様々なシーンでアンケートを取ることがあります。

これらのアンケートについても見てみましょう。

2-1.アンケートの目的

学会員にアンケートを取る目的には、下記の2つが想定されます。

・学会のシステム向上のためのアンケート調査

・学会が取り扱う分野についてのアンケート調査

【学会のシステム向上のためのアンケート調査】

学会は大人数が所属する団体であり、運営には苦労がつきものです。そのため、学会のシステムや資料などを向上させる目的で、学会員にアンケート調査を行うことがあります。

アンケート内容の一例としては、下記のようなものが挙げられます。

・学会誌・機関誌などの内容・購読頻度

・学会費の納入システム

・学術集会について

・役員選出について

・会員向けサービスについて

学会における様々なシステムについて、学会員が感じていることをアンケートによって調査すれば、より居心地の良い学会づくりに貢献できるでしょう。

【学会が取り扱う分野についてのアンケート調査】

その他、学会が取り扱っている分野についてのアンケートを、学会のつながりを利用して行われることも良くあります。

学会には多くの教授や医師が名を連ねているため、現場の声を集める良い機会といえるでしょう。

2-2.アンケートの作成方法

学会員に対してのアンケート調査は、webで行うのが一般的です。

アンケートを作成するツールは、「学術大会のアンケート」の項目でも解説したようにgoogleフォームがおすすめ。

Webサイトかメールにアンケートフォームを設置し、回答してもらうと良いでしょう。

 

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3.アンケート作成・集計を代行するのもあり

このように、学会では学術大会を中心として、アンケートを作る機会が数多く存在します。

学会の会員数は多く、運営事務局は決して暇ではありません。

学会のアンケートづくりに悩んだら、学会事務局代行業者に委託するのも手です。

学会事務局代行業者は、多くの場合印刷会社を兼ねています。

そのため、アンケートに適した用紙や印刷を行ってくれるほか、アンケート以外の抄録集や学会誌などの作成・印刷もサポートしてくれるでしょう。

そのほか、アンケート集計を始めとした様々な定型業務を代行してくれるため、人手が足りない学会事務局には、ぜひともおすすめしたい選択肢です。

 

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4.まとめ

学会は数多くのセッションがあり、ついアンケートの項目も多くなりがちです。しかし、回答者が負担感を感じると、アンケートの回答も適当になってしまいがち。

回答者の負担を減らす工夫をしながら、上手にアンケートを作成しましょう。

また、学会事務局代行業者への委託は、現在多くの学会が選択している学会の運営方法です。

学会の学術大会が始まると、運営業務は一段と忙しさを増します。学会の繁忙期に定型業務を外部へ委託することで、事務局を滞らせることなく、大会準備も可能になります。

アンケート業務にとどまらず、外部へ切り出したい業務があるのであれば、この機会に学会事務局代行業者への委託を検討してみてはいかがでしょうか。

株式会社ニューズベースは、事務局代行を専門としている会社です。年間400案件以上の代行実績を持ち、クライアント様からは高い評価を得ております。

ニューズベースのサービス内容は下記ページから確認できますので、興味のある方はぜひご覧ください。

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