経営方針発表会とは?開催する目的や内容・成功させるためのポイントなどを紹介!
経営方針発表会とは、経営理念や今後の方針内容を従業員に共有するための貴重な機会です。しかし、経営方針発表会をすることでどのような効果が期待できるのか把握できていないという人も少なくありません。
そこで本記事では、経営方針発表会を開催する目的や内容・成功させるためのポイントなどについて紹介します。これから経営方針発表会を控えている担当者は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
経営方針発表会を開催する目的や効果・メリット
経営方針発表会を行う前に、まずは目的や得られる効果・メリットについて把握しておきましょう。
区切りをつける
経営方針発表会は全社員にとってひとつの区切りとなります。
たとえば、多くの人にとって年末年始や誕生日といったタイミングは、生きるうえで新たな決意を持ったりけじめになったりするものです。それと同じように、新たな年度や期間の始まりに行われる経営発表会も、企業全体で仕事や経営にけじめをつけ、新たな決意を行うための区切りとなるのです。
経営方針発表会を区切りとして、過去の成果の評価や新たな目標設定を行うことで、全社員が頭を切り替え、次の期間に向けて新たな気持ちでスタートを切りやすくなります。
社長の決意を伝える
経営方針発表会は、社長の決意を全社員に伝える場でもあります。
ここで言う決意とは、社長自身が持つ今後の会社の方向性や達成したい目標のことです。たとえば、「来期は売上の◯◯%アップを目指す」「新たな事業に取り組んでいく」といったことです。
こうした方向性や目標、つまり経営計画は、社長の頭の中にあるだけでは実現するのが困難です。また、言語化して公の場で発しないうちは、曖昧な内容でたとえ間違っていたとしても指摘を受けることはないでしょう。
しかし、経営方針発表会にて社長自身の口から公に発表することで、その経営計画は社長の頭の中だけのものではなくなります。
そして、「口にしたからには必ず成し遂げる」という決意が社員全体に伝わります。
社員は具体的な経営計画や社長の強い決意を感じ、「社長についていこう」と考え、目標達成に向かってモチベーションを高められます。
会社の方針を社員と共有する
会社全体の考え方を社長・社員で共有できることも、経営方針発表会のメリットです。
もちろん、経営方針発表会を行わなくても、社員全員が同じ方向を向いて業務を進められるかもしれません。たとえば、企業規模が小さいのであれば、朝礼や業務を通じて企業理念や方針を伝えることもできるでしょう。しかし、企業規模が大きくなるほど、全社員に浸透しにくくなっていきます。
経営方針発表会は社員全員が参加するものです。また、年に数回しか行われない特別な場ですから、社員一人ひとりも身が引き締まっています。
そのようなタイミングで自社の方向性や目標を伝えれば、全社員に経営計画が行き届きますし、より深く理解しやすくなるでしょう。
経営方針発表会で言語化した方向性・目標が社内の共通言語として明確に認識されれば、会社としてよりスムーズに目標達成を果たせることでしょう。
人事評価制度を理解してもらう
社員に自社の人事評価制度を理解してもらうことは、経営方針発表会の目的の一つです。
人事評価制度は、経営計画を実行して目標達成するために欠かせないものです。そのため、経営計画に連動させて人事評価制度を作成しなければなりません。
従来のような「給与設定のためのもの」ではなく、社員にとっては「自分が成長できる仕組み」であり、会社としては「人材を人財として活用できる仕組み」であるべきです。
そのような人事評価制度を理解してもらうことも、経営発表会のポイントとなります。「何をすれば評価されるのか」が分かれば、社員は次の目標を立てやすくなり、それに向けたチャレンジができるようになります。
その結果、社員一人ひとりの成長速度が増し、経営計画も達成させやすくなるでしょう。
外部関係者との連携を強める
外部関係者との連携を強めることも経営方針発表会の目的です。
会社が将来にわたって健全に成長していくためには、社員の成長や頑張りだけでなく、取引先や出資者などの理解・協力も必要です。
経営方針発表会にそうした外部関係者を招いて、「社長の決意」「経営計画・方針」「具体的な施策」などを明らかにし、理解を深めることは、自社の成長に大きな意味をもたらすことでしょう。
また、来賓である外部関係者からの挨拶を聞くことで、社員たちは「自社が外部からどのように評価され、どのような期待をされているのか」を自覚しやすくなります。
それが、モチベーションアップのきっかけになることもあるでしょう。
経営方針発表会の内容
経営方針発表会の内容は、おおむね以下に示すようなものが基本となります。
・前期計画の総括
・次期計画の発表
・優秀者の表彰
・社長・経営陣からの訓示
本質的にもっとも重要なのは、「前期計画の統括」と「次期計画の発表」です。会社の現状と、次なるビジョンを共有するうえで、絶対に欠かせません。社員からの理解度が高まるような提供方法を選びたいところです。
その他、「内定者の紹介」や「部署ごとの統括」などが実施される場合もあります。また、経営方針発表会をより有意義なものとするため、凝ったプログラムが盛り込まれることも珍しくありません。たとえば全てのプログラムが終了したのちに、立食形式で交流を図るなどします。
経営方針発表会を開催するまでに準備すること
経営方針発表会を開催するまでに以下の3つを準備しておきましょう。
・開催する内容を決める
・スケジュールの調整や資料を作成する
・最終リハーサルを行う
順番に解説します。
開催する内容を決める
経営方針発表会で開催する内容はどの企業であってもほとんど同じですが、「どのようなカリキュラムにするのか」、「当日は誰が経営方針について発表するのか」など、具体的な内容を決めておきましょう。
開催する内容が曖昧なまま本番を迎えてしまうと、進行がスムーズにいかず、盛り上がりに欠けてしまうことにつながります。経営方針発表会は一大イベントと捉える企業も多いので、入念に打ち合わせしておきましょう。
スケジュールの調整や資料を作成する
経営方針発表会で開催する内容を決めたら、スケジュールを調整します。従業員によっては1ヶ月先までスケジュールが埋まっていることも多いので、従業員全員が出席できるよう、2ヶ月以上前から調整しておくのがおすすめです。併せて、社長のスケジュールも忘れずに把握しておきましょう。
スケジュール調整と並行して、当日に使う資料を作成します。資料は、誰が読んでもわかりやすいように図や画像・グラフなどを積極的に使用しましょう。
また、招待状の書き方について知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
▶「経営方針発表会の招待状・例文や出す時のマナーとは」
最終リハーサルを行う
本番前日に、担当者や関係者で最終リハーサルを行います。リハーサルを行うことで、本番当日もスムーズに進行できます。特に経営方針発表会の開催経験が乏しいのであれば、入念にリハーサルしておくのがおすすめです。
また、会場の設備がしっかりと作動するかチェックしておきましょう。イレギュラーな事態が起こった際の対応もあらかじめ決めておくと、本番も安心です。
経営方針発表会を成功させるための3つのポイント
経営方針発表会を成功させるためには、以下の3つのポイントを意識しましょう。
・会場を貸し切る
・アンケート用紙を配布しておく
・懇親会も同時に開催する
一つずつ解説します。
会場を貸し切る
経営方針発表会は、会社にとっても非常に大事なイベントの一つです。しかし、担当者や上層部だけがそのように思っていても、従業員が大事なイベントであると認識していなければ意味がありません。
従業員一人ひとりが会社にとって大事なイベントであることを認識させるためにも、社外の会場を貸し切りましょう。社外の会場を貸し切ることによって、特別感を演出することができます。
アンケート用紙を配布しておく
経営方針発表会は、会社の今後のビジョンや経営方針を共有するために開催されますが、話した内容が従業員に浸透しなければ意味がありません。従業員のなかには他人事のように捉えてしまい、話を聞いていないという人も一定数います。
1人でも多くの従業員に耳を傾けてもらうためにも、経営方針発表会に関するアンケート用紙を配布しておきましょう。アンケート用紙を配布しておくことで、いつも以上に話を聞いてもらいやすくなるはずです。
懇親会も同時に開催する
経営方針発表会と同時に懇親会も開催するのがおすすめです。
会社で行事を開催するためには、スケジュールの調整や会場の確保など、多くの労力を費やします。そのため、懇親会を開催したくてもセッティングする時間が作れないという企業も多いはずです。
経営方針発表会が終了した後に懇親会を開催することによって、会場もそのまま使うことができて、スケジュール調整をする必要もないので一石二鳥です。また、経営方針発表会の開催後ということもあり、さらに従業員同士のモチベーション向上に期待できます。
まとめ
本記事では、経営方針発表会を開催する目的や内容・成功させるためのポイントなどについて紹介しました。
経営方針発表会は、従業員に対して会社の今後のビジョンや経営方針を共有する目的で開催される非常に重要なイベントです。そのため、会場を貸し切って特別感を演出させたり、1人でも多くの従業員に経営理念や会社のビジョンを浸透させるためにアンケート用紙を配布したりするなど、工夫してみましょう。
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