参加者の満足度をあげるセミナー設計5つのポイントとは?アンケートで満足度をさらにアップ!
セミナー開催の多くは、顧客獲得を目的としている場合がほとんどです。そのため、セミナー設計の際には、顧客獲得に向けたバックエンドの販売を目的にしたゴール設定を作成していかなければなりません。
しかし、目的がはっきりしていないと、得たい結果から逸脱した企画者本位のセミナーを開催してしまう可能性があります。例えば、目的がバックエンドの販売なのに、途中からセミナーに参加してもらうことが目的になってしまうケースなどです。この場合、参加者の満足度はあがる可能性はありますが、バックエンドにつながらないままセミナーが終了してしまい欲しい結果が得られないでしょう。
このような失敗を防ぐためにも、セミナー設計において必要なポイントを抑え、受講者を先導する計画を事前に準備しておく必要があります。
この記事では、セミナー設計における目的達成の設計方法から、受講者の緊張感を取り除く「アイスブレイク」の具体的な手法、アンケートによる満足度調査方法まで、バックエンドにつなげるための重要なセミナー設計のポイントをお伝えしていきます。
目次
1.得たい効果から逆算して設計しよう
セミナーを企画する際に気をつけたいことは、「セミナーの目的」を明確にすることです。例えば、受講者にバックエンドの商材を購入してもらうことがセミナーの目的であれば、バッグエンドにつなげるためのセミナー設計をおこなわなければなりません。
失敗例としてありがちなのが、講師が話しやすい内容でセミナーが企画されてしまうことです。このようにセミナーの目的を見失って流れを決めてしまうと、受講者は満足するかも知れませんが、制約率を下げてしまう結果になるでしょう。そうなれば、結果的に次回のセミナーにもつながりにくく、継続した運営に必要な資金面にも支障をきたすことになりかねません。
このような状況を回避するためにも、セミナーを設計する際には、目標達成のためにどのようなセミナーを企画すればいいのかを常に考え、目標から逆算して進めていくことが重要です。また、得たい効果を逆算してセミナーを設計することで、セミナー参加者が知りたい情報を伝えられるようになり、満足度の高いセミナー開催が可能になります。
2.セミナーの流れを”はじめ”につくる
セミナー参加者である全ての受講者が、セミナーに対して意欲的で、前向きな態度を企画側に示す訳ではないということをまず理解しなければなりません。
セミナー参加者の中には初めてセミナーに参加するという受講者もいて、セミナーに対して「緊張感」や、不必要なものを販売されるんじゃないか?といった「不信感」を持っている場合があります。「セミナー」という名目で悪徳商法をする業者も存在するため、詐欺に合わないように構えてしまう受講者がいることは、仕方のないことでしょう。知名度の低い企業がセミナーを企画する場合には特に注意が必要です。
しかし、セミナーが開始後もずっと緊張感や不信感を持たれていると、講師がいくら受講者にとってメリットになる内容を伝えても、理解を得ることは難しいでしょう。
そのため、受講者に心を開いてもらうために、受講者の感情に響く「はじめのつかみ」を準備しておくことが大切です。
そうすることで、気持ちがほぐれた状態でセミナーに参加してもらうことができ、その後のセミナーの流れを大きく変えることができるでしょう。「はじめのつかみ」として、「自分の人生において重要な側面がこのセミナーで改善される」など、受講者にとって感情が揺さぶられるようなインパクトのある話をすることがオススメです。
ちなみに、セミナー前の集客時に、申し込みページ、動画、メールなどで「警戒心」を払拭するための「つかみ」を散りばめることも効果的でしょう。バックエンドにつなげるために受講者が素直に聞いてくれる環境を整えることは、セミナー設計に必要不可欠なのです。
セミナーのつかみに失敗してしまうと、セミナー参加者の満足度が下がってしまい、次のセミナー開催に参加者が集まらなくなるといったこともあるため、つかみは慎重に考えましょう。
3.アイスブレイクで緊張感を解こう
セミナーが始まった後、会場内の静まり返った空気を一気にほぐすために「アイスブレイク」がオススメです。
アイスブレイクとは、氷のように静まり返った状況を明るく改善し、相手の緊張感などを解きほぐすビジネステクニックです。交渉時はもちろん、セミナーでも充分に効果を発揮できるので、コミュニケーションを円滑に図りたいと考える場合には、どんな状況でも有効です。
しかし気をつけないといけないのが、セミナー講師が受講者へアイスブレイクを使う際、目的のない不必要な会話を延々としゃべってしまうと、セミナー料金や貴重な時間を使って参加している受講者が、さらに悪い雰囲気になってしまう可能性が考えられます。
雰囲気を良い方向へ改善するためにもセミナー設計の段階で、どのようなアイスブレイクを取り入れれば効果的なのか?を理解した上で、本番に臨むことをオススメします。
ここでは、アイスブレイクとして実際に使われる具体的な手法を2つあわせてお伝えします。
1.他己紹介ゲーム
2.GOOD&NEWゲーム
3-1.他己紹介ゲーム
アイスブレイクの手法として、他己紹介ゲームは有効です。
方法は、受講者を二人一組のペアにします。この時、お互いがペアになりやすいように、席の配置などセミナー設計の段階で考慮しましょう。そして、ペアになった受講者同士で、1分間という短時間の間に互いの自己紹介をしてもらいます。自己紹介の内容が思いつかないなど、受講者の不安をまねかないように、先に紹介内容の項目を決めておけばスムーズに進行できるでしょう。
項目には例えば、名前、出身地、趣味などがあげられます。特に取り入れたいのが、セミナーに参加した理由です。参加理由を共有し合うことで、お互いに共感の感情がうまれ、親近感を抱きやすい状態になるでしょう。そうすることで、その後のセミナーを円滑に進めることにもつながります。
そして、紹介を受けた側は、受講者の情報を全員の前で自分の言葉で紹介しなおします。こうすることで、緊張感がほぐれ、相手に関心を持ってセミナーに臨む姿勢を受講者に持ってもらうことができるでしょう。
3-2.GOOD&NEWゲーム
2つ目のアイスブレイクの手法は、24時間以内に自分に起こった出来事で「良かったこと」と「新しいこと」をお互いに共有し合うGOOD&NEWゲームです。
例えば、上司に自分の仕事を誉められた。旧友から久々に連絡が来た。ジムに通うことを始めた。など、他愛のない事柄を共有し合います。また、内容は、セミナーと関係のなくても問題なく、セミナー会場で気楽にお互いに話し合ってもらいましょう。
この動作をおこなうことで、セミナーに対してネガティブな感情を受講者が抱いていても、ポジティブな出来事を思いだすことで、必然的にポジティブな感情を抱かざるを得ない状況にすることができるのです。
GOOD&NEWゲームを取り入れることで、受講者の気分を良い状態にして、セミナー受講へと流れを進めることができるでしょう。ちなみに、ゲームを取り入れる際は、話をする順番がわかりやすいようにボールなどを用いて話手に順番に回していくなど、円滑にゲームを進める方法を取り入れてみましょう。
4.疑問と発見を入れる
セミナーを単調に進めていくことは、受講者の学習という点であまり効果的ではないでしょう。
セミナー設計でやってしまいがちなことは、セミナーの講義内容を理詰めで説明していくことです。もちろん、受講者は理詰めでの解説でも内容を理解することができるのですが、長時間の講義であれば、セミナーの終盤まで集中力を継続して持ち続けてもらうことは難しい場合が考えられます。
そこで、 洞察学習を盛り込み、「疑問」と「発見」をセミナー内容の学習ステップとして、講義内容に盛り込むことが効果的です。
この洞察学習とは、例えば、全く脈絡のない疑問が残る内容を講義中に散りばめます。すると受講者は「疑問」を持ったまま講義が進む状態になるでしょう。しかし、最後まで講義を聞けば、受講者が抱える「疑問」の回答を講義の内容で得ることができるように組み込むのです。そして、受講者は「疑問」の回答を自らの力で「発見」に至ります。
こうすることで、単調な話ではなく「疑問」を探し続ける混乱という感情の中で、受講者の思考はセミナーの最中にずっと回答を探すようになり、積極的に受講者をセミナーに参加させることができるのです。そして最後に、受講者自身が回答を「発見」することで、より深い学びの機会となるでしょう。
考えるセミナーにすることで、セミナーへの満足度も高まり、次回開催の際により良いセミナーが行えるようになります。
5.セミナー終了直前を一番盛り上げる!
バックエンドにつなげるために大切なことは、サービスを購入したいという強い感情の揺さぶりをセミナー設計に盛り込むことです。そのためには、バックエンドにつなげる終盤に受講者の気持ちを最も高い状態に持っていくセミナー設計が不可欠です。
しかし、「感情の起伏をセミナー中に頻繁に盛り込む」などの行為は、受講者が疲弊する可能性があるためかえって逆効果になりかねません。一方で、「単調なセミナーをおこなう」なども、感情の揺さぶりがないため、バックエンドへとつなげることは難しいでしょう。
バックエンドにつなげるという目的達成のために、感情のメリハリをつけることがポイントです。
例えば、企業秘密のような有益情報を出して受講者の気持ちを最大限に盛り上げることや、前半の講義で気になる複線を散りばめて、全て終盤のシナリオで回収するなど、セミナー設計において、終盤に物語のような受講者を引き込む要素を盛り込むことで、バックエンドの購入確度をあげることが可能になるのです。
考えるセミナーを展開しておくことで、セミナーのバックエンドの効果がよりいっそう高まり、セミナー参加者の満足度も一気に高まります。満足度は、次回セミナー開催で参加者を増加させるためにとても重要なことであるため、セミナー設計は慎重に行いましょう。
6.アンケートでセミナー満足度をさらに高めよう!
セミナーが無事終了したら完了ではなく、その後セミナー参加者にアンケートを実施しましょう。なぜなら、アンケートはセミナーの参加者の満足度を知るためにうってつけだからです。セミナーをそのまま終了してしまうと主観的な分析しかできませんが、アンケートを取ることで、客観的な分析が可能になり、次のセミナー開催をより良いものにつなげられます。
セミナー参加者に実施するアンケートは、できる限りシンプルな質問にしましょう。アンケートに答えるのに手間がかかってしまうと、答える側も面倒になり、詳細な情報を得られなくなります。そのため、アンケートの質問はシンプルかつ答えたくなるようなタイトル作りが重要です。
具体的には、「アンケート」というタイトルではなく、「セミナーの感想をお聞かせください」といったタイトルでアンケートを取ることがおすすめです。
また、質問内容は、アンケートによって知りたい情報から順に設置していきましょう。質問の数が多すぎると、答える側も疲れてしまうため、短時間で答えられる回答数5個程度、多くても10個程度までに抑え、知りたい情報を絞ることが重要です。情報が絞られているほどセミナー参加者も回答しやすくなり、アンケートの効果が高まります。
アンケートにおすすめの項目は以下の通りです。
・氏名
・会社名
・連絡先
・セミナーを知ったきっかけ
・満足度
・進行について
・自由記載欄
以上の項目の満足度や進行についてなどはチェックボックス形式を採用することで、答える側が楽に回答できます。アンケートの最後には、「ご回答ありがとうございました」などの感謝の言葉を添えることも重要です。
セミナーだけでは終わらず、アンケートまで取るようにし、次のセミナーをより良いものへと改善していくようにしましょう。
まとめ
セミナー設計においては、まず、いかにバックエンド商品につなげるか?など、企画側で達成したい明確な目的を理解します。そして、受講者の気持ちに寄り添い、セミナーに対しての感情を「アイスブレイク」などの手法を駆使して、ポジティブなものにするように進行しましょう。
そのためには、当初からセミナー設計を綿密に計画し、セミナーの流れをいかにしてバックエンドにつなげるか?を一本の映画をつくるように受講者の感情を揺さぶるシナリオを計画することが大切です。また、セミナーの後にアンケートを実施することで、参加者の満足度調査ができます。満足度を知ることで次回のセミナー開催をより良いものへと変えます。
他にも、弊社ブログではセミナーを顧客満足の高いものにするための方法を詳しく紹介しております。以下の記事は、セミナーの立案方法や、セミナー終了後のフォローまでのノウハウを記載したものです。
通常の業務をおこないながらセミナー企画の際に必要な事項の情報を収集するには、時間を有してしまいます。 そこで、この記事ではセミナーを企画する場合に必要なフェーズを4つにわけて紹介しています。セミナー運営における必要なフェーズを理解し、顧客満足度の高い企画へとつなげるように情報収集をしていきましょう。