これを読めば”BPO事業とは”がわかる!企業にもたらすメリットとは?

公開日:2020.01.08  更新日:2024.03.15

ビジネス上の課題に対して、自社だけでは解決できない場合に有効なのがアウトソーシングという手法です。

アウトソーシングを検討する際にしばしば「BPO」という言葉を目にする機会は多いでしょう。しかし、その「BPO」という言葉について皆さんは正しく理解ができているでしょうか。

本記事では、BPOについての基礎知識やBPOが浸透した背景、BPOのメリットや業者を選定するポイントについて詳しく解説いたします。

企業の人材不足やコスト面での課題を抱えている方は、これを読んで「BPO」についての知識を深めましょう。

 

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BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)とは

BPOとは「ビジネスプロセスアウトソーシング」の略称です。

アウトソーシングの一種ではありますが、特定の業務のみを外部委託したり、人材を派遣したりする通常のアウトソーシングとは少し形態が異なります。

BPOでは、その業務に関わる一部のタスクだけでなく、業務の一連の流れをまとめて外部企業へ委託します。

特に人事や経理、総務部門で発生するバックオフィス業務や自社で専門知識がない分野など、自社の課題に合わせて、高い専門性を持つ業者へ委託することで、業務の効率化やコスト削減などのメリットがあります。

通常のアウトソーシングの場合では「この業務をここからここまでお願いします」というような一時的な依頼が多いですが、BPOの場合、その業務をどのように進めて、業務効率を上げるためにどのような施策を行うか、というところまで依頼できるため、長期に渡って継続する場合に適しているといえます。

自社の特定の部署を外部のBPO業者の中に配置するというイメージを持つと分かりやすいでしょう。

BPOを活用することにより、自社ではこれまで以上にコア業務に人材やコストを注力することが可能になります。

 

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なぜBPOはここまで浸透したのか

日本国内において、BPOの需要は高まっており、その市場規模は年々上昇傾向にあります。

株式会社矢野経済研究所が発表した「国内のBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)市場」の調査結果では、2022年度のBPO市場規模は、前年度比3.0%増の4兆7,021億円と推計されました。2023年度以降も委託業務範囲のさらなる拡大などの要因からプラス成長が予測されています。

では、ここまでBPOが日本企業に浸透したのはどうしてでしょうか。

その背景には、現在の日本における労働人口の減少や、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進に向けた業務改革に取り組む企業の増加などが挙げられます。

少子高齢化に伴う労働人口の減少、売り手市場により優秀な人材の確保の難しさにより、企業では社内のコア業務およびバックオフィス業務を担うリソースの再配置が検討されています。

加えて、既存システムの課題の放置や老朽化によって、最大で年間12兆円の経済損失が生じる可能性を指摘する「2025年の崖」などから、DXに向けた社内システムの刷新やアナログ業務の脱却、業務効率化への対応も重要視されているのです。

こうした課題の解決策となるのがBPOの導入です。専門性の高いスキルを持つ外部業者に自社の業務を一連で委託することで即戦力となるリソースの確保や業務効率化を図ることが可能となります。

つまりBPOは現在の日本企業のニーズにマッチした形態であるといえます。

 

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BPOのメリット

それでは、具体的にBPOを導入することによって得られる4つのメリットについてみていきましょう。

 

業務の効率化

近年、働き方改革の推進によりどの企業も業務の効率化が課題となっています。

自社だけでその課題を解決するためには、膨大な時間がかかってしまったり、十分なノウハウを持っていなかったりという場合もあるでしょう。

BPOを導入することにより、特定の業務を丸ごと委託できるため、その分のリソースを自社で割く必要がなくなり、業務の効率化が図れるというメリットがあります。

さらにBPO業者は、その業務に対して専門性の高いスタッフが在籍し、豊富な実績を持つため、最適な業務体制を構築することが可能となります。

 

経営資源の集中による競争力の強化

企業の中で、コア事業だけでなく経理や人事といったいわゆる間接業務も、会社経営の上で非常に重要だということは言うまでもありません。

しかし「人材」という貴重な経営資源は、できるだけコア事業に割り当てた方が売上や利益に直結しやすいのも事実です。

そこで、ノンコア業務は外部へ委託することで、その分自社のリソースをコア事業に注力することが可能となります。

それにより企業の売上アップや市場における競争力の強化ができるといった経営面でのメリットもあります。

 

コスト削減

BPOの導入を検討するにあたり、コスト面での懸念は大きいでしょう。

導入にあたり高額な初期費用がかかるのではないかと不安だ、内製できることを外部に委託することに抵抗がある、という方も多いかと思います。

しかし、BPO業者は同様の業務に対して複数の取引先を持つことによるスケールメリットがあり、自社での人件費や人材育成にかかるコストよりも総合的に見たら安価に委託できるというメリットがあります。

業者に委託したい業務を明確にした上で、自社で行う場合とBPO導入した場合のコストを比較してみると良いでしょう。

 

セキュリティリスクへの対策

近年、クラウドサービスやスマートフォンの普及に伴い、企業の情報セキュリティ対策に頭を悩ませているという声をよく耳にします。

セキュリティの強化をするためには、業務プロセスの見直しや社員の教育、システムの導入など多くのリソースを割く必要があります。

また、常に変化していく情報化社会に適応することの難しさを感じているという方も多いでしょう。

そのような場合もBPO業者への委託は最適な方法だといえます。

BPO業者の多くは、ISMS等の認証を取得しており、契約の際にセキュリティの確保を盛り込むことで、適切なセキュリティ対策の実施をしてもらえるというメリットがあります。

 

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BPOの導入ステップ

BPOはうまく活用することで、業務改善や効率化を期待できるものです。ただし、導入するにはコストがかかることはもちろん、綿密な計画を立てて準備する必要があります。
まずは、BPOの導入ステップや注意すべきポイントについて確認しておきましょう。

 

導入前の準備

BPOの導入前に、自社の課題や将来的な展望、依頼範囲拡大の可能性など、用件を洗い出して整理しましょう。ただ委託するだけでは業務を行う場所・人が変化するだけで、業務効率化やコスト削減は実現できないためです。

課題を明確化して委託すべき業務範囲が決まったら、自社の現状の業務フローを整理します。現行マニュアルや担当者へのヒアリングを行って、どのような業務なのか、業務工数はどれくらいかなどを洗い出して可視化しましょう。

この課程を進めていくと、不要な作業・属人化した業務・現場だけの独自ルール・マニュアルの非効率さなどが浮かび上がることもあります。これを機会に業務内容をブラッシュアップしていきましょう。そうすれば、よりBPOに適した工程管理や業務フローが再設計されます。

 

BPO業者の選定

BPO業者の選定はもっとも慎重に進めるべきステップです。というのも、BPOはサービスを提供している業者によって、対応できる業務範囲・実績・得意な領域などが異なります。自社の目的に合わない委託先を選んでしまうと、せっかく業務委託しても成果が得られない可能性が高まるため、選定は慎重に進めるべきです。

選定ポイントの詳細については、次章にて解説します。

 

導入後の効果検証

BPO業者は、成果を高めるために事前に定めた業務範囲外の仕事をすることはありません。これは、準委任契約(委任契約はまれ)であるためです。そのため、業務を丸投げしてしまうとトラブルに発展したり、想定していた効果を得られなくなったりします。そうした事態を避けるためにも、業務を依頼するBPO業者とはすり合わせを行うことが大切です。

また、導入目的に応じたKPIの設定も重要です。BPO導入後はKPIをもとに、定期的に効果検証を行って、パフォーマンスを確認しましょう。

例えば、業務効率化が目的であれば、BPO導入前・導入後で各工程における効率を比較して、導入効果を検証します。

このように、導入後は定期的に効果検証を行うことで、BPO導入が成功なのかどうかを判断できます。もちろん、BPO導入当初は事業理解が浅いこともあり、思ったような効果がでないこともあるでしょう。そのため、短期間ではなく、効果検証を定期的に行いながら中長期的に判断してみてください。

 

BPO業者を選ぶ際のポイント

BPOを導入することにより多くのメリットがあることは前述した通りですが、それには自社にとって最適なBPO業者を選ぶことが必要不可欠です。

自社の課題に合わない業者へ委託してしまうと、余計なコストや手間がかかってしまうこともあり、結果として業務効率化やコスト削減につながらなかった、という事態になりかねません。

ここでは、BPO業者を選ぶ際に重要な4つのポイントをお伝えします。

 

自社とマッチするパートナーか

まずは、自社の業務の中でBPO化したい業務を明確にしましょう。

現在BPO業者の数は非常に多く、それぞれ得意としている分野が異なります。

それが自社のニーズにきちんと合っているのか、またその分野に対する実績を豊富に持っているかという点は必ず確認しておきましょう。

また、BPO業者は単なる委託先ではなく、自社にとってかけがえのないパートナーとなります。

共に成長し合い、安心して業務を任せられる業者かどうかをきちんと見極めることが大切です。

 

対応スピードが早いか

自社の大事な業務を委託するパートナーとして、対応スピードの早さも大事なポイントです。

いざBPOを導入した際に、対応スピードが遅くては、業務効率化は見込めません。

自社の営業時間内に適切な対応をしてもらえるか、納期を守った対応ができる業者であるかどうかをきちんと見極めましょう。

もし見積もりや相談のタイミングからレスポンスが遅い、期限内での回答が得られない、ということがある業者は、いざ業務が開始してからもトラブルが発生しやすいため避けた方が良いでしょう。

また、予約の受付や問い合わせ対応などのコールセンター業務をBPO化する際には、夜間や休日の対応の可否など、自社のサービスに合った体勢となっているかどうかをきちんと確認しておきましょう。

 

費用が適切であるか

BPOを導入するにあたり、もちろん委託費用が安いに越したことはありません。

しかし、値段だけで選んでしまい、肝心のサービス内容の品質が悪ければ、BPO導入のメリットは得られません。

費用設定が適切であるかどうかは非常に重要なポイントです。

また、一見安い費用での業務請負をうたっていても、実はそれ以外に多額のコンサル費用などがかかり、結果的に高額になってしまうというケースもあります。

見積もりを確認する際には、その金額だけでなく、自社が求めている品質を保てるか、イレギュラーへの対応ができるかどうか、というサービス内容まできちんと確認しましょう。

複数の業者に相見積もりをとることも大切です。

それぞれの業者の金額とサービス内容を照らし合わせて、一番自社のニーズに合った業者を選びましょう。

 

セキュリティ対応基準を満たしているか

BPO業者の規模や実績だけでなく、認証資格の取得をしているかなど、コンプライアンス・セキュリティ管理の徹底についても忘れずに確認しておきましょう。

特に個人情報や機密情報を扱う業務をBPO化したいと考えている場合には、より注意が必要です。

万が一にも、それらの情報が業者から流出するようなことがあっては、自社だけでなく、顧客に対しても多大な損害を与えることとなってしまいます。

そのような事態を防ぐためにも、第三者による公的な認定を受けているなど、安心して委託できる業者を選ぶことは非常に重要な点だといえます。

個人情報の適切な取り扱いを評価する「プライバシーマーク」、情報資産のセキュリティを管理するためのISMS認証である「ISO/IEC27001」など、委託する業務内容に合わせたセキュリティ対応基準を確認しましょう。

 

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BPOの主な契約形態

BPOで業者に業務委託する場合、一般的には準委任契約か請負契約が採用されます。また、委任契約という契約形態もあり、まれに利用されるケースがあります。以下では、一般的な契約形態である準委任契約と請負契約について解説します。

 

準委任契約

準委任契約とは、法律行為以外の特定の業務を行うことを定める契約形態です。

委託された業務の処理が目的であり、業務を遂行したかどうかが重要です。結果や成果物の完成については責任がありませんし、納品義務もありません。あくまでも、受託者は決められた作業を行うことにのみ責任があります。

例えば、データ入力を行うことを委託した場合、契約時に定められた作業期間が終われば契約も終了します。入力したデータが納品されなかったとしても、確実に業務処理が行われているのであれば受託者側に責任はありません。

 

請負契約

請負契約とは、請負人が特定の業務を完成させることを約束し、注文者がその対価として報酬を支払う契約のことです。つまり、請負契約では、委託することで何らかの成果物が生まれ、請負人はそれを納品する義務があるというわけです。つまり、業務の遂行と達成、どちらを目的にするかによって契約形態を選ぶことが大切です。

 

まとめ

本記事では、BPOについての基礎知識やBPOが浸透した背景、BPOのメリットや業者を選定するポイントについて解説しました。

BPOを導入することにより、業務効率化が図れる、コア業務へ注力できる、業務コストが削減できる、セキュリティ対策ができる、などのメリットがあります。

しかし、その反面業者選定を誤ると、自社で行っていた以上のコストがかかってしまったり、業者とのやり取りに手間や時間ばかり取られたりしてしまうことになるというデメリットもあります。

BPO業者を選定する際には、その業者の得意としていることやセキュリティ対応基準を確認し、自社のニーズにマッチしているか、そして対応スピードや費用面での問題がないかをきちんと確認し、慎重に業者を選ぶことが重要です。

アウトソーシングやBPOについての疑問やお悩みをお持ちの方は、一度お気軽にお問い合わせください。

 

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