業務の棚卸しはなぜ注目されている?メリットやデメリット・進める手順も紹介!
時代の変化に伴い、多くの企業から業務の棚卸しが注目されています。業務の棚卸しとは、自社における既存業務をすべて洗い出して整理することです。業務の棚卸しを行うことによって、どのような効果があるのか気になる担当者も少なくありません。
そこで本記事では、業務の棚卸しが注目されている理由やメリット・デメリット・進める手順などについて解説します。
目次
業務の棚卸しとは?
業務の棚卸しとは、自社が行っている業務をすべて洗い出して整理することです。
現状の業務を整理して無駄な業務を削減したり改善したりすることによって、業務の効率化や属人化の防止などが期待できます。
業務の棚卸しが注目されている3つの理由
多くの企業で業務の棚卸しが注目されている理由は以下の3つです。
・DX化
・少子高齢化
・働き方の多様化
一つずつ解説します。
DX化
最近ではDX化が急速に進んできています。ちなみにDX化とは「Digital Transformation」の略称であり、デジタル技術の発展によってビジネスモデルや業務そのものを変化させることです。
ペーパーレス化を推進したり、業務の一部を自動化するようなRPA(Robotic Process Automation)ツールを導入したりするのもDX化の一部です。DX化することで、生産性の向上や新たなビジネスが開発されるきっかけにもなります。
DX化を実現するためにも、業務の棚卸しを行う企業が増えてきているのです。
少子高齢化
日本では少子高齢化が深刻な問題となってきています。少子高齢化によって労働人口も減少傾向にあるので、なるべく少ないリソースで業務を遂行するためにも、業務の棚卸しが注目を集めています。
働き方の多様化
新型コロナウイルス感染症の影響もあり、テレワークを推進する企業も増えてきました。テレワークによって業務のやり方や管理体制なども変更しなければいけないので、業務を一から洗い出して改善する業務の棚卸しの需要が高まってきているのです。
業務の棚卸しによるメリット
業務の棚卸しによるメリットは以下の3つです。
・業務の効率化が期待できる
・属人化の防止につながる
・余分なコストを削減できる
順番に解説します。
業務の効率化が期待できる
業務を棚卸しすることによって、自分たちの業務をすべて洗い出して整理できます。その結果、業務の無駄な部分を削減してほかの業務にリソースを充てられるようになるため、業務の効率化が期待できるのです。
属人化の防止につながる
業務の属人化に悩まされている企業も少なくありません。業務の属人化とは、特定の業務に対して限定された従業員のみが担当することです。業務の属人化によって業務の効率化が進まなかったり、休職や退職されたときに業務そのものがストップしたりするリスクもあります。
しかし、業務を棚卸しすることでマニュアルを作成したり、情報を共有したりできるようになるため、属人化の防止にもつながるのです。
余分なコストを削減できる
業務量が膨大で人手も不足しているため、就業時間内に業務が終わらずに残業が常態化している企業も少なくありません。しかし、業務の棚卸しをすることで不要な業務を削減できるため、残業時間が短縮されてコストの削減につながります。
業務の棚卸しによるデメリット
業務の棚卸しはメリットだけでなくデメリットもあります。
主なデメリットは以下の2つです。
・従業員の負担が大きい
・逆効果となる可能性がある
一つずつ解説します。
従業員の負担が大きい
業務の棚卸しについて上層部が話し合って決めても、実行するのは現場で働く従業員です。業務を棚卸しすることで最終的には業務の効率化が期待できますが、それまでは労力や時間がかかります。現在の業務量をこなすだけで精一杯な環境で働いている従業員も少なくありません。
そのため、業務の棚卸しによって従業員の負担が大きくなってしまい、不満の声が挙がる可能性も考えられます。
逆効果となる可能性がある
業務の棚卸しでは、すべての業務を洗い出して無駄な業務を削減することで、さまざまな効果が期待できます。しかし、必要な業務を誤って削減してしまうと、業務が非効率化したりコストが増加したりするなど、逆効果となる恐れがあるので注意しましょう。
業務の棚卸しを進める手順
実際に業務の棚卸しを進める手順は以下の5ステップです。
1.業務棚卸する目的を明確にする
2.これまでの業務をすべて洗い出す
3.業務における課題点や問題点を見つける
4.課題点や問題点を解決できる施策を実行する
5.PDCAを回す
順番に解説します。
1.業務を棚卸しする目的を明確にする
業務を棚卸しすることによって、さまざまな効果が期待できます。しかし、目的が定まっていないと実施している途中で方向性が大きくブレてしまう可能性があります。
そのため、まずは「なぜ業務を棚卸しするのか」目的を明確にしましょう。
2.これまでの業務をすべて洗い出す
目的を明確にしたら、自社における業務をすべて洗い出します。
特に大手企業の場合、部署がいくつも存在しているので、すべての業務を上層部が把握できているわけではありません。そのため、部署ごとにおけるリーダーを中心に業務を洗い出すとスムーズです。
3.業務における課題点や問題点を見つける
これまでの業務をすべて洗い出したら、課題点や問題点を見つけていきます。
分かりやすくするために、課題点や問題点が見つかったらリストでまとめておきましょう。その後、「課題点や問題点を解決するためには何を行わなければいけないのか」施策を検討します。
4.課題点や問題点を解決できる施策を実行する
課題点や問題点を解決できる施策が見つかったら、実行に移していきます。
実行している最中に問題やトラブルが起きた場合には、臨機応変に対応しましょう。業務の棚卸しは従業員の負担が非常に大きいので、従業員の意見をしっかりと考慮した上で実行することを心がけましょう。
5.PDCAを回す
業務の棚卸しを成功させるためには、定期的にPDCAを回すことも欠かせません。
PDCAを回す際には以下の3つに注目し、問題があれば改善していきましょう。
・従業員の負担になっていないか
・現在の施策が自社に合っているか
・実施する前と実施した後でどのような変化が起こっているか
まとめ
本記事では、業務の棚卸しが注目されている理由やメリット・デメリット・進める手順などについて解説しました。
業務の棚卸しは、DX化や少子高齢化などによって注目されてきており、実施することによって業務の効率化や属人化の防止などが期待できます。ただし、従業員の負担が大きくなったり、誤ってしまうと逆効果になったりする可能性もあるので、注意しましょう。
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