採用における歩留まりが低下する原因やタイミング・改善方法について解説!
労働人口の減少に伴い、採用活動は年々激化しています。一人でも多くの人材を確保するためには、歩留まり率を向上させなければいけません。「歩留まり」という言葉を聞いたことがあっても、具体的にどのような意味なのか理解していない担当者も多いのではないのでしょうか。
そこで本記事では、採用における歩留まりによる基本知識や低下する原因・タイミング・改善方法などについて解説します。採用活動が上手くいかずに頭を悩ませている担当者は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
採用における歩留まりとは
採用における歩留まりとは、フェーズごとの人数の割合のことです。
例えば、書類選考の通過人数が10人で実際に面接に来た人数が4人だった場合、歩留まり率は40%となります。
各フェーズにおいて平均となる歩留まり率は異なりますが、歩留まり率が高ければ高いほど、自社に対する求職者の志望度も高いということになります。最近では特に人材の確保が激化しているので、歩留まり率を少しでも向上させようとする企業が増えてきました。
各フェーズにおける採用歩留まりの計算方法
基本的に歩留まり率の計算方法は以下の通りとなります。
「選考通過数」÷「選考対象数」×100=「歩留まり率」
上記の計算式を各フェーズに当てはめてみました。
・内定率:内定者数÷受験者数×100
・受験率:受験者数÷応募者数×100
・面接通過率:面接通過者数÷面接試験受験者数×100
・途中辞退率:途中辞退者数÷受験者数×100
・内定承諾率:内定承諾者数÷内定者数×100
歩留まり率をスムーズに計算できるように覚えておきましょう。
採用歩留まり率が低下する3つの原因
採用歩留まり率が低下する原因は、以下の3つです。
・ほかの企業の内定が先に決まった
・実際に掲載されていた内容と相違があった
・自社の魅力を伝えることができなかった
順番に解説します。
ほかの企業の内定が先に決まった
最近では、一社だけでなく複数社の企業にエントリーする求職者がほとんどです。そのため、内定を出したのにもかかわらず、ほかの企業の方が内定を出すタイミングが早かったという理由で辞退されてしまうことも少なくありません。
非常にもったいないので、企業は内定を出してから連絡するまでの期間をスピーディーに行う必要があります。
実際に掲載されていた内容と相違があった
多くの求職者は、事前に企業のホームページや採用サイトなどを確認してから説明会に参加したりエントリーしたりするかどうかを決めます。
しかし、実際に説明会や面接に参加してから給与面や福利厚生など、ホームページや採用サイトに記載されている内容と異なる場合、求職者は不信感を感じてしまうはずです。その結果、途中で選考を辞退してしまう求職者が続出し、採用歩留まり率の低下につながります。
1人でも多くの人材を確保するために、事実とは違う内容を記載するのは、基本的にNGです。
自社の魅力を伝えることができなかった
採用歩留まり率を低下させないようにするためには、「いかに自分たちの会社がほかの会社よりも働きやすいのか」というような魅力を伝えることが重要です。
逆に魅力を伝えることができなければ、ほかの企業に目移りしてしまい、採用歩留まり率は低下の一途を辿ってしまいます。そのため、自社の魅力を存分に発揮して他社との差別化を図ることが重要です。
採用動画を作成したり、実際に働いている従業員と話せる機会を設けたりするなど、魅力の伝え方はさまざまあります。
採用歩留まり率が低下しやすい3つのタイミング
採用歩留まり率が低下しやすいタイミングは、以下の3つです。
・エントリーから会社説明会
・書類選考から面接
・内定から入社
順番に解説します。
エントリーから会社説明会
エントリーから会社説明会へのフェーズは、採用歩留まり率が最も低下しやすいタイミングといっても過言ではありません。なぜなら、会社説明会は参加するハードルが一番低いからです。
ほとんどの企業は、会社説明会において参加条件がありません。志望度があまり高くなくてもとりあえず参加するという求職者も一定数いるため、この段階では採用歩留まり率が低下するのは当たり前であることを念頭に置きましょう。
書類選考から面接
書類選考から面接へのフェーズも、採用歩留まり率が低下しやすくなります。
エントリーから会社説明会へのフェーズ同様、書類選考であれば履歴書を送るだけなので、安易な気持ちで応募する求職者も少なくありません。しかし、面接となると企業研究や面接スケジュールの調整・面接対策などを行う必要があるので、ハードルが一気に高くなります。
そのため、ある程度の志望度がないと、離脱する可能性は非常に高くなることが予想されます。
内定から入社
内定を出した後も気が抜けません。なぜなら、以下のような理由で内定を辞退してしまう求職者も多いからです。
・自社で働くイメージが湧かない
・働くことに対して不安を感じている
・自社よりも先にほかの企業から内定を出された
上記のような理由は、特に真面目で優秀な求職者ほど陥ってしまう悩みでもあります。そのため、求職者の悩みを解決できない場合には、あと一歩のところで離脱されてしまう可能性が非常に高くなります。
採用歩留まり率を改善する4つの方法
採用歩留まり率を改善したいのであれば、以下の4つを意識しましょう。
・迅速な連絡を心がける
・なるべく選考期間を短くする
・自社の魅力を伝えることに注力する
・採用代行(RPO)を利用してみる
一つずつ解説します。
迅速な連絡を心がける
求職者との迅速な連絡を心がけましょう。
なぜなら、迅速な連絡を心がけることによって、求職者の状況を逐一把握できるようになるからです。ほかの企業の選考状況や自社への志望度などを聞くことによって、自社に入社してもらうための策を講じることができます。
また、求職者の多くは働くことへの不安もあるので、こまめに連絡することで安心感や信頼感を与えて、モチベーションを維持したまま入社してくれることに期待できるのです。
なるべく選考期間を短くする
採用活動は、エントリーから会社説明会・書類選考・面接など、さまざまなフェーズが設けられています。面接も複数回実施することが多いので、選考期間が長すぎるとほかの企業から先に内定を出されてしまい、採用歩留まり率が低下する恐れが非常に高いです。
そのため、採用歩留まり率を少しでも高めたいのであれば、選考期間を短くしましょう。新卒採用であれば1ヵ月以内、中途採用で2〜3週間以内が一つの目安です。
自社の魅力を伝えることに注力する
給与が高かったり柔軟な働き方ができたりするのが自分たちの強みだったとしても、それらを伝えることができなければ意味がありません。
会社としての魅力をしっかりと伝えることで、多くの求職者から興味を持ってもらえるようになり、採用歩留まり率も高まります。求職者に自社の魅力を伝える方法はいくつもあるので、自分たちに合った方法で魅力を伝えてみましょう。
採用代行(RPO)を利用してみる
採用歩留まり率を改善する方法として、自社の魅力を発信したり選考期間を短くしたりするなど、さまざまな方法がありますが、リソースが不足していて実行できないという企業も少なくありません。
そんなときには、採用代行(RPO)を利用してみましょう。
採用代行(RPO)とは、採用活動における業務を外部に委託することのできるサービスです。採用代行(RPO)を利用することによって、業務の削減や業務クオリティの向上に期待できます。
次項で詳しく解説します。
採用代行に依頼できる業務
採用業務に限らず、業務には利益に直接関係のある「コア業務」と、利益に直接関係の無い「ノンコア業務」の2つがあります。採用代行に依頼できる業務は、ノンコア業務がメインです。
実際に依頼することのできる業務は以下の通りです。
・求人情報の作成や出稿
・会社説明会の準備・運営
・応募者の電話・メール対応
・面接官と応募者のスケジュール調整
・書類や選考通過時の連絡
・スクリーニング作業
・応募者の管理
・内定通知書の作成
紹介した業務内容はあくまでも一例にすぎません。採用代行会社によっては、依頼できない業務などもあるので注意しましょう。
採用代行で歩留まりや応募率を改善できる理由
採用代行を活用することで、会社説明会への参加人数の歩留まりや選考会への応募率を改善することができます。歩留まり率や応募率を上げることで人材の確保に繋がります。
では、具体的にどうやって改善できるかそれぞれ紹介します。
歩留まりを改善できる理由
採用代行によって歩留まりが改善できる理由は、連絡を迅速におこなうことができるようになるからです。
応募者は、1社だけではなく、同時に複数の企業を受けています。
もし仮に、A社とB社があり、業務内容や福利厚生などが同じだった場合、A社が選考から内定の連絡まで24時間以内であったのに対して、B社が1週間後に内定連絡をした場合、どちらの内定を承諾するでしょうか。おそらく、多くの方がA社の内定を承諾するはずです。
売り手市場とは言っても、応募者はなるべく早く内定をもらいたいと思っています。そのため、歩留まり率が低下している原因が、連絡スピードである可能性が非常に高いのです。しかし、担当者によっては他の業務に追われていて、すぐに連絡することが難しいケースもあります。
そこで、採用代行に応募者の内定連絡を依頼することで、応募者を待たせることなく迅速な連絡によって歩留まり率の低下を防ぐことができるのです。
応募率を改善できる理由
応募率を改善するためには、まず始めに応募率が低下する原因を把握することが重要です。
応募する時には、多くの人が企業の求人情報を見て、どんな企業であるか確認した上で応募します。
もし、求める人物像や業務内容などが曖昧でハッキリと書かれていない場合、応募者はどう思うでしょうか。おそらく、どういう企業なのか理解できないので、応募する割合が減って応募率はいっこうに改善されません。
そのため、まずは自分たちがどういう企業であるかをしっかりと発信する必要があります。業務内容や求める人物像、社員インタビューなども掲載しておくと、さらにイメージしやすくなります。そして、自社の強みをアピールすることが重要です。自社の強みをアピールすることで、応募者の興味を惹かせることができます。そんな時に採用代行を利用します。
採用代行では、求人票の作成から出稿作業までのノンコア業務を依頼することができます。採用のプロが業務をおこなうので、本来は時間を割きたい自社の魅力を最大限にアピールしたコンテンツづくりに担当者は集中でき、選考会の応募率などを改善することが可能となります。
採用代行を選ぶときの注意点
採用代行を選ぶときの注意点は以下の3つです。
・依頼したい業務に対応してもらえるか
・コミュニケーションは密に取れるか
・実績は豊富か
順番に解説します。
依頼したい業務に対応してもらえるか
採用代行はノンコア業務を依頼することできますが、採用代行業者によっては、ノンコア業務であっても対応していないケースがあります。
依頼したい業務に対応してもらえない場合は、依頼したところで意味が無いので、どの業務に対応することができるかをあらかじめ確認しておきましょう。
また、採用代行業者によって得意・不得意とする業務もあるので、併せて確かめておくのがオススメです。
コミュニケーションは密に取れるか
コミュニケーションが密に取れるかも確かめておきましょう。
採用代行では、業務にとりかかる前に入念な打ち合わせをおこないますが、それ以降は任せきりであまり連絡を取らないで業務を進めていくケースもあります。そのため、採用代行に依頼していた業務が、納品されてから求めていた内容と異なるということも少なくありません。
企業によっては、急遽、依頼した内容を変更したいという場合もあるので、コミュニケーションを取りやすい業者に依頼しましょう。気になる採用代行業者があればお問い合わせしてみて、最低でも24時間以内に連絡がくるかで判断しましょう。
実績は豊富か
採用代行としての実績が豊富か必ず確かめましょう。
採用代行は、特別な資格なども必要ないので、簡単に名乗ることができます。そのため、中にはお金を騙し取るような悪質な会社もあるのです。
実績は、ホームページ上に掲載されているケースがほとんどです。もし、掲載されていない場合には、資料請求などをして確認してみましょう。頑なに実績を提示してこないのであれば、悪質な会社である可能性が高いので、注意が必要です。
まとめ
本記事では、採用における歩留まりによる基本知識や低下する原因・タイミング・改善方法などについて解説しました。
多くの企業では人材不足に悩まされています。そのため、採用における歩留まり率を高めたいのであれば、迅速な連絡を心がけたり選考期間を短くしたりするなどの策を講じましょう。
採用における歩留まり率が向上せずに頭を悩ませている担当者は、株式会社ニューズベースにお任せください。
株式会社ニューズベースでは、採用代行(RPO)サービスを提供しています。採用動画の制作や応募管理システムの運用・応募者からの問い合わせ対応など、あらゆる業務をトータルでサポートしています。
採用代行(RPO)サービスを活用することで、業務量の削減はもちろん、採用における歩留まり率の改善にもつながるので、まずはお気軽にご相談ください。