【企業側】新卒一括採用のメリットとは?デメリットや通年採用との違いについても解説!

公開日:2023.04.18

人材を雇用するにあたって、日本では新卒の一括採用が当たり前となっていますが、最近ではさまざまな要因によって通年採用を導入する企業も増えてきています。それぞれどのような違いがあるのか気になる担当者も多いはずです。

そこで本記事では、新卒一括採用のメリットやデメリット通年採用との違いなどについて解説します。

 

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新卒一括採用が行われるようになった背景と現状

新卒の一括採用とは、高校や専門学校・大学などが卒業見込みである学生に対して毎年決められたスケジュールでまとめて行う採用活動のことを指します。

新卒の一括採用が行われるようになったのは、第一次世界大戦が開戦されている最中のことです。

兵士として多くの人材が召集されてしまうことで企業では人手不足が深刻化したため、短期間で一度に大量の従業員を雇用できる一括採用を実施するようになりました。その後、新卒の一括採用は終身雇用制度や年功序列制度との相性にもいいことに気づき、大手企業をはじめとする多くの企業で行われるようになったのです。

ちなみに新卒の一括採用は日本特有の文化であり、現在でも多くの企業が実施しています。

しかし、現在はグローバル化少子高齢化による労働人口の減少終身雇用制度の崩壊などのさまざまな問題によって、「本当に新卒の一括採用は効果的なのだろうか」と見直されつつあります。

 

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新卒一括採用と通年採用の違い

最近では、新卒を採用するにあたって一括採用ではなく、通年採用を導入している企業も少なくありません。通年採用とは、期限が設けられているわけではなく、年間を通して行う採用活動のことです。

一括採用と通年採用の違いについて比較してみました。

通年採用 新卒一括採用
採用活動を行う期間 期限は決められていないため、年間を通じて行うことが可能 3月に会社説明会が解禁されて、6月に面接が解禁されるなど、期間がしっかり定められている
採用する人材 ・新卒
・留学生
・外国人
・第二新卒
新卒のみ

新卒の一括採用では、それぞれのフェーズごとに期限が明確に定められており、採用する人材も限定されています。

一方の通年採用は、期限が設けられているわけではなく、自分たちの好きなタイミングで自由に採用活動が行えるため、応募者一人ひとりとしっかり向き合いながら選考が行えます。また、留学生や外国人など、さまざまな人材に出会うことも可能です。

上記のように、新卒の一括採用と通年採用とでは大きな違いがあります。

 

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新卒一括採用によるメリット

新卒の一括採用におけるメリットは、以下の3つです。

・優秀な人材が確保できる
・コストが抑えられる
・安心感を与えられる

順番に解説します。

優秀な人材が確保できる

新卒の一括採用では、多くの人材を一斉に採用できます。そのため、優秀な人材を大量に確保することが可能です。

コストを抑えられる

中途採用や通年採用の場合、採用期間が定められていないため、時期によっては数名からしか応募が来ないということも珍しくありません。

しかし、新卒の一括採用は期間が定められていないので、一度の募集で大量の人材を募ることが可能です。また、採用活動が終了した後もまとめて研修が開催できるため、採用コストを抑えられます。

安心感を与えられる

新入社員にとっては、これから社会人として働く上でさまざまな不安があるはずです。そのような不安を取り除く安心材料として、同期の存在があります。新卒の一括採用では同時期に大量の人材を採用するので、新入社員に安心感を与えられます。

また、共に切磋琢磨する仲間がいることで、モチベーションの向上にも期待できるのです。

 

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新卒一括採用によるデメリット

新卒の一括採用は、メリットだけでなくデメリットもあります。

主なデメリットは以下の3つです。

・採用担当者の負担が大きい
・採用できる人材が限られてくる
・リスクが大きい

一つずつ解説します。

採用担当者の負担が大きい

新卒の一括採用は期間が限られているため、一度に大量の応募が来ます。それらをすべて対応しなければいけないので、業務が一時的に集中してしまい、採用担当者にかかる負担が大きくなります。その結果、応募者への対応が疎かになってしまい、不満を募らせてしまうという負の連鎖となるのです。

このような事態を防ぐためにも、あらかじめ体制を構築しておく必要があります。

採用できる人材が限られてくる

通年採用の場合、採用期間を自分たちで自由に設定できるため、留学生や外国人などの応募にも柔軟に対応できます。しかし、新卒の一括採用は期間が限定されているので、必然的に採用できる人材が限られてきます。

現在は少子高齢化による労働人口の減少もあることから、新卒の一括採用を行うことで予定していた人員を確保できない可能性があるのです。

リスクが大きい

新卒の一括採用は、通年採用と比較してリスクが伴います。

具体的なリスクは以下の2つです。

・内定辞退
・早期離職

新卒の一括採用は期間が定められているので、内定を辞退されてしまうと、期間内までに新たな人材を確保するために一から採用活動を行わなければいけません。また、入社してから「職場環境が合わなかった」「人間関係に問題がある」などの理由で早期離職となるケースも珍しくありません。

早期離職となってしまった場合には、穴埋めをするためにすぐにでも採用活動を再開したいところですが、新卒の一括採用では明確なルールが決められています。自分たちの都合に合わせて採用活動のスケジュールを変更することはできないので、失敗したときのリスクが大きいです。

 

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新卒一括採用の今後について

新卒の一括採用が今後どのようになるのか気になる担当者も多いはずです。

結論として、新卒の一括採用は大きく見直されて「通年採用」が主流になることが予想されます。

一般社団法人日本経済団体連合会が公表した「2021年度入社対象 新卒採用活動に関するアンケート結果」によると、通年採用を実施している企業もしくは実施予定の企業は合計で21.7%であることが判明しました。検討している企業も合わせると、58.6%にも上ります。(「2021年度入社対象 新卒採用活動に関するアンケート結果」11ページ目を参照。)

また、日本では少子高齢化による労働人口の減少が深刻な問題となっているため、海外の人材を雇用するためにグローバル化を推進する企業も増えてきています。

これらのことから、将来的に新卒の一括採用は廃止されるかもしれません。今後の動向に注目です。

 

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まとめ

本記事では、新卒一括採用のメリットやデメリット・通年採用との違いなどについて解説しました。

新卒の一括採用は、優秀な人材が確保できたりコストが抑えられたりするなどのメリットがあります。しかし、採用担当者の負担やリスクが大きかったり、採用できる人材が限られたりするなどのデメリットもあるため、自社の状況を判断した上で行うことが重要です。

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