採用動画を利用することでの効果やメリット・デメリット、制作方法についても解説!
近年では、多くの企業が求職者に向けた採用動画を作成して採用活動を行っています。採用動画を取り入れることで採用活動にどのような変化があるのでしょうか。
そこで本記事では、採用動画のメリットや制作方法・採用動画を作成する上でのポイントなどについて解説します。これから採用動画を取り入れるか迷っている採用担当者はぜひ最後までご覧ください。
目次
採用動画とは
採用動画とは、自社の仕事風景やアピールしたい内容などを求職者に視聴してもらうためにまとめた動画のことを指します。動画を視聴した求職者が自社で働きたいと思ってもらうことが主な目的です。
これまでは、紙やパワーポイントで作成された資料を基に会社説明会で自社の魅力や仕事内容を紹介する企業がほとんどでしたが、最近では採用動画を作成して採用活動を行う企業が増えてきています。
採用動画が普及するようになった背景
採用活動が普及するようになった背景として2つの理由が挙げられます。
1つ目は自社の魅力が伝えやすいからです。
これまでの紙媒体やパワーポイントでの資料は口頭で話しながら資料の内容をなぞるだけだったので、わかりづらいと感じる求職者も少なくありませんでした。
しかし、採用動画は映像や音声・テロップで自社についてアピールできるため、自社の魅力が伝えやすくなります。また、視覚と聴覚の両方を刺激するので、記憶にも残りやすいのです。
2つ目は最近の就活生がスマホを利用して採用情報を調べたり企業研究などを行ったりする割合が増えてきているからです。
「就職活動におけるスマートフォンの活用と採用動画視聴に関するアンケート」の調査によると、就活時のスマホを利用する目的として一番多かったのが、「就職活動における情報検索(55%)」であることが判明しました。
また、YouTubeやNetflixなどの動画配信サービスをスマホで楽しむことが普通となったことで、求職者は企業の採用動画に対しても抵抗なく視聴できます。
会社説明会や企業のホームページなどで「採用動画を見たことがある」と答えた就活生の割合は9割以上を占めており、7割の就活生は採用動画を視聴したことによって「企業への志望度が向上した」と答えました。
これらの結果から、就活生の情報収集の手段として動画がスタンダードとなっている今、企業が採用動画を作成することは必須と言えるでしょう。
採用動画を活用する4つのメリット
企業が採用動画を活用するメリットは以下の4つです。
・自社についてアピールしやすい
・費用対効果が高い
・採用ミスマッチを減らすことができる
・SNSで拡散されやすい
一つずつ解説します。
自社についてアピールしやすい
採用動画は先ほども述べた通り、映像や音声・テロップなどを利用して自社について求職者に伝えることができます。
企業によっては人間関係や職場環境の良さを強みとしている会社もありますが、口頭や資料だけでは伝わらないことも少なくありません。
採用動画であれば従業員のインタビューや実際の仕事現場についても動画にすることができるので、自社についてアピールしやすいのが特徴です。
費用対効果が高い
採用動画は、一度制作すればその後の採用活動において何度でも繰り返し使うことが可能です。また、これまでは従業員が会社説明会で会社概要や仕事内容について一から説明していましたが、採用動画があることで動画を視聴してもらうだけで完結できます。
人的コストの節約にもつながり、費用対効果が高いのもメリットと言えるでしょう。
採用ミスマッチを減らすことができる
自分が入社したかった企業にも関わらず、実際に働いてみるとイメージしていたのと違い、早期離職の原因となるような採用のミスマッチが発生することも少なくありません。採用のミスマッチが起こるのは、入社後のイメージができていないことが原因として挙げられます。
しかし、採用動画を制作することで「どんな企業でどのような人材を求めているのか」求職者に対して明確に情報を発信できるので、採用のミスマッチ率を低下させることにつながるのです。
SNSで拡散されやすい
最近の就活生はスマホで就職活動を行う人が増えてきています。
スマホ所持者のほとんどが利用しているのがSNS。SNSにはTwitterやInstagram・TikTokなど豊富にあり、拡散性が強いのが特徴です。
新たな手法としてSNSを利用して採用活動を行う企業も増えてきており、採用動画を企業自らSNSにアップロードすることで、拡散されて多くのユーザーにアピールすることができます。
その結果、求人サイトに掲載しなくても求職者が集まるようになり、コストの削減にも期待できるのです。
採用動画を活用する3つのデメリット
採用動画を活用するデメリットは以下の3つです。
・最後まで視聴してもらえない可能性がある
・制作コストがかかる
・クオリティによっては採用につながらなくなる可能性がある
順番に解説します。
最後まで視聴してもらえない可能性がある
採用動画を制作しても途中で飽きられてしまい、最後まで視聴してもらえない可能性があります。
株式会社レトリバが調査したアンケート結果によると、採用動画を視聴する際の時間が1〜3分と答えた人は75%であることが判明しました。つまり、それ以上長い動画になると、一気に視聴される可能性が低くなるということです。
そのため、採用動画を制作するのであれば、長くても3分以内の動画でなるべく重要な内容は動画の最初で紹介するようにしましょう。
制作コストがかかる
採用動画を動画制作会社に依頼する場合には金銭的コストがかかり、自社で制作するのであれば人的コストが必要になります。自社で動画編集スキルのある従業員がいなかったり人的リソースが割けなかったりするのであれば、動画制作会社に依頼するのがおすすめです。
しかし、採用動画はインタビュー形式もあれば仕事風景や職場環境を撮影した採用動画などもあるので、費用は一概には言えません。制作する動画によっては数百万円かかる場合もあるため、注意しましょう。
クオリティによっては採用につながらなくなる可能性がある
採用動画はクオリティが何よりも重要です。動画内で従業員が良いことを話していても動画のクオリティが良くなければ、求職者は途中で視聴するのをやめてしまい、採用につながらない可能性があります。
制作コストを少しでも削減するために、社内で採用動画を制作する場合には特にクオリティが低くなってしまうことが多いので、無理せず動画制作会社に依頼するのがおすすめです。
採用動画の制作方法
採用動画を制作する方法は以下の6ステップです。
1.採用したい求職者のペルソナ設定
2.求職者の求めている情報のリサーチ
3.自社の強みや弱みを調べる
4.動画の企画構成を検討
5.動画の撮影・編集
6.動画の投稿
1つずつ説明します。
1.採用したい求職者のペルソナ設定
まずはどのような求職者を採用したいのか、ペルソナを設定しましょう。採用活動におけるペルソナとは、採用したい人物像を細かく定義することです。
採用したい人物像を定義することによって採用担当者の主観を排除し、その人材がどんな情報を欲しがっていて、それに対して、企業はどんな情報を動画に盛り込めばよいのかという判断がしやすくなります。
ペルソナは出来るだけ詳細な内容で設定しましょう。
例)
・性別
・居住地
・ライフスタイル
・趣味
・就職活動の軸
・好きなこと、嫌いなこと(価値観)
2.求職者の求めている情報のリサーチ
職場環境が知りたい求職者もいれば、仕事内容を詳しく知りたい求職者もいます。求職者によって企業へ求めている情報が異なるため、採用したい求職者がどのような情報を求めているのか、リサーチしましょう。
これまでの採用データを基にしたり、資料が無ければリサーチ会社に相談するのもオススメです。集めた情報やデータを基に動画を制作しましょう。
3.自社の強みや特徴を調べる
採用動画はあくまでも自分たちの会社をPRする目的で制作するので、自社の強みや他社にはない特徴を最大限にアピールすることが重要です。
自社の強みや特徴を分析して競合他社に負けないような採用動画を制作しましょう。
4.動画の企画構成を検討
実際に制作する動画の企画構成を考えます。
採用したい求職者のペルソナが「仕事とプライベートを両立させたい」と考えているのであれば、従業員の1日に密着した動画を撮影することでワークライフバランスの良さを伝えることができます。
いくつか候補を挙げたうえで、一番しっくりくる企画を動画に落とし込みましょう。
5.動画の撮影・編集
実際に動画の素材となるシーンを撮影します。
採用動画は一度制作したら繰り返し利用することになるので、何度も撮り直して納得のいく動画にしましょう。また、従業員に協力してもらう場合には、あらかじめスケジュールを空けておいてもらいましょう。
動画の撮影が終了したら、撮影した素材を繋ぎ合わせて編集作業を行います。編集作業が完了したら、他部署の方や入社間もない従業員に視聴してもらうなど、制作者以外の複数人で出来栄えをチェックしてみましょう。
6.動画の公開
最後に完成した動画を公開します。
自社の採用ホームページやYouTubeを利用するケースが多いですが、JOB TVのような動画プラットフォームやSNSを活用して見てもらいたい人たちに届くように情報を発信していきます。
採用動画を制作する上での2つのポイント
採用動画を制作する上でのポイントは以下の2つです。
・自社の分析を行う
・採用動画の種類を明確にする
順番に説明します。
自社の分析を行う
採用動画を制作するにあたって、具体的にどのような動画を制作したいのかを決める必要があります。
そのためにもまず最初に行うのが自社分析です。自社の強みや自社として一番伝えたいことは何かを明確にして、正確なターゲットを決めましょう。
インタビュー動画の場合には従業員に協力してもらわなければいけないので、自社分析が終了したら動画のコンセプトを社内に周知しておくのがおすすめです。
採用動画の種類を明確にする
採用動画といっても以下のようにさまざまな種類があります。
・会社説明形式
・インタビュー形式
・プロモーション形式
カッコ良い採用動画を制作したいのであればプロモーション形式、実際に働く姿や仕事内容についてアピールしたいのであればインタビュー形式にするなど、それぞれの種類によって特徴があります。
そのため、自分たちの目的に応じてどのような動画形式にするのかを明確に決めましょう。
採用動画を制作するための手段
採用動画を制作するための手段は以下の3つです。
・自社で作る
・動画制作会社に依頼する
・RPO会社に依頼する
それぞれの特徴を紹介します。
自社で作る
自社で採用動画を制作する場合、外注費をかけることなく作ることができます。しかし、素人と動画制作のプロが編集した場合、クオリティの差は一目瞭然です。
動画のクオリティが低いとコンテンツだけの評価だけではなく、会社全体のイメージにも影響するので注意して制作しましょう。
動画制作会社に依頼する
採用動画を制作している会社は、動画制作会社に依頼しているケースがほとんどです。動画制作会社に依頼することでクオリティの高い動画をつくることができ、自分たちが伝えたい内容を反映させることができます。
ただし、採用動画の制作を依頼できる会社は限られています。採用動画に慣れていない制作会社に依頼してしまうと、認識にズレが生じてしまうことが稀にあります。
多くが採用活動における常識や持っている前提知識などのギャップが原因です。そのため事前に綿密な打ち合わせをすることで、採用担当者の意図をていねいに制作者に伝えることが必要条件となってきます。
RPO会社に依頼する
RPO会社にも採用動画の制作依頼をすることができます。
RPOとは、「Recruitment Process Outsourcing」の略で、自社の採用業務を外部にアウトソーシングできるサービスです。
採用業務プロが採用動画の制作を行うので、前述した採用活動における最低限の情報を共有した状態で動画制作に取り掛かることができます。
そのため、採用担当者の目的に沿った動画制作をよりスムーズに依頼することができます。
採用動画のプラットフォーム3選
採用動画のプラットフォームとして特に有名なのは以下の3つです。
・JOB TV
・ENLIST
・moovy
順番に解説します。
JOB TV
JOB TVとは、立ち上げ(2021年の11月)2カ月で350社以上が参加したという、企業と就活生がマッチングできる動画プラットフォームです。
就活生は、JOB TVに掲載されている会社説明会の動画や資料を「全て無料」(一部会員登録が必要な動画あり)で閲覧することができます。また、就活生はそれら登録企業の中で気になる企業があれば、自分の「自己PR動画」を作成して送ることでエントリーすることもできます。
今までは履歴書だけで就活生を判断していましたが、自己PR動画によって就活生の魅力や内面まで読み取ることができるようになるので、ミスマッチの防止にもなります。
就活生も自分の好きなタイミングで会社説明会の動画を視聴することができるので、就職活動の効率化に繋がります。
ENLIST
ENLISTとは、2019年に設立されたキングパンダ合同会社が提供している採用メッセージ動画の共有サービスで、採用動画が無料で閲覧できます。
YouTubeの動画をメインに紹介しており、動画の掲載も無料のため、求職者だけではなく企業にも優しいプラットフォームです。
moovy
moovyは、株式会社moovyが提供している採用動画配信サービスです求人動画プラットフォームの中でも日本最大級の動画掲載数を誇り、ユーザー満足度1位を獲得しています。
人気の理由は採用動画の長さです。
最近ではTikTokやYouTubeなどのショート動画といわれる再生時間が短い動画が流行しており、moovyは30秒の採用動画のみ投稿できるようになっています。
30秒しかなく動画は縦型となっているため、スマホでも見やすく、求職者は空いてる時間に気軽に視聴することが可能です。
まとめ
本記事では、採用動画のメリットや制作方法・採用動画を作成する上でのポイントなどについて解説しました。
採用動画はこれまでの採用手法とは異なり、自社についてアピールしやすく一度制作すればその後も長期的に利用することができるので、費用対効果も抜群です。
そのため、採用活動を強化したいのであれば、採用動画を制作するのがおすすめです。しかし、採用動画を制作するには目標の設定や自社分析などを行う必要があるため、リソースが割けない企業も多いのではないのでしょうか。
そんな時には採用アウトソーシングサービスに依頼しましょう。
採用アウトソーシングサービスを利用することで、採用業務の一部を委託することができて、リソースを確保できます。採用アウトソーシングを依頼するのであれば、年間400案件以上の実績を誇る弊社、株式会社ニューズベースにお任せください。
今回の記事を参考に採用動画の導入を検討しましょう。