離職率を計算する3つのパターンとは?注意点や改善方法についても解説!

公開日:2023.04.27

離職率が高い企業は「人材の入れ替わりが激しい企業」と求職者から認識されてしまいます。

ブランディングの低下にもなるため、離職率を改善したいと考える担当者も少なくありません。離職率を改善するためには、まずは正確な数値を把握しておく必要がありますが、どのような方法で算出すればいいのかわからない担当者も多いはずです。

そこで本記事では、離職率の計算方法計算する際の注意点・離職率の改善方法などについて解説します。

 

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離職率とは?

離職率とは、自社において従業員がどれくらい離職したのかを表す割合です。

離職率が低ければ、多くの従業員が長年定着していることになるので、いい企業であると捉えられます。逆に離職率が高い場合には、人材の入れ替わりが激しいということになるので、悪い企業と認識されてしまうのです。

離職率を企業へ入社する上での一つの目安としている求職者も少なくありません。

業界別における離職率の状況

離職率は業界によって大きく異なります。

厚生労働省が公表した「2019 年(令和元年)雇用動向調査結果の概況」によると、業界別で以下のような離職率であることが判明しました。(「2019 年(令和元年)雇用動向調査結果の概況」22ページ目参照。)

1.宿泊業・飲食サービス業:33.6%
2.生活関連サービス業・娯楽業:20.5%
3.サービス業:18.8%
4.教育・学習支援業:17.7%
5.卸売業・小売業:15.4%

離職率が最も高い業界は、「宿泊業・飲食サービス業」です。そのほかにも、「生活関連サービス業」や「娯楽業」、「サービス業」などが離職率が高い傾向に挙げられます。

一方、離職率が低い業界として「複合サービス事業」や「建設業・情報通信業」などがあります。

 

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離職率の計算における3つのパターン

離職率の計算パターンとして、以下の3つが挙げられます。

・全従業員を対象にした離職率の計算方法
・新入社員を対象にした離職率の計算方法
・3年後を対象にした離職率の計算方法

順番に解説します。

全従業員を対象にした離職率の計算方法

全従業員を対象にした離職率の計算方法は、以下の通りです。

離職率=離職人数÷従業員数×100

例えば、従業員数が500名の会社において1年間で10名退職した場合、以下の計算式となり、離職率は2%と計算されます。

「10÷500×100=2%」

新入社員を対象にした離職率の計算方法

少子高齢化による労働人口の減少によって、一人でも多くの人材を確保するために新入社員の離職率を計算したいと考える担当者も少なくありません。

新入社員を対象にした離職率の計算方法は、以下の通りです。

離職率=新入社員の1年間での離職人数÷新入社員数×100

例えば、新入社員が100名入社して1年間で5名退職した場合、以下の計算式となり、離職率は5%と計算されます。

「5÷100×100=5%」

関連記事:新入社員の離職率を改善するための対策4選!主な要因や企業への影響も解説!

3年後を対象にした離職率の計算方法

終身雇用制度が崩壊しつつあり、働き方も多様化してきていることから、最近では就職してから3年以内に退職する人の割合が増えてきています。

厚生労働省が公表したデータによると、就職後3年以内の離職率は、新規高卒就職者で36.9%、新規大卒就職者で31.2%にも上ることが判明しました。そのため、3年後の離職率がどれくらいなのか気になる担当者も多いはずです。

3年後を対象にした離職率の計算方法は、以下の通りです。

3年後の離職率=〇〇年度に入社した新入社員において3年以内に離職した従業員数÷〇〇年度に入社した新入社員数×100

例えば、2020年度に100名の新入社員が入社し、2020〜2022年度の間に15名が離職した場合、以下の計算式となり、離職率は15%と計算されます。

「15÷100×100=15%」

 

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離職率を計算する際の注意点

離職率を計算する際には、以下の2点に注意しましょう。

・調査対象の期間内に入社・退職したケースは含まれない
・離職率は調整可能

順番に解説します。

調査対象の期間内に入社・退職したケースは含まれない

離職率を計算する場合、前項で紹介したように期間を定めた上で計算しますが、その間に入社したり退職したりした場合には離職率に含みません。

例えば、2020年4月1日から2021年3月31日までの期間を定めたとします。その後、2020年4月3日に10名が入社して2021年3月20日に3名が退職した場合、離職率は30%です。ただし、期間内のため、離職率は0%となるのです。

離職率は調整可能

離職率を計算する際には期間を定めますが、自分たちで自由に決められます。そのため、退職している人数が少ない期間に設定することで、意図的に離職率を低く見せることが可能です。

しかし、離職率を誤魔化したとしても根本的な解決にはつながらないので、注意しましょう。

 

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離職率を改善するための方法

離職率を改善したいのであれば、以下3つの方法を試してみましょう。

・給与を見直す
・業務の効率化を目指す
・働きやすい職場環境を整える

順番に解説します。

給与を見直す

給与に不満を感じて退職する人も少なくありません。実際、離職率が高い宿泊業や飲食サービス業・生活関連サービス業・娯楽業などは、ほかの業界と比較すると給与が低い傾向にあります。

そのため、離職率が一向に改善されないのであれば、給与を見直してみましょう。

業務の効率化を目指す

働き方改革の施行によって残業時間には上限が設定されました。しかし、人手不足の影響から、現在でも長時間労働が常態化している企業も数多くあります。長時間労働が続くと従業員の負担が大きくなり、退職につながるケースも少なくありません。

このような事態を防ぐためにも、業務の効率化を目指しましょう。

業務を効率化することで、生産性の向上労働時間の短縮などのメリットがあります。その結果、従業員のモチベーション向上にも期待ができます。

働きやすい職場環境を整える

たとえ給与が高くてやりがいのある業務内容であっても、職場環境が悪ければ働きづらいと感じるようになり、離職率の増加につながります。実際にエン転職が調査した「本当の退職理由」実態調査によると、最も多い退職理由として「職場の人間関係が悪い」であることが判明しました。

そのため、離職率を少しでも改善したいのであれば、従業員同士で交流できる機会を作ったり、定期的に面談の機会を設けたりするなど、働きやすい職場環境を整えることを意識しましょう。

 

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まとめ

本記事では、離職率の計算方法や計算する際の注意点・離職率の改善方法などについて解説しました。

離職率の計算方法は全部で3パターンあるので、状況に応じて臨機応変に使い分けましょう。また、離職率を計算する際には、調査対象の期間内に入社・退職したケースは含まないので注意が必要です。離職率を本気で改善したいのであれば、給与を見直したり業務の効率化を意識したりしましょう。

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