エンゲージメントの意味とは?高めるメリットや方法などについて解説!
働き方改革や業務改革などに伴い、最近では「エンゲージメント」という言葉を耳にするようになりました。エンゲージメントは、婚約や誓約・約束という意味で用いられますが、人事領域においては意味が若干異なります。そのため、エンゲージメントについて詳しく理解していない担当者も少なくありません。
そこで本記事では、エンゲージメントの意味やエンゲージメントを高めることでのメリット・高める方法などについて解説します。
目次
エンゲージメントとは
人事領域におけるエンゲージメントとは、「企業と従業員の深い信頼関係」という意味です。愛社精神や愛着心などと解釈されることもあります。
つまり、エンゲージメントが高い企業は従業員から愛されている企業ともいえます。
ロイヤリティや従業員満足度との違い
エンゲージメントと似ている言葉として、「ロイヤリティ」や「従業員満足度」などが挙げられます。
それぞれの言葉の意味は以下の通りです。
ロイヤリティ:企業に対してどれくらい尽くせるのかを示す忠誠心
従業員満足度:報酬や働き方など、企業に対してどれくらい満足しているかを示す度合い
エンゲージメントとの大きな違いは、企業と従業員との関係です。ロイヤリティは、企業と従業員の間に上下関係のようなものがあります。一方の従業員満足度は、どちらかといえば企業に対して従業員が評価するようなイメージです。
しかし、エンゲージメントの場合は企業と従業員の双方が強く結びつくことによって成立するため、お互いが対等な関係であることが分かります。
エンゲージメントが重要視されるようになった理由
エンゲージメントが重要視されるようになった理由として挙げられるのが、人材の流動化です。
近年の日本では、終身雇用制度が崩壊しつつあるため、一つの企業で長く働くというスタイルから、複数の企業を経験してスキルを積み重ねていくという働き方に変わり始めました。
従業員が成長した段階で離職されるので、企業にとっては非常に痛手となります。そのため、1人でも多くの従業員に長く働いてもらうためにも、エンゲージメントを高めようとする企業が増えてきているのです。
エンゲージメントを高めることでの4つのメリット
エンゲージメントを高めることでのメリットは、以下の4つです。
・従業員のモチベーション向上につながる
・生産性が向上する
・帰属意識が高まる
・組織が活性化される
順番に解説します。
従業員のモチベーション向上につながる
エンゲージメントを高めることで、従業員は「企業にとって必要な人材である」と認識するようになります。その結果、仕事に対してのモチベーションが向上し、これまで以上に意欲的に働くようになるのです。
生産性が向上する
エンゲージメントが高まることで、仕事に対して意欲的に取り組むようになります。その結果、積極的に業務上の問題点を洗い出して、業務の改善へと努めるようになるはずです。
業務が改善されることで、生産性の向上にも期待できます。
帰属意識が高まる
エンゲージメントは業務内容や働き方など、さまざまな要素によって形成されています。「エンゲージメントが高い=従業員が自社に満足して働いている」という状態です。
自社に居心地のよさを感じることで、帰属意識が高まるため、離職率の低下にもつながります。
組織が活性化される
エンゲージメントが高い職場というのは、仕事に対する従業員一人ひとりのモチベーションも高く、熱意が感じられます。組織全体が活性化されるので、売り上げの向上にも期待ができるのです。
エンゲージメントを測定する3つの指標
エンゲージメントを測定する際には、3つの指標を活用することになります。
・エンゲージメント総合指標
・ワークエンゲージメント指標
・エンゲージメントドライバー指標
それぞれの特徴について解説します。
エンゲージメント総合指標
エンゲージメント総合指標とは、従業員が会社に対してどのような気持ちを抱いているのかを評価する指標です。
主に以下の3つによって構成されています。
・NPS(employee Net Promoter Score):会社を友人や知人などに紹介したいか
・総合満足度:会社に満足しているか
・継続勤務意向:これからも会社で働きたいと思うか
ワークエンゲージメント指標
ワークエンゲージメント指標とは、仕事に対する従業員のやりがいやモチベーションなどを測定する指標です。
活力・熱意・没頭という3項目によって評価されます。
エンゲージメントドライバー指標
エンゲージメントドライバー指標とは、従業員のエンゲージメントに影響を与えている要因を示す指標です。
以下の3項目が挙げられます。
・組織ドライバー:職場環境や人間関係
・職務ドライバー:職務に対する満足度
・個人ドライバー:個人の資質や状態
エンゲージメントの測定方法
エンゲージメントの測定方法として、以下の2つがあります。
・従業員エンゲージメントサーベイ
・従業員パルスサーベイ
それぞれの特徴をまとめてみました。
従業員エンゲージメントサーベイ | 従業員パルスサーベイ | |
特徴 | ・ アンケートは半年〜1年と頻度が少ない ・ 多くの設問を用意しているため、さまざまな内容を調査できる ・ 一回測定するにあたっての回答者の負担が大きい |
・ アンケートは週1〜月1回と頻度が多い ・ 設問数は少なく、5〜10分程度で回答できる ・ 回答者の負担が軽く、現状を迅速に分析できる |
どちらにもそれぞれメリット・デメリットがあるので、自分たちに合った方法で実施しましょう。
実際にエンゲージメントを高める4つの方法
実際にエンゲージメントを高めるための方法として、以下の4つが挙げられます。
・従業員を分析する
・ビジョンを共感させる
・やりがいを見出させる
・働きやすい環境を作る
順番に解説します。
従業員を分析する
従業員によって、会社への満足度や仕事に対するモチベーションなどが異なります。従業員に合わせた施策を実行しないと、エンゲージメントが高まることはありません。
そのため、従業員一人ひとりがどのように思っているのか、分析しましょう。
ビジョンを共感させる
各企業では、それぞれビジョンを掲げていますが、従業員が明確に理解しているケースは非常に少ないです。ビジョンがしっかり浸透していないと、新たな施策を実行する際に反発が起こる可能性があります。
そのため、企業のビジョンを従業員に伝えて共感させることがエンゲージメントを高める上で重要です。
やりがいを見出させる
エンゲージメントを高めるためには、やりがいを見出させることが重要です。
例えば、定期的に社内表彰式を開催したり、実績に応じてインセンティブを支給したりすることによって、仕事に対するモチベーションの向上が期待できます。
働きやすい環境を作る
最近では、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、リモートワークを実施する企業も増えてきました。リモートワークは、会社へ出社する必要がなく自分の好きな場所で働けるため、リモートワークが可能な職場への転職を検討している求職者も少なくありません。
従業員によって好みの働き方があるので、エンゲージメントを高めたいのであれば、柔軟に対応できる働きやすい環境を作ることを意識しましょう。
まとめ
本記事では、エンゲージメントの意味やエンゲージメントを高めることでのメリット・高める方法などについて解説しました。
エンゲージメントを高めることで、従業員のモチベーションが向上したり帰属意識が高まったりするなどのメリットがあります。そのため、離職率を抑えたいのであれば、本記事を参考にエンゲージメントを向上させてみましょう。
しかし、人手不足によってエンゲージメントの向上にリソースを割けないという企業も少なくありません。
弊社、株式会社ニューズベースでは採用代行(RPO)サービスを提供しています。あらゆる採用業務を採用のプロがサポートしますので、エンゲージメントの向上に時間を充てることが可能です。
気になる方はお気軽にご相談ください。