DX人材の育成手順や成功させるためのポイント・事例について紹介!
企業がこれからDXを推進していくためには、DXに関するノウハウを兼ね備えた「DX人材」が必要です。しかし、どのようにDX人材を育成すればいいのかわからないという担当者も少なくありません。
そこで本記事では、DX人材を育成するための手順や成功させるためのポイント・実際の企業の事例などについて解説します。
目次
DX人材とは
DX人材とは、DXに関する知識やスキル・マインドなどを兼ね備えている人材のことです。
IPA(情報処理推進機構)が定義したDX人材が必要な職種は以下の7つです。
- ビジネスデザイナー
- データサイエンティスト
- プロダクトマネージャー
- テックリード
- エンジニア/プログラマ
- 先端技術エンジニア
- UI/UXデザイナー
しかし、DX白書2023によると日本企業の8割以上がDX人材が不足していることを公表しています(DX白書2023の158ページ目)。
そのため、現在は多くの企業でDX人材の育成に注力しています。
DX人材についてさらに詳しく知りたいのであれば、以下の記事をご覧ください。
DX人材を社内で育成するメリット
DX人材を社内で育成する最大のメリットは、自社に適したDX化を実現できることです。
DXの推進を外部に委託した場合、コミュニケーション不足によって認識の相違が生まれてしまい、自分たちの本来の意図とは異なる形でDX化が実現するケースは少なくありません。
一方、DX人材を社内で育成することによって、自社の課題や要望などをしっかり汲んだ上でDX化が行えます。
ただ、DX人材を育成するには十分なリソースや教育体制などが必要となるので、注意しましょう。
DX人材を育成するための手順
DX人材を育成するための手順は以下の4ステップです。
- DX人材に向いている従業員を選ぶ
- DXのノウハウを習得させる
- 実務を通して習得したノウハウをアウトプットする
- 本格的に実務でスキルを磨く
順番に解説します。
1.DX人材に向いている従業員を選ぶ
まずはDX人材に向いている従業員を選びます。
DX人材に向いている人の特徴は以下の通りです。
- 好奇心がある
- リーダーシップ力がある
- 臨機応変に対応できる
上記のほかにも、自分たちで基準を定めた上で選定しましょう。
2.DXのノウハウを習得させる
DX人材として活躍してもらうためには、DXのノウハウを習得させる必要があります。
研修やeラーニングなどを用いて学習できる環境を整えましょう。
3.実務を通して習得したノウハウをアウトプットする
ある程度のノウハウを習得させることができたら、実務を通してアウトプットさせます。
最適な方法として、OJTがおすすめです。
OJTとは「On-the-Job Training」の略称であり、先輩社員からやり方を教わりながら実際の業務を行う方法です。
OJTを通して少しずつ実務に慣れさせていきます。
4.本格的に実務でスキルを磨く
OJTが終了したら本格的にDXの実務に携わってもらい、スキルを磨いていきます。
DXの業務は決して容易ではありません。DX人材に選ばれた従業員が途中で挫折するのを防ぐためにも、メンター制度や定期的に面談する機会を設けるなど、十分なサポート体制を整えておきましょう。
DX人材の育成を成功させるためのポイント
DX人材の育成を成功させたいのであれば、以下4つのポイントを意識しましょう。
- 長期的な目線で育成する
- DX以外のスキルも習得させる
- モチベーションの高い人材を育成する
- 早い段階で成功体験を積ませる
一つずつ解説します。
長期的な目線で育成する
DX人材として活躍するためには多くの知識が必要となるため、短期間で育成を完了することは困難です。
基礎知識をインプットしてもらうだけでもかなりの時間を要しますので、長期的な目線で育成することを心がけましょう。
DX以外のスキルも習得させる
DXを推進するにあたって、DX人材は業務プロセスそのものの改善にも従事します。そのため、DXのスキルや知識だけを習得していても活躍することは難しいでしょう。
DX人材の育成を成功させたいのであれば、リーダーシップスキルやマネジメントスキルなど、DX以外のスキルも習得させましょう。
モチベーションの高い人材を育成する
DX人材の教育体制が充実していても、DX人材に選ばれた従業員のモチベーションが低ければ、成長に期待ができません。
そのため、DX人材に向いている従業員を選ぶ上で、DXや業務改善に対して意欲的に取り組める人物か、興味関心があるかどうかについても選考基準に含めましょう。
早い段階で成功体験を積ませる
DX人材を育成する上で知識をインプットするだけでは、実際の業務に対してイメージが湧かず、モチベーションの低下を招きます。
そのような事態を防ぐためにも、早い段階で成功体験を積ませてあげましょう。成功体験を積ませることで実際の業務に対するイメージが明確となり、モチベーションの向上につながるはずです。
DX人材の育成を実施している企業の事例
DX人材の育成を実施している企業の事例を2社紹介します。
- キリンホールディングス株式会社
- ダイキン工業株式会社
ぜひ参考にしてみてください。
キリンホールディングス株式会社
ソフトドリンクやビール・健康食品などを製造・販売しているキリンホールディングス株式会社では、2021年7月からDX人材を育成するために「キリンDX道場」を開校しました。
オリジナルのカリキュラムとなっており、コースは白帯・黒帯・師範の3段階にわかれています。
当初の定員は150名に設定していましたが、予想を大きく上回り、応募人数は750名となりました。
今後も継続的に開催し、生産性の向上や新たな価値創造を推進できるDX人材を1,500名まで拡大したいとのことです。
ダイキン工業株式会社
空調事業や化学事業などを展開しているダイキン工業株式会社では、DX人材を育成することを目的として2017年12月に「ダイキン情報技術大学」を設立しました。
独り立ちできるレベルまで育成することを目標としており、以下3つのスキルの習得に注力しています。
- テーマ実行力
- 分析力
- データエンジニアリング力
育成は着実に進んできており、今後は「テーマを企画・推進できるより高いレベルの人材の獲得・社内育成」を目標にしているとのことです。
まとめ
本記事では、DX人材を育成するための手順や成功させるためのポイント・実際の企業の事例などについて解説しました。
DX人材を社内で育成することで、自分たちに最適なDX化が実現できます。長期的な目線での育成やDX以外のスキル習得などを意識した上で、本記事を参考にDX人材の育成を行ってみましょう。
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