ハラスメント研修が必要な理由や実施方法・開催する際のポイントについて解説!
ハラスメントの問題について、頭を悩ませているという企業も多いのではないでしょうか。
ハラスメント問題を解決するためには、ハラスメント研修を開催するのがおすすめです。
そこで本記事では、ハラスメント研修の基礎知識や研修の実施方法・開催する際のポイントなどについて解説します。
目次
ハラスメント研修とは?
ハラスメント研修とは、従業員一人ひとりがハラスメントにおける理解を深めて、ハラスメントが起きないような環境を構築するための研修のことです。
特に管理職は、どのような発言や行動がハラスメントに該当するかを十分に理解したうえで部下と接する必要があります。
この理解が不足していると、最悪の場合には自身の立場がなくなってしまうといった状況に陥ることも珍しくありません。
反対に、ハラスメントに対して過剰に恐れてしまい、うまく部下と意思疎通が出来なくなってしまう可能性もあります。
こういった問題を防ぐためにも、多くの企業でハラスメント研修は必要不可欠です。
代表的なハラスメントについて
現在、さまざまな行為がハラスメントに該当するものとして問題視されています。
そのなかでも職場で起こる可能性の高い代表的なハラスメントは、以下の通りです。
- パワーハラスメント:職場での立場を利用して、暴力を振るったり言葉で侮辱したりするハラスメント
- セクシャルハラスメント:性的な言動によって、ほかの従業員を不快な気持ちにさせるハラスメント
- マタニティハラスメント:妊娠や出産・育児に関する出来事をきっかけに嫌がらせをしたり、解雇や減給をしたりするハラスメント
- アルコールハラスメント:飲み会の場で飲酒を強要して意図的に酔わせたり、酔っ払ったことで暴言を吐いたりするハラスメント
- モラルハラスメント:言葉や態度などによって、相手を精神的に追い詰めるハラスメント
ハラスメント研修が必要な理由
ハラスメント研修が必要な理由として、以下の2つが挙げられます。
- 2022年よりハラスメント防止措置が義務化
- ハラスメント被害を受けた人が多い
順番に解説します。
2022年よりハラスメント防止措置が義務化
厚生労働省は、2022年4月1日より全ての企業がハラスメント防止措置を講じることを義務化しています。
講じるべき措置として、以下のような記載があります。
「職場におけるパワハラの内容・パワハラを行ってはならない旨の方針を明確化し、労働者に周知・啓発すること」
この要件を満たすためにも、企業はハラスメント研修を実施する必要があるのです。
ハラスメント被害を受けた人が多い
パーソル総合研究所が公表した資料「職場のハラスメントについての定量調査」によると、34.6%が職場で過去にハラスメントを受けた経験があると回答しています。
また、ハラスメントを理由とした離職者は、年間で86.5万人に上ることが判明しました。
これらのことから、ハラスメント被害を受けた人は非常に多く、ハラスメントが原因で離職するきっかけとなっている人も少なくありません。
それらの問題を解決するための手段としても、ハラスメント研修が注目されているのです。
ハラスメント研修の実施方法は3パターン
ハラスメント研修の実施方法は、以下の3パターンです。
- 社内研修
- 外部研修
- オンライン研修
それぞれの特徴を順番に解説します。
社内研修
社内研修の場合、外部から講師を招いて開催します。
外部講師は研修におけるプロのため、クオリティの高い研修を開催することが可能です。
また、自社の要望に応じて研修プログラムを自由にカスタマイズできるのもメリットといえるでしょう。
ただ、講師に依頼する費用や場所代といったコストがかかるので、注意が必要です。
外部研修
外部で開催されている研修に参加するという方法もあります。
外部研修への参加は、社内で資料を用意したりプログラムを考えたりする必要がないので、担当者の負担軽減につながります。
しかし、外部研修に参加するためには、参加費用や交通費などがかかります。開催される場所が遠いと、宿泊費がかかることも珍しくありません。
また、自分たちが希望しているような研修を受講できないという可能性もあるので、気をつけましょう。
オンライン研修
近年ではオンライン研修を開催する企業も増えてきています。オンライン研修の最大のメリットは、時間や場所を選ばずに自分の好きなタイミングで受講できる点です。
また、内容をリピートできるので、何度も繰り返し聞くことによって、研修内容の理解度が高まります。
ただし、オンライン研修は基本的に1人での受講となるので、途中で集中力が低下してしまうことも少なくありません。
さらに、グループワークといった実践型のプログラムが行えないのもデメリットといえるでしょう。
ハラスメント研修を開催する際のポイント
ハラスメント研修を開催する際には、以下3つのポイントを意識しましょう。
- グループワークを取り入れる
- 研修終了後にアンケートを行う
- 定期的に開催する
順番に解説します。
グループワークを取り入れる
ハラスメントに対する考え方は、人それぞれ異なります。そのため「自分はハラスメントについてしっかり理解しているから、大丈夫だろう」と思っている人であっても、ハラスメントを引き起こしてしまう可能性があります。
そのような状況を解決するためにも、グループワークを取り入れましょう。グループワークを取り入れることで、ハラスメントに対する自分の価値観や理解度を客観的に把握できるようになります。
これにより、ハラスメント研修の効果がより高まります。
研修終了後にアンケートを行う
たとえハラスメント研修を開催しても、受講者が内容をしっかり理解していなければ意味がありません。
ハラスメント研修を開催しただけでは受講者の理解度を図ることは難しいので、研修終了後にアンケートを行いましょう。
アンケートの内容を次回のハラスメント研修に活かすことで、受講者の理解度もさらに深まるようになります。
アンケートについて詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひご覧ください。
定期的に開催する
ハラスメント研修を一回開催しただけでは、知識やスキルを定着させることは難しいでしょう。
従業員一人ひとりのハラスメントに対する行動や意識を変化させたいのであれば、一回だけでなく定期的に開催しましょう。
まとめ
本記事では、ハラスメント研修の基礎知識や研修の実施方法・開催する際のポイントなどについて解説しました。
パワーハラスメントやセクシャルハラスメント・マタニティハラスメントなど、さまざまなハラスメントが多くの企業で問題となっており、実際にハラスメント被害を受けたことで離職する人も増えてきています。
そのため、企業にとってハラスメント研修は、必要不可欠な研修といえるでしょう。
ハラスメント研修の実施方法は、社内研修・外部研修・オンライン研修の3パターンがあり、開催する際にはグループワークを取り入れたり、終了後にアンケートを行ったりしましょう。
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