人材育成における効果測定とは?必要な理由やメリット・測定方法について解説!
効果的な人材育成を行いたいのであれば、効果測定が重要となります。
しかし、効果測定について、方法などをあまり把握していないという方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、人材育成において効果測定が必要な理由や行うメリット・効果測定方法などについて解説します。
目次
人材育成において効果測定が必要な理由
人材育成において効果測定が必要な理由として、少子高齢化に伴う労働人口の減少が挙げられます。
少子高齢化に伴う労働人口の減少は、年々深刻な問題となってきており、中小企業をはじめとする多くの企業は常に人材不足に悩まされているような状況です。
しかし、経営状況が厳しいことから、人材育成に対してあまりコストをかけられないという企業も少なくありません。
その結果、人材育成が後回しとなってしまい、さらに経営状況が厳しくなるという悪循環に陥ります。
そのような状況を打破するためにも、人材育成において効果測定を行い、効果があるものに注力することが重要となってきているのです。
人材育成において効果測定を行うメリット
人材育成において効果測定を行うメリットとして、以下の2つが挙げられます。
- 効果的な人材育成が行えているか把握できる
- 従業員のモチベーション向上につながる
順番に解説します。
効果的な人材育成が行えているか把握できる
人材育成において効果測定を行うことで、効果的な人材育成が行えているか把握できるようになります。
効果的な人材育成が行えているのであれば、「そのまま継続しても問題ない」という安心感を得られます。
逆に効果的な人材育成が行えていないのであれば、原因を究明して迅速に改善しましょう。
従業員のモチベーション向上につながる
現在の日本は終身雇用制度が崩壊しつつあることから、自身のスキルを向上させて市場価値を高めたいという方も増えてきています。
そのため、効果測定によって効果的な人材育成が行えているという証明ができれば、従業員のモチベーション向上につながります。
その結果、離職率の低下にも期待ができるでしょう。
人材育成の効果測定で必要な2つの視点
人材育成の効果測定では、以下2つの視点が必要になってきます。
- 企業側
- 従業員側
一つずつ解説します。
企業側
企業側の場合、「どれくらい利益や売り上げに寄与したのか」という視点で効果測定を行います。
具体的には、「研修を開催したことで従業員のスキルが向上し、成果につながったか」「新たな従業員を雇用したことで、採用活動にかけたコストを回収できたのか」などを効果測定します。
従業員側
従業員側の場合、モチベーションの向上や研修に対する満足度といった抽象的な指標だけでなく、知識やスキルの習得といった具体的な指標まで、効果測定を行います。
ただし、効果測定の基準は従業員によって異なります。
そのため、従業員一人ひとりに合った指標を選ぶことが重要です。
人材育成における効果測定方法
人材育成における効果測定方法として、以下2つの観点から解説します。
- 企業側
- 従業員側
企業側
企業側の場合、2つの効果測定方法があります。
1つ目は、ROIです。
ROIとは「Return on Investment」の略称であり、投じた費用に対してどれくらいの利益を上げられたのかを示す指標のことです。
以下のような計算式となります。
(売上ー売上原価ー投資額)÷ 投資額×100(%)
ROIの数値が高いほど、費用対効果が高いことを意味します。
2つ目は、離職率です。
少子高齢化に伴う労働人口の減少や、終身雇用制度が崩壊しつつあることから、人材の流動化が活発になってきており、離職率が下がらないという企業も少なくありません。
従業員が離職するたびに新たな人材を雇用しなければいけなくなり、その分の採用コストがかかります。
多くの企業が離職率を深刻な課題と捉えているため、人材育成の効果測定方法として有効です。
従業員側
企業側の場合と同様に、従業員側にも2つの効果測定方法があります。
1つ目は、従業員満足度です。
従業員満足度とは、職場環境や福利厚生・働きがいなどについて従業員の満足度を表した指標のことであり、ES(Employee Satisfaction)とも呼ばれます。
従業員満足度が高いほど、従業員は企業に対して居心地のよさを感じているという証明となり、離職率の低下につながります。
2つ目は、カークパトリックモデルです。
カークパトリックモデルとは、以下の4段階で評価する手法のことを指します。
- レベル1:反応(Reaction)
- レベル2:学習(Learning)
- レベル3:行動(Behavior)
- レベル4:結果(Result)
それぞれの段階における具体的な内容は、以下の通りです。
- レベル1:研修に対して満足しているか
- レベル2:研修内容をしっかり理解して学習できているか
- レベル3:研修で学習した内容を実際の業務に反映できているか
- レベル4:研修で学習した内容が結果として表れているか
カークパトリックモデルについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
研修の効果測定を行うことで期待できる効果とは?手法やポイントについて解説!
人材育成で効果測定を行う際のポイント
人材育成で効果測定を行う際のポイントとして、以下の3つを意識しましょう。
- 効果測定を行う目的を明確にする
- 定量的評価と定性的評価のどちらも併用する
- 継続的に行う
順番に解説します。
効果測定を行う目的を明確にする
目的が曖昧な状態で効果測定を行ってしまうと、途中で方向性がブレる可能性があります。
その結果、正確なデータが把握できず効果測定が失敗に終わる恐れがあるため、必ず目的を明確にしてから行うようにしましょう。
定量的評価と定性的評価のどちらも併用する
効果測定の内容によっては、明確に数値化できないケースもあります。
そのため、定量的評価と定性的評価のどちらも併用するようにしましょう。
その結果、多角的に評価が行えるようになり、さらに正確な効果測定を行うことが可能です。
継続的に行う
効果測定は、何回も行うことで次第にブラッシュアップされていき、効果的な人材育成となります。
そのため、効果測定は1回やって終わりにするのではなく、継続的に何度も行うことを意識しましょう。
まとめ
本記事では、人材育成において効果測定が必要な理由や行うメリット・効果測定方法などについて解説しました。
人材育成において効果測定を行うことで、効果的な人材育成が行えているかを把握できたり、 従業員のモチベーション向上につながったりするなどのメリットに期待ができます。
人材育成の効果測定では、企業側と従業員側の2つの視点が必要となり、それぞれによって効果測定方法も異なるため、注意が必要です。
人材育成で効果測定を行う際には、目的を明確にしたり、定量的評価と定性的評価のどちらも併用したりするなどのポイントを意識しましょう。
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