管理職育成の重要性と手順を解説!よくある課題や成功のポイントも紹介!
管理職は組織を統率する立場にあり、部署で掲げる目標を達成したり部下を管理したりするなど、さまざまな役割を担っています。
企業にとって必要不可欠な存在ではありますが、どのように管理職となる人材を育成すればいいのかわからないという方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、管理職の育成における企業の現状や育成するための手順・育成を成功させるためのポイントなどを解説します。
目次
管理職が果たすべき3つの役割
管理職が果たすべき役割として、以下の3つが挙げられます。
- 業務管理
- 労務管理
- 人材育成
順番に解説します。
業務管理
1つ目は、業務管理です。
管理職になると、自身の業務を行うだけでなく、部署やチーム全体の業務も管理しなければいけません。
具体的には業務の割り振りを行ったり、納期に間に合うように部下の進捗状況を逐一管理したりするといった役割があります。
また、部署やチームが設定していた目標を達成できなかった場合には、何がダメだったのかを原因追求して改善することも求められます。
労務管理
2つ目は、労務管理です。
部下が心身ともに健康の状態で働ける環境を構築することも、管理職の役割です。
具体的には、パワハラやセクハラなどのハラスメントが起きていないかをチェックしたり、部下の様子がおかしいと感じた場合には積極的に声がけを行ったりします。
部下が働きやすい環境を提供することで、これまで以上に成果に期待ができる組織が構築されるはずです。
人材育成
3つ目は、人材育成です。
部下を育成して組織全体の生産性を向上させるのも、管理職としての重要な役割です。
具体的には業務の手順を教えたり、業務に必要な知識や技術を習得するための方法を伝えたりします。
また、定期的に1on1ミーティングを行い、部下が悩んでいることや不安に感じていることを把握した上で、一人ひとりにあった方法で指導することも求められます。
管理職の育成における企業の現状
ご紹介したように、管理職は企業の将来を左右する重要なポジションです。
しかし、管理職の育成に注力できていないという企業も少なくありません。
HR総研が公表した「中堅社員研修・管理職研修に関するアンケート調査」によると、「管理職研修の実施有無」について、「実施している」が53%、「実施していない」が47%であることが判明しました。
また、規模別で見ると大企業(従業員数1,000名以上)では「実施している」が74%、中堅企業(従業員数301〜1,000名)では62%、中小企業(従業員数300名以下)では36%となっています。
これらのことから、企業規模が大きいほど管理職の育成に注力できており、規模が小さい場合はあまり注力できていないことがわかります。
参考:HR総研:人材育成「中堅社員研修・管理職研修」に関するアンケート調査 結果報告
管理職を育成する上で企業が抱える課題
管理職を育成する上で企業が抱える課題として、以下の2つがあります。
- 後回しにされる傾向にある
- 育成する環境や体制が不十分である
一つずつ解説します。
後回しにされる傾向にある
企業は毎年、経営目標を達成するためにどこへ予算を割く必要があるのかを決めています。
最近は少子高齢化による労働人口の減少や、終身雇用制度の崩壊に伴う人材の流動化もあり、人材育成に予算を積極的に割く企業も増えてきました。
しかし、人材育成は成果につながるまで時間がかかる長期的な施策です。
また、管理職の育成に関わる従業員の負担も大きいため、後回しにされてしまう傾向にあります。
育成する環境や体制が不十分である
管理職を育成するためには、環境や体制をしっかりと整える必要があります。
一方で、管理職を育成するために必要なリソースが不足していたり、企業全体として育成ノウハウを持っていなかったりすることから、管理職を育成したくてもできないという企業も一定数あるのです。
管理職を育成するための手順
管理職を育成するための手順は、以下の4ステップです。
- 明確なゴールを決める
- 育成計画を立てる
- 育成施策を実行する
- 効果検証を行う
順番に解説します。
1.明確なゴールを決める
管理職が果たすべき役割として、業務管理・労務管理・人材育成の3つがありますが、企業ごとに管理職の理想像は異なるはずです。
そのため、まずは「どのような管理職を育成したいのか」明確なゴールを決めましょう。
なかなか思い浮かばないということであれば、既に管理職として活躍している従業員を参考にしてみるのがおすすめです。
2.育成計画を立てる
明確なゴールを決めたら、育成計画を立てます。
具体的には、以下の内容について考えます。
集合研修やオンライン・eラーニングなど、どんな手法を使うか
どれくらいの期間を必要とするか
外部に委託するか、それとも自社で実施するか
担当者同士で認識の相違が起こらないようにするためにも、なるべく明確に決めましょう。
3.育成施策を実行する
育成計画を立てたら、実際に育成施策を実行していきます。
実行している最中に想定外の事態が起きてしまい、育成計画通りに進まないことも珍しくありません。
そのような場合でも、迅速に対応できるよう、万全の体制を構築しておきましょう。
4.効果検証を行う
育成施策を実行したら、最後に効果検証を行います。
実際に管理職育成の対象者からアンケートを記入してもらい、それをもとにこれまでの振り返りを行いましょう。
よかった点や改善すべき点をピックアップして次回に活かすことで、さらに効果的な管理職の育成につながるはずです。
管理職の育成を成功させるためのポイント
管理職の育成を成功させたいのであれば、以下2つのポイントを意識しましょう。
- 管理職に向けた研修を実施する
- 実際の現場で経験させる
一つずつ解説します。
管理職に向けた研修を実施する
管理職の育成を成功させたいのであれば、管理職に向けた研修を実施すると効果的です。
しかし、研修を実施するためのリソースが不足していたり、ノウハウが乏しかったりするという企業も多いのではないでしょうか。
そのような場合には、アウトソーシングの活用を検討してみましょう。
社内のリソースが不足している場合でも、アウトソーシングであれば外部のリソースを活用して研修を実施できます。
また、研修におけるプロがサポートするため、クオリティの高い研修の実施が可能です。
弊社株式会社ニューズベースでは、研修運営アウトソーシングを提供しており、研修に関するさまざまな業務のサポートを行っています。
豊富な支援実績もあり、安心して依頼できるため、まずはお気軽にお問い合わせください。
実際の現場で経験させる
管理職として必要な知識やスキルは、実際の現場でしか培えないこともあります。
そのため、インプットさせるだけでなく実際の現場で経験させるといった、アウトプットの機会も積極的に設けてみましょう。
まとめ
本記事では、管理職の育成における企業の現状や育成するための手順・育成を成功させるためのポイントなどを解説しました。
管理職が果たすべき役割として、業務管理・労務管理・人材育成があり、企業にとって管理職は必要不可欠な存在です。
管理職の育成を成功させたいのであれば、管理職に向けた研修を実施したり実際の現場で経験させたりすることを意識しましょう。
また、必要に応じてアウトソーシングの活用も検討してみましょう。