研修スケジュールを作る際の流れや作成するメリット・ポイントについても解説!

公開日:2023.08.22  更新日:2024.08.17

研修を成功させるためには、事前のスケジュール設計が欠かせません。

しかし、どのようにスケジュールを作ればいいのかわからないという担当者も多いはずです。

そこで本記事では、研修スケジュールを作る際の流れや作成するメリット・意識すべきポイントなどについて解説します。

 

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研修スケジュールを作る際の流れ

研修スケジュールを作る際の流れは以下の通りです。

  • 研修を開催する目的を明確にする
  • 研修に充てる予算を設定する
  • 研修のカリキュラムについて決める
  • 研修の実施形態を決める
  • スケジュールを設定し日程調整する

順番に解説します。

 

1.研修を開催する目的を明確にする

最初に研修を開催する目的を明確にしましょう。

研修を開催する目的が曖昧な状態で研修スケジュールの作成に取りかかっても、具体的な内容がなかなか決められず、スケジュールを組むことができないためです。

そのため、まずは「なぜ研修を開催する必要があるのか」について考えましょう。

 

2.研修に充てる予算を設定する

研修を開催する目的を明確にしたら、研修に充てる予算を設定します。

なお、研修の開催方法として自社で完結させるパターンと、外注するパターンの2通りがあります。

どちらを選ぶにしてもコストがかかるため、それぞれの特徴を把握した上で自社に最適な方法を選びましょう。

 

3. 研修のカリキュラムについて決める

カリキュラムは以下のような流れで決めていきます。

  • 上司や経営陣へのヒアリング:経営陣に人材育成方針をヒアリングして、それに沿った具体的な知識・スキルを検討します。さらに、役職を持つ上司に身につけさせたい知識・スキルについてヒアリングします。たとえば、業務上必要とされること、部下に求めていること、経験から身につけていた方がよいと思われるものなどを聞いてブレイクダウンします。
  • 受講者へのヒアリング:受講対象者となる社員に対して、事前課題としてアンケートを行います。これは、受講者が現状どのような知識・スキルを持っているか把握するためです。このヒアリングをもとに、受講者のレベルにあったカリキュラムを設計していきます。
  • 研修の目的・目標の決定:研修にはどのような目的があるのか、目標とするゴールはどこなのかを設定します。たとえば新入社員研修であれば、「入社から3ヶ月後までに、一人で問題なく顧客対応をできるようにする」といった目標を立てます。期限を設定することで、効果測定も行いやすくなります。
  • カリキュラム内容を決める:ここまでの流れを踏まえ、最終的に実施すべきカリキュラムを決めます。前述の目標を達成する場合、カリキュラムとしては「ビジネスマナー」や「電話対応」などが考えられます。ヒアリング内容や設定した目標に合わせ、必要なカリキュラムを設定していきましょう。

 

4.研修の実施形態を決める

カリキュラムが決まったら、研修の実施形態を決めていきます。

実施形態にはさまざまなものがありますが、具体的には以下のポイントをおさえなければいけません。

  • 自社で行うか、外部業者に委託するか
  • 個別・集団どちらの研修にするか
  • 対面とオンラインではどちらがよいか

たとえば、ビジネスマナー研修をするのであれば、社外から外部の専門家を講師として招いて開催した方が、より高い効果を期待できるでしょう。

また、講師と受講者の距離が近い対面式の方が向いています。社内独自のノウハウやスキルを身につけることが目標であれば、自社にて適任となる講師を選出して開催するべきです。

その際、細かなスキル習得が必要であれば対面式、ノウハウの学習ならばオンライン式といったように選択するとよいでしょう。

 

また、カリキュラムの実施形態を決める上で、予算も頭に入れておく必要があります。

たとえば、外部の専門家を招くのであれば講師料や交通費がかかります。人数が多い場合は自社オフィスではなく会場をおさえなければならないため、会場費も必要です。

このように、カリキュラムの実施形態を決める際には、さまざまなことを考慮しなければいけません。目標をよりスムーズに達成できる形態を検討していきましょう。

 

5.スケジュールを設定し日程調整する

研修内容や形態が決定したら、研修の実施日やスケジュールを決めていきます。

研修の実施日は、研修を行う講師や受講者、さらに研修担当者を含む関係者の予定を考慮して設定しなければいけません。講師が確保できなかった、直前になって受講者がキャンセルしたといったことがないように、綿密に調整することが大切です。

研修実施日決定における予定調整では、以下のポイントに注意します。

  • 予定している講師のスケジュール
  • 社内行事の有無
  • 繁忙期・閑散期

研修は業務の一環ですから、自社の社員であれば、繁忙期を避ければある程度は柔軟に対応できるでしょう。ただし、社内行事については変更しにくいため、できるだけ避けるようにしましょう。

また、講師がいなければ研修は成り立ちません。外部講師を招く場合は、必ずそのスケジュールを確認しましょう。会場を借りる場合は、空き状況の確認も必要です。

研修実施日が決まったら、研修スケジュールを決めていきます。これまでの流れで得られた情報を落とし込み、効果的で無理のないスケジュールを作っていきましょう。

 

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研修スケジュールを作成するメリット

研修スケジュールを作成するメリットは以下の3つです。

  • 計画通りに研修を開催できる
  • 受講者の集中力が向上する
  • 効果的な研修に期待ができる

一つずつ解説します。

 

計画通りに研修を開催できる

研修スケジュールを作成しない状態で開催すると、一つの講義に対してどれくらいの時間を使えばいいのかわからないので、講師は困惑してしまいます。

その結果、時間配分がうまくできず当初予定していた時間を大幅に過ぎてしまい、一部の講義内容を省略しなければいけないといった事態に陥ることも珍しくありません。

一方、研修スケジュールを作成しておくことで計画通りに研修を開催することが可能になります。

 

受講者の集中力が向上する

研修における講義ごとの終了時間がわからないと、「いつ終わるのだろうか」と受講者は不安に感じてしまうはずです。

研修スケジュールを作成することによって明確なゴールが設定されるので、「〇時まで頑張ろう!」と思えるようになり、集中力の向上につながります。

 

効果的な研修に期待ができる

研修スケジュールを作成することで、受講者は学習する内容について事前に把握できるため、予習してから研修に臨むという受講者もいるはずです。

その結果、これまで以上に効果的な研修に期待ができます。

 

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研修スケジュールを作る上で意識すべきポイント

研修スケジュールを作る上で意識すべきポイントは以下の5つです。

  • 時間に余裕を持たせる
  • 振り返りの時間を設ける
  • 基礎的な内容は序盤に組み込む
  • 休憩時間を確保する
  • 外部委託も活用しよう

順番に解説します。

 

時間に余裕を持たせる

研修をなるべく短時間で終わらせるために、限られた時間内にコンテンツを無理やり詰め込んでしまうケースがあります。

これはコストの削減にはなりますが、期間内に学習した内容を整理できない可能性が高く、研修本来の効果が半減する恐れがあります。

非常にもったいないので、短時間で無理に終わらせようとするのではなく、複数日程に分けて実施するなど、なるべく時間に余裕を持たせるようにしましょう。

 

振り返りの時間を設ける

たとえボリュームのある研修を実施したとしても、学習した内容が実際の現場で活かされなければ意味がありません。

実際の現場で活かしてもらうためには、学習した内容を自身のスキルや知識として身につけてもらう必要があります。

そのため、振り返りの時間を設けるようにしましょう。

特に新人研修など長期にわたって実施する研修の場合は、最初の方に学んだことを忘れないためにも、日程の中に適宜振り返りを入れ、研修内容の定着を促しましょう。

 

基礎的な内容は序盤に組み込む

新入社員研修の場合、いきなり業務内容に関することについての講義を実施してしまうと、受講者の理解が追いつかずに混乱させてしまう恐れがあります。

そのような事態を防ぐためにも、まずは社会人としてのマナーや自社の業界に関する知識など、基礎的な内容を序盤に組み込むようにしましょう。

 

休憩時間を確保する

人間が集中できる時間は90分が限度といわれています。

90分を超えてしまうと集中力が一気に低下してしまうので、最低でも90分以内に休憩時間を確保するような研修スケジュールを作成しましょう。

休憩時間は長すぎても逆効果となってしまうので、5〜10分程度を目安に確保するのがおすすめです。

 

外部委託も活用しよう

自社での研修の経験が少なくノウハウがない場合は、外部委託も活用しましょう。

自社にノウハウが少ない場合、上記の点に気をつけていてもついスケジュールを詰め込みすぎたり、順番が適切でなくなったりします。

また、スケジュールの作成は手間がかかるため、研修担当者の負担も増えるものです。ノウハウや人的リソースが不足しているようであれば、外部委託によるサポートも検討してみましょう。

 

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研修スケジュールの例

研修スケジュールの例を紹介します。

 

【1日目】

時間 内容
09:00-09:30 オリエンテーション開催
09:30-10:30 自社や業界について
10:30-10:40 休憩
10:40-12:00 就業規則や部署について
12:00-13:00 昼食
13:00-14:30 仕事を行う上でのルールや進め方について
14:30-14:40 休憩
14:40-16:00 チームビルディング
16:00-16:10 休憩
16:10-17:30 社内システムの基本的な使い方について

 

【2日目】

時間 内容
09:00-09:30 前日の振り返り
09:30-10:50 ビジネスマナーについて
10:50-11:00 休憩
11:00-12:30 電話応対について
12:30-13:30 昼食
13:30-15:00 メールの送り方や書き方について
15:00-15:10 休憩
15:10-16:30 プレゼンテーションについて
16:30-16:40 休憩
16:40-17:30 2日間にわたる研修の振り返りとアンケート記載

 

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まとめ

本記事では、研修スケジュールを作る際の流れや作成するメリット・意識すべきポイントなどについて解説しました。

研修スケジュールを作成することで、計画通りに研修を開催できるだけでなく、受講者の集中力が向上したり効果的な研修につながったりするなどのメリットが期待できます。

そのため、研修を成功させたいのであれば、研修スケジュールを作成することは必要不可欠です。

研修スケジュールを作る際には、時間に余裕を持たせたり振り返りの時間を設けたりすることを意識しましょう。

 

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