リスキリングが注目されている理由とは?メリットや手順などについて解説
近年、ITやAIが著しい進化を遂げています。それらを業務に活かして効率化を図ったり、新たなアイディアを創出したりするためにも、新たな知識やスキルを学ぶ必要があります。
そこで注目を集めているのが「リスキリング」です。
この言葉について聞いたことはあっても、どのような意味なのか詳しく把握していないという人もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、リスキリングの基礎知識や注目されている理由・メリット・手順などについて詳しく解説します。
目次
リスキリングとは
リスキリングとは、業務を遂行する上で、新たな知識やスキルを学ぶことです。
「re-skilling」をもとに造られた言葉であり、和訳すると「学び直し」という意味になります。
経済産業省では、リスキリングを以下のように定義しています。
“「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する/させること」”
リカレント教育・アンラーニングとの違い
リスキリングと似ている言葉として挙げられるのが、「リカレント教育」と「アンラーニング」です。
それぞれの意味は、以下の通りです。
- リカレント教育:仕事と学習を交互に行いながら、スキルアップすること。
- アンラーニング:これまで保有していたスキルや知識を捨てて、新たに取り込むこと。「学習棄却」とも呼ばれる。
どちらもリスキリングとは意味が大きく異なるので、使い方を間違えないように注意しましょう。
リスキリングが注目されている理由
リスキリングが注目されている理由として、DX化の推進が挙げられます。
DXとは「Digital Transformation」の略称であり、デジタル技術によってビジネスモデルや業務・組織に変革をもたらすことです。
DX化を推進することで、業務の効率化や生産性の向上につながります。
しかし、DX化を推進するためには、AIやIoTといったデジタル技術における新たな知識・スキルを習得しなければいけません。
そのため、今後は多くの企業でリスキリングを行うことが必要不可欠となっているのです。
リスキリングを行う3つのメリット
リスキリングを行うメリットは、以下の3つです。
- 新しいアイディアが生まれやすくなる
- 業務の効率化が期待できる
- 従業員満足度の向上につながる
一つずつ解説します。
新しいアイディアが生まれやすくなる
リスキリングによって新たな知識やスキルを習得することで、これまで以上に新しいアイディアが生まれやすくなります。
創出されたアイディアをもとに、既存サービスの改善や新規事業の立ち上げなどが実現すれば、売り上げアップなど企業のさらなる成長につながる可能性があります。
業務の効率化が期待できる
リスキリングによって習得した新たな知識やスキルを業務に活かすことで、生産性が向上し、業務の効率化が期待できます。
例えば、これまで手作業で行っていた業務も自動化ツールやAIツールの導入によって効率化できれば、ヒューマンエラーをなくして業務クオリティを向上させることが可能です。
従業員満足度の向上につながる
リスキリングによって新たな知識やスキルが習得できれば、従業員は自身の成長を感じられるようになるはずです。
企業が従業員のリスキリングを支援する場合、自身の成長につながるサポートを行う自社への満足度が向上するでしょう。
リスキリングを行う際の手順
リスキリングを行う際の手順は、以下の4ステップです。
- 習得すべき知識やスキルを明確にする
- 学習方法やプログラムを決める
- 作成したプログラムを従業員に取り組んでもらう
- 実際の業務で活かしてもらう
順番に解説します。
1.習得すべき知識やスキルを明確にする
これから自社でリスキリングを行うとしても、具体的に何を学べばいいのかが決まっていないと始められません。
そのため、まずはリスキリングを行う上で習得すべき知識やスキルを明確にしましょう。経営戦略や自社が抱えている課題などをもとに決めるのがおすすめです。
また、リスキリングの対象となる従業員も決めておきましょう。
2.学習方法やプログラムを決める
習得すべき知識やスキルを明確にしたら、学習方法やプログラムを決めていきます。
学習方法は、研修やセミナー・eラーニングなど、さまざまものがあります。
それぞれの特徴をしっかり把握した上で、自社に最適な学習方法を選びましょう。
3.作成したプログラムを従業員に取り組んでもらう
プログラムを作成したら、実際に従業員に取り組んでもらいます。
新たな知識やスキルの習得を行う場合、従業員には少なからず負担が増えることとなります。負担が大きいと感じるケースもあり得るため、定期的に個人面談などを行ってケアしながら進めるようにしましょう。
4.実際の業務で活かしてもらう
最後にプログラムで学習したことを、実際の業務で活かしてもらいます。
実際の業務で活かす場面がなかなか訪れない場合には、こちらから機会を提供しましょう。
その後フィードバックを行い、再び実際の業務に活かしてもらうといったサイクルを繰り返すことで、知識やスキルを少しずつ定着させていきます。
リスキリングを行う際の注意点
リスキリングを行う際の注意点として、以下の3つが挙げられます。
- 社内全体が協力するような体制を構築する
- 従業員の意思を尊重する
- モチベーション維持するための工夫を施す
一つずつ解説します。
社内全体が協力するような体制を構築する
リスキリングは、企業にとって非常に大きな施策であるため、成功させたいのであれば、社内全体が協力するような体制を構築することが重要です。
そのためにも、「なぜリスキリングを行う必要があるのか」事前に目的をしっかり共有しましょう。
従業員の意思を尊重する
たとえクオリティの高いプログラムを作成したとしても、リスキリングの対象となる従業員のモチベーションが低ければ、効果には期待ができません。
あくまでも従業員の意思を尊重することが大切になるため、リスキリングの対象となる従業員を選ぶ際は、立候補制での選定も選択肢に入れておきましょう。
モチベーション維持するための工夫を施す
新しい知識やスキルを習得するためには、時間がかかります。そのため、モチベーションが維持できずに途中で挫折してしまう従業員も少なくありません。
従業員のモチベーションを維持させるためにも、定期的に面談の機会を設けるだけでなく、小さな目標をいくつか設定したり、インセンティブを用意したりするといった工夫を施しましょう。
まとめ
本記事では、リスキリングの基礎知識や注目されている理由・メリット・手順などについて詳しく解説しました。
リスキリングを行うことで、新しいアイディアが生まれやすくなったり、業務の効率化が期待できたりします。リスキリングを成功させたいのであれば、社内全体が協力するような体制を構築したり、モチベーションを維持するための工夫を施したりしましょう。
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