研修の開催で企画書が必要な理由とは?記載すべき要素や作成する流れについても紹介!
研修を開催するにあたって、上長からの許可を得るために企画書を作成する必要があります。
しかし、研修企画の経験が少ない担当者の場合、どのように企画書を作成すればいいのかわからない、というケースもあるのではないでしょうか。
そこで本記事では、研修を開催する上で企画書が必要な理由や記載すべき要素・作成する流れについて紹介します。
目次
研修の開催において企画書が必要な理由
研修を開催する場合には、費用だけでなく労力もかかります。
そのため、企業としては実際の現場で活かせるような知識やスキルが身につく有意義な研修を行いたいと考えるはずです。
上長から効果的な研修であるかどうかを判断してもらうためにも、開催する際には企画書が必要なのです。
提案書との違い
企画書と間違いやすい言葉として使われるのが「提案書」です。
それぞれの言葉の意味は以下の通りです。
- 企画書:自身が考えたアイディアやプロジェクトなどを第三者に共有するための書類
- 提案書:問題に対する改善策や解決策などを提案する書類
企画書は主に社内向けの書類で、提案書はクライアント向けの書類であることがほとんどです。
研修の企画書で必要不可欠な要素
研修の企画書を作成する上で必要不可欠な要素は、以下の7つです。
- 開催する目的
- 参加対象となる人物
- 開催場所
- 実施内容
- スケジュール
- コスト
- 実施後の効果測定
一つずつ解説します。
開催する目的
1つ目は開催する目的です。
企画書の読み手にとって、まずは「なぜ研修を開催する必要があるのか」「研修を開催することでどのような効果が期待できるのか」などについて気になるはずです。
企画を開催するにあたって最も重要な項目ですので、必ずこの点には明確な答えを用意しておきましょう。
なるべく企画書の冒頭に記載するのがおすすめです。
参加対象となる人物
2つ目は参加対象となる人物です。
「若手社員」や「中堅社員」といった曖昧な表現では、認識の相違が生まれる恐れがあるため、注意が必要です。
「2020〜2022年に入社した社員」といったように、具体的に表しましょう。
開催場所
3つ目は開催場所です。
自社の会議室で開催するとしても、複数ある場合にはどこの会議室なのかも明確にしましょう。
自社以外で開催する場合には、住所や自社からどれくらいの移動時間を要する場所なのかもしっかり記載しておけると分かりやすいでしょう。
加えて「なぜその場所を選んだのか」についても記載しておくと、説得力が増します。
実施内容
4つ目は実施内容です。
研修プログラムの内容をそのまま全て記載しただけでは、読みにくくなってしまいます。
そのため、研修プログラムのなかでも特に重視する内容や要点について記載しましょう。
スケジュール
5つ目はスケジュールです。
研修は一度開催して終わりではなく、ほとんどの企業は定期的に開催しています。
そのため、研修を開催する日時を記載するだけでなく、月単位や年単位のスケジュールも記載しましょう。
コスト
6つ目はコストです。
研修を開催するにあたって、会場費や外部講師への依頼料・eラーニングシステムの導入費用など、さまざまなコストがかかります。
そのため、実施内容や開催場所などを基にして、明確な金額を記載しましょう。
実施後の効果測定
7つ目は実施後の効果測定です。
たとえ研修を開催したとしても、実際に学習した内容が受講者のスキルや知識として身についていなければ意味がありません。
アンケートやテスト・ROI分析など、効果測定の方法は複数あるため、何を採用するのかを企画書に明記しましょう。
研修の企画書を作成する流れ
研修の企画書を作成する流れは、以下の6ステップです。
- 研修を開催する目的を設定する
- 目的を達成する上で必要なスキルや知識を考える
- 実施内容を決める
- 開催場所やスケジュールを設定する
- 実施後の効果測定方法について考える
- コスト計画を決める
順番に解説します。
1.研修を開催する目的を設定する
企画書の要素に関する章でもお伝えした通り、研修を開催するにあたって最も重要となるのが目的です。
ゴールが明確でなければ研修内容を決めることもできないため、まずは研修を開催する目的を明確にしましょう。
設定した目的が曖昧だと、研修方針そのものがブレてしまう可能性があるため、なるべく具体的に、数値を交えて示せるものであるとより良いでしょう。
2.目的を達成する上で必要なスキルや知識を考える
研修を開催する目的を設定したら、目的を達成する上で必要なスキルや知識について考えます。
例えば、「営業部門の即戦力として活躍に期待ができる人材を育成したい」といった内容を目的としているのであれば、商品やサービスの知識や提案スキルなどを研修を通して学んでもらう必要があります。
この段階で、参加対象となる人物についても選定しておきましょう。
3.実施内容を決める
目的を達成する上で必要なスキルや知識を基に、実施内容を決めます。
新入社員研修の場合には、いきなり業務に関する内容を学習しても混乱させてしまう可能性が非常に高いので、順序をしっかり考えることが重要です。
研修には座学形式やロールプレイング・OJTなどがあるため、自社に最適なスタイルを見つけましょう。
4.開催場所やスケジュールを設定する
実施内容を決めたら、開催場所やスケジュールについて設定します。
研修を社外で開催する場合には、予約がいっぱいで確保できなかったという事態を防ぐためにも、なるべく早めに会場をおさえましょう。
また、スケジュールを決める際には一人でも多くの受講者に参加してもらうために、繁忙期を避けるのがおすすめです。
5. 実施後の効果測定方法について考える
開催場所やスケジュールの設定が完了したら、実施後の効果測定方法について考えましょう。
効果測定の手法については次項で詳しく解説します。
6.コスト計画を決める
最後にコスト計画を決めます。
研修を開催するにあたって、会場費や外部講師への依頼料などがかかります。
また、人件費もかかるため、少しでもコストを抑えたいのであれば、オンラインでの開催を検討したり講師を社内で用意したりするなどの対策を講じましょう。
研修の効果測定はカークパトリックモデルがおすすめ
研修の効果測定はカークパトリックモデルがおすすめです。
カーパトリックモデルとは、以下の4段階で評価する手法のことです。
- レベル1:反応(Reaction):研修における受講者の満足度について評価
- レベル2:学習(Learning):研修によって身についた受講者のスキルや知識について評価
- レベル3:行動(Behavior):研修で学習した内容が実際の業務に反映されているかについて評価
- レベル4:結果(Result):研修を開催したことで、企業の売り上げや業績にどのような変化をもたらしたのかについて評価
効果測定についてさらに詳しく知りたいのであれば、以下の記事をご覧ください。
まとめ
本記事では、研修を開催する上で企画書が必要な理由や記載すべき要素・作成する流れについて紹介しました。
研修を開催するにあたって、企画書は必要不可欠です。
本記事では企画書を作成する流れについて詳細に説明しているので、どのように作成すればいいのかわからないという担当者は、参考にしてみてください。
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