社内研修における司会進行の役割とポイントとは?

公開日:2020.05.14  更新日:2022.09.30

社内研修においては、ほぼ間違いなく司会進行役が必要です。数人規模の研修であれば不要かもしれませんが、たいていは司会進行役を要します。

そして司会進行役は、研修内容の良し悪しにも、深く関わっています。決して、単なる「アナウンス役」だとして片付けてよいポジションではありません。

しかし、司会進行役の重要性に着目されることはあまりありません。社内研修については、たいていは「研修内容」や、「誰を講師として呼ぶか」の方が注目されます。内容が先行するがゆえ、司会進行役の重要性に気付きづらい部分はあるでしょう。

本記事では、司会進行役の持つ役割やポイントについて、詳しく解説します。社内研修を実施することが予定されている場合は、ぜひ参考としてください。

 

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1.社内研修における司会進行が持つ役割

まずは司会進行が持つ役割についておさえておきましょう。

1-1.各種案内

当然ではありますが、各種案内(およびアナウンス)が、司会進行における最大の役割です。

各種案内をきちんとできていれば、社内研修自体の空気も引き締まります。逆に各種案内がいい加減であれば、場の空気も弛緩してしまい、参加者のモチベーションは損なわれてしまいます。

司会進行が全体に伝えるべきことは、以下のようなものがあります。

・会場の案内

・はじめの挨拶

・休憩時の案内

・質疑応答の対応

・アンケートへの記入をうながす

他にも、さまざまなタイミングで、司会進行はアナウンスをかける必要があります。そのタイミングは、社内研修の内容によってさまざまです。いつ何をアナウンスするのか、マニュアル化しておく必要があるでしょう。

1-2.タイムスケジュール管理

また、タイムスケジュール管理も司会進行役の役割であることが多いです。地味なことではありますが、たいへん重要なことです。

タイムスケジュールに狂いが出た際、それを調整するのも、司会進行役の役割となります。特に時間が押してしまった場合は、司会進行役の裁量で、何かを短縮するなどの判断が求められるでしょう。

ただし大規模な社員研修であれば、タイムキーパーがいることもあります。その場合は、タイムスケジュール管理は、司会進行役の役割ではなくなります。

1-3.参加者の興味をひきつける

また、司会進行役は、「参加者の興味をひきつける」という役割も持っています。興味を引きつけるのは、あくまでコンテンツや講師の役割ではありますが、それを補佐することも可能というわけです。

司会進行役が、淡々とアナウンスするだけでは、参加者の興味を引き付けられません。話し方や台詞運びで、参加者が社内研修に興味を持てるように導けます。

たとえば「講師の話に対して、個人的な感想を述べる」というような方法があります。たったそれだけで、参加者は研修内容に対して興味を持ちやすくなります。

また、質疑応答時に、司会進行役が先陣を切って質問するというテクニックもあります。先陣を切って質問することで、参加者が質問しやすい空気感を作り出せます。

このように、さまざまな言葉運びで参加者の興味を引きつけるというのも、重要な役割です。

 

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2.社内研修の司会進行には、マニュアルが必須

社内研修における司会進行では、マニュアル(台本)は必須となります。マニュアルがあれば、首尾よく司会進行を進行させられるからです。

社内研修の始まりから終わりまで、何を話すのか、細かく定めておきましょう。細かく定めておけば、「話すべき内容をど忘れする」、「誤ったアナウンスをする」といったことが予防できます。

「あまりに細かく定めると、柔軟に対応できないのではないか?」という意見も聞かれます。

たしかに、柔軟な対応が取りづらくなるというのは、道理から考えても正しい指摘でしょう。しかしそれ以上に、「話すべき内容を忘れてしまう」というようなトラブルのほうが、社内研修にとって悪影響をおよぼすものです。

トラブルを避けるためにも、話すべきことをマニュアルで細かく決めておくことが重要といえるでしょう。

Web上では、マニュアルのテンプレートが公開されています。マニュアルを作成する工程を省略したいならば、テンプレートを使うのもよい方法です。

 

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3.社内研修における司会進行のポイント

とはいえ、「どのようなところに気をつけて司会進行すればいいのかわからない」という方もいるでしょう。

司会進行がおさえておくべきポイントは非常に多くありますが、ひとまずは、以下のような点をおさえておけばよいでしょう。

3-1.背中を向けてはいけない

第一に、「参加者に対して背中を向けてはいけない」ということをおさえておきましょう。

背中を向けることが癖づいていると、参加者のリアクションや様子を読み取りづらくなります。となると、先ほども触れた「参加者の興味を引きつける」というような役割も、果たしづらくなってしまいます。

また、背中を向けることで、参加者が不快感を持ってしまうことも。司会進行役は、特別な状況を除いて、参加者に背中を見せないようにしましょう。

3-2.参加者の目を見て話す

参加者の目を見て話すというのも、基本的なポイントです。参加者とアイコンタクトを取るだけで、社員研修への興味関心が引き出せます。

また、「司会進行役に見られている」という意識を持たせられるという効果もあります。「見られている」という意識が持たせられれば、「人の話を聞いているようで聞いていない」というような参加者は出づらくなるはずです。

3-3.姿勢よく、はきはきと話す

このポイントを実践する理由はふたつあります。

ひとつは、社内研修そのものの空気を引き締められるという理由からです。司会進行役が姿勢よくはきはきと話していれば、参加者も真剣に社内研修へ向き合うようになります。

もうひとつは、「声を届けやすくする」ためです。マイクを通しているとはいえ、意外にも声が聞き取りづらいということは、よくあることです。

特に遠くの席には、ノイズが混じった小さな声しか届かないことがあります。これを未然に防ぐためにも、正しい姿勢で発声しやすくして、はきはきとした滑舌で話すことが重要となるわけです。

3-4.参加者に問いかける

時折「参加者へ問いかける」というのも、有効なテクニックです。これが実践できていれば、社内研修はより有意義なものとなるでしょう。

「参加者へ問いかける」方法は、ふたつあります。

ひとつは、「参加者全体へ問いかける」というパターンです。全体に何かを問いかけるだけでも、参加者は問いかけに対して思考を深めます。

もうひとつは、「名指しで問いかける」というパターン。「今の話に対して、あなたはどう思いましたか?」というように、一人に対して問いかけます。これを実践しておけば、「自分が聞かれたときに答えられるよう、講師の話をきちんと聞かなければ」と考えさせられます。

 

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4.まとめ

社内研修において、司会進行役というのは、たいへん重要な役割を持っています。社員研修を正常に進行させるのはもちろんのこと、参加者の興味を引きつけるといったことも役割のひとつです。

よりよい司会進行を実施するには、詳細なマニュアルが必要です。細かく作り込まれたマニュアルがあれば、首尾よく司会進行の役割を果たせます。

また、「参加者に背中を向けない」、「参加者へ問いかける」といったポイントも重要です。最低限、本記事で紹介したポイントは、しっかりとおさえておきましょう。

 

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