内定者フォローとは?内定辞退を防ぐポイントや実際の事例を紹介!
最近の日本では、生産年齢人口の減少に伴い超売り手市場と呼ばれており、1人の学生が複数の企業に内定をもらうことが当たり前となってきています。
その為、いくら企業側が内定を出したとしても学生が入社してくれるという保証は一切ありません。そこで企業は内定者フォローを行う必要があります。
内定者フォローという言葉を聞いたことがあっても具体的にどのようなことを行えばいいのかわからない担当者も少なくありません。
そこで本記事では、内定者フォローの必要性や内定辞退を防ぐポイント・内定者フォローの事例を紹介します。
目次
内定者フォローとは
内定者フォローとは、内定者に対して内定辞退を防ぐためにさまざまなフォローをすることです。
懇親会の開催や内定者研修などが内定者フォローにあたります。
内定者フォローを実施する目的
内定者フォローを実施する目的は以下の2つです。
・内定辞退を阻止する
・入社してから早期退職の阻止
順番に解説します。
内定辞退を阻止する
内定者フォローを実施する最大の目的が内定辞退の阻止です。
企業の採用担当者は、採用計画としてあらかじめ内定を出す人数を決めており、計画的に採用業務を行っています。さらに最近では、少子高齢化による生産年齢人口の減少によって、内定者を確保するだけでも精一杯と感じる担当者も少なくありません。
内定者を選出するまで時間やコストもかかっているので、内定辞退者を1人でも減らすために、内定者フォローを行っています。
入社してから早期退職の阻止
無事に内定者が入社しても「思っていた職場環境と違った」、「仕事に興味が持てなかった」などの理由で早期退職していく人も少なくありません。
企業は従業員を雇用するだけでも人件費やパソコンを準備するための経費がかかります。そのため、せっかく新たな従業員が入社しても、早期退職されてしまっては企業として一方的にコストだけがかかってしまう状態なのです。
早期退職を防ぐためにも内定者フォローが必要になってきます。
内定者フォローが必要な背景と新卒の辞退割合について
内定者フォローが必要な背景として挙げられるのが、冒頭でも説明したように、生産年齢人口の減少に伴う超売り手市場が原因です。常に人手不足に悩まされている企業も少なくありません。
現在の従業員だけで会社の規模を拡大しようとすると、一人一人にかかる負担が大きくなり、職場環境の悪化が原因で退職する人が増える可能性もあります。そのため、企業としては内定者フォローを行い、入社してもらうことが重要課題となっているのです。
ちなみに株式会社リクルートが調査した就職プロセス調査 (2022年卒)「2021年9月1日時点 内定状況」によると、内定辞退率は6割を超えることが判明しました。
生産人口年齢の減少に伴い、売り手市場は年々加速しています。母数が減ることによって複数の内定を持った新卒の割合がさらに増えるので、内定辞退率も高くなるはずです。
これらのことから、人材を求める企業にとって内定者フォローは必要不可欠といえるでしょう。
内定辞退を防ぐための8つのポイント
内定辞退を防ぐためのポイントは以下の8つです。
・採用ペルソナを明確にする
・求職者が抱える不安を解消する
・連絡は迅速に行う
・採用連絡はなるべく電話で伝える
・企業への理解と志望度を高める
・内定通知書に一言添える
・自社の社員とコミュニケーションを取る機会を設ける
・連絡を欠かさない
一つずつ解説します。
採用ペルソナを明確にする
採用ペルソナとは、企業が求める人材のイメージ像です。
採用ペルソナが明確ではない状態で採用活動を行ってしまうと、内定を出しても辞退となる可能性が非常に高くなります。
また、入社しても会社の方針や職場環境と合わず、早期離職につながる可能性があるので、採用担当者は、採用活動を行う前に必ず明確なペルソナを設定しておきましょう。
求職者が抱える不安を解消する
これから入社する企業に何十年も務めるかもしれないので、求職者にとって会社選びは非常に重要な決断といえるでしょう。入社する前に相談したいことや質問したいことがある求職者もいるかもしれません。
それらの不安が解消されないまま入社時期を迎えてしまうと、直前になって内定を辞退する理由にもなるので、必ず面接や内定連絡後に質問や相談事がないかを確認しましょう。
連絡は迅速に行う
現在では、多くの求職者が複数の企業にエントリーするのがあたり前になっています。そのため、最終面接から1週間以上経過して内定連絡を行った場合、既に他の企業に内定承諾してしまったというケースも珍しくありません。
内定連絡が一番早かった企業に就職を決めるという求職者もいるので、連絡は迅速に行いましょう。
採用連絡はなるべく電話で伝える
採用連絡をメールで伝える企業もありますが、なるべく電話で伝えましょう。メールは、文章によって事務的で無愛想に感じ取られてしまうケースがあります。
一方、電話では「自社に入社して欲しい」という気持ちを全面的にアピールすることが可能です。また、採用連絡を伝えた後に求職者がどのような反応を見せるのか、様子を伺うことができます。
もし、求職者が不安そうであれば、その場で解決することで内定辞退の阻止にもつながるため、一石二鳥です。
企業への理解と志望度を高める
内定を出すまでに企業説明会や面接などを何回かおこなっていますが、複数の企業を受けているため、イマイチ自社のことを理解していないという内定者が多かったりします。
そのため、内定を出した後でも入社したらどのような業務をおこなっていくのか、自社にはどういう魅力があるのかを改めて知ってもらうことが重要です。
自社をもっと理解してもらうことで入社した時のイメージを膨らませましょう。
内定通知書に一言添える
例え複数の企業から内定をもらっている場合であっても、内定をもらうことは自分を認められたと感じ、喜ぶはずです。しかし、企業側にとっても複数人に内定通知書を送るのでどうしても同じ文章になりがちになってしまいます。
そこで、面接時の良かった点や、内定を決定づけた理由などを一言添えるようにしてみましょう。一言添えるだけでも他の内定通知書と差をつけることができるので、内定者にとっても印象に残ります。
その結果、内定を承諾してもらえる確率が高まるのです。
自社の社員とコミュニケーションを取る機会を設ける
学生は内定をもらった後も「この会社で働いていけるだろうか」などの不安があります。不安を抱えたままの状態だと内定を辞退する確率も高まるので、不安を取り除かなければいけません。
そのためにも実際に働いている社員とコミュニケーションを取る機会を設けましょう。求人情報やホームページをみてもらうよりも実際に働いている現場の声を直接聞くことによって、安心することができます。
懇親会などのコミュニケーションを取る機会を設けることによって、面接では聞けなかった気になっていることや不安に思っていることも気兼ねなく聞けますし、入社する前にどういう先輩社員がいるかなどを事前に把握することができます。
また、自分が入社した時の将来像などもイメージすることができるので、積極的にオリエンテーションなどを開催するようにしましょう。
連絡を欠かさない
内定後も定期的なコミュニケーションを取るようにしましょう。
例えば、内定者から入社に必要な課題の提出などがあった場合には、確認連絡だけで終わるのではなく、丁寧なフィードバックなどがあると、親身に寄り添って考えてくれる企業と認知してもらえます。
入社する決断を後押しする要因にもなるので、定期的に連絡するようにしましょう。
内定者フォローの5つの事例
内定者フォローの事例は以下の5つです。
・座談会
・内定者の懇親会
・個人面談
・内定者研修
・社内イベント
順番に解説します。
座談会
1つ目は座談会です。
座談会では、入社歴が若い従業員からベテラン従業員まで幅広く参加して内定者と交流を深めます。座談会を開催することで職場の雰囲気を感じてもらい、入社したときのイメージを膨らませてもらうのが狙いです。
ただし、従業員同士の仲が悪い一面を見せてしまうと、入社してもらえる可能性が一気に低くなるので、注意しましょう。内定者も気軽に話すことのできる雰囲気作りが大事です。
内定者の懇親会
2つ目は内定者の懇親会です。
入社するにあたって共に頑張る同期の存在も非常に重要になってきます。そのため、内定者の中には同期と仲良くできるのか、不安に感じる人も少なくありません。
内定者の懇親会を開催することで、入社する前から同期とコミュニケーションを図ることができるので、安心して入社できるはずです。その結果、内定辞退の防止にもつながります。
個人面談
3つ目は個人面談です。
大人数で話すのが苦手という内定者もいます。個人面談の機会を設けることで、少し深入りした話まで行えるはずです。その結果、内定者が抱えている不安な悩みなどを聞き出して内定辞退を防ぐことができます。
ただし、内定人数が多い場合には、個人面談を実施するとかなりの時間が必要になるため、内定者の人数に応じて実施するかどうかを判断しましょう。
内定者研修
4つ目は内定者研修です。
特に新卒の場合には、学生からいきなり社会人として働くと、これまでの生活と大きなギャップが生まれてしまい、早期退職につながる可能性があります。内定者研修を開催することで、働くことへの意識を高めることができるのです。
内定者研修の具体的内容としては、基礎的な電話対応や名刺の渡し方などのビジネスマナー研修や、実際の現場で必要なOAスキルなどがあります。
しかし、内定者研修の段階でハードルの高い研修内容を行ってしまうと、入社後についていけるか不安に感じる内定者も出てきてしまい、内定辞退の原因となるので、注意しましょう。
社内イベント
最後の5つ目は社内イベントです。
社内イベントでは、座談会とはまた違った従業員の一面を見ることができます。
また、内定者も一緒に社内イベントに参加することで、入社前から先輩従業員と関係性を築くことができて、入社前の不安を解消できるはずです。運動会やハイキングのような誰でも参加できるハードルが低いイベントを開催しましょう。
採用アウトソーシングサービスに内定者フォローを依頼するメリットとは
「採用アウトソーシングサービス」に内定者フォローを依頼するメリットは以下の2つです。
・採用のプロが業務を遂行
・コア業務に集中できる
順番に解説します。
採用のプロが業務を遂行
内定辞退を防ぐ為にオリエンテーションや面談の時間を設ける必要がありますが、採用担当者はそれ以外にも様々な業務を抱えています。そのため、他の業務に追われてしまい、日程の調整や内定者への連絡が遅れてしまうという可能性もあります。
そうなると内定者はますます不安になってしまい、逆に内定辞退率を高めてしまうという結果になりかねません。非常にもったいないですよね。
採用アウトソーシングサービスでは、採用のプロが緻密な業務設計をおこなった上で業務を遂行します。迅速なレスポンスと丁寧な対応を心がけるので、内定者も安心させることができ、内定承諾率を高めることができるのです。
コア業務に集中できる
全ての業務は主に専門性を必要とする「コア業務」と専門性を必要としない「ノンコア業務」に分けることができます。今回の内定者へのフォローや連絡は重要な業務ではありますが、専門性を必要としないノンコア業務に分類されます。
採用アウトソーシングサービスではノンコア業務を全て委託することができるので、人手不足でなかなか手の回らなかった内定者へのフォローや連絡業務を全て委託し、時間の割けなかったコア業務に専念することが可能になります。
内定者への連絡やフォローなどをアウトソーシングするなら株式会社ニューズベースへ
内定者への連絡やフォローなどを採用のプロである採用アウトソーシングサービスに依頼を検討されている採用担当者や人事の方は、是非株式会社ニューズベースにお任せください。
株式会社ニューズベースでは、採用アウトソーシングサービスや研修運営アウトソーシングサービスなどを提供しており、年間400件以上の運用実績があるので、高品質で満足いただけるサービスと好評を頂いています。
また、株式会社ニューズベースを選ぶメリットとしては2つあります。
1つ目は多数の実績によってサービスにおける運用環境が整えられていることです。
お客様から依頼された場合は専任のプロジェクトマネージャーを中心に業務を遂行するため、これまで採用アウトソーシングサービスを利用したことのない企業の担当者様や、採用業務が苦手な企業様であっても常に相談しやすい環境で行わせていただきます。
また、年間400件以上の運用実績があるので、スピーディーな対応が可能です。
2つ目は、企業様の悩みに沿った柔軟な対応が可能です。
今回の場合であれば、内定者への連絡やフォロー業務を採用アウトソーシングサービスに委託したくても、あらかじめ会社で使える予算が決まっているということであれば、予算内に合わせた提案を行わせていただきます。
希望する期間だけスポットで業務を依頼したい、細かい業務だけ依頼したいという場合にも柔軟にご対応可能です。また、業務の可視化、言語化に協力して自社でも業務が完結出来るような内製化支援もさせていただきます。
無理のない範囲で依頼することが可能なので、まずは一度こちらからお問い合わせくださいませ。
まとめ
本記事では、内定者フォローの必要性や内定辞退を防ぐポイント・内定者フォローの事例などについて解説しました。
今後も少子高齢化による生産年齢人口が減少するため、内定者フォローは企業にとって必須です。採用連絡は迅速に行ったり内定通知書に一言添えたりするだけでも内定辞退を防ぐことができます。
また、座談会や内定者研修を実施している企業も非常に多いので、まだ行ったことがないのであれば、今回の記事を参考に検討してみましょう。