管理表を用いて調整時間を削減!会議室の効率的な管理方法とは?
スケジュール調整で頭を悩ます要素の一つが会議室の予約。あなたも会議室が空いていないことや、ダブルブッキングで再調整に追われたこともあるのではないでしょうか。時には何度も調整を重ねるうちに、気づけば会議の開催日が迫っていることも。
そこで今回は効率的な会議室管理を実現するために、会議室利用や予約の管理方法を紹介します。
目次
1.会議室が管理されていないと起こりうる問題
会議室が管理されていないと、誰がいつ使用するのかがわからず多くの無駄な工数が発生します。無駄な工数は徐々に仕事の生産性を圧迫してきます。具体的にはどのような問題があるのでしょうか。詳しく見てみましょう。
1-1.調整に時間がかかる
最も起こりうる問題は、会議室の調整に時間がかかることです。会議室の調整は何も生み出さない非生産的な活動です。例えば、年収600万円の方の平均的時給は2,500円程度ですので、もしその方が1日1時間、会議室の調整を行っていたとすれば1か月20営業日の場合で毎月5万円のコストが発生します。年間では50万円の損失につながります。また社内で調整を行う場合、調整先の相手にも同様のコストが発生します。
会議室の調整は時間を費やすほどコストが増えるのです。
1-2.人的ミスが発生する
会議室が管理されていないと人的ミスが発生します。社員によるダブルブッキングだけでなく、急な来客時に会議室が調整できないといったリスクもあり得ます。さらにはせっかく調整した会議室が人数や目的に合っておらず開催日になって結局会議が開催できないという誰も得しない状況が生まれます。
また、誰が予約したかわからない状況ではセキュリティー面でもリスクが大きく、会議室で何が行われていても履歴を残すことができないという問題があり得るでしょう。
2.会議室の管理方法
会議室を管理するにはいくつかの方法があります。紙やエクセルなどを使用してアナログな手法で管理する方法や、会議室管理ツールを使用して効率的に管理する方法もあります。
いずれの手法も会議室の使用状況を見える化する点で共通しています。一方でそれぞれの方法には様々なフォーマットややり方が存在しています。
どれが一番よいということではなく、自社の環境や予算に合わせた管理手法を導入することが重要です。それぞれどんなメリットやデメリットがあるのでしょうか。各手法についてご紹介します。
2-1.管理表を作成する
最も簡単で導入しやすい手法は、紙やエクセルベースで管理表を作成し、オフライン、オンラインで管理する方法です。
オフライン管理とは模造紙やホワイトボードなどのアナログツールを用いて手動で管理する方法や、Excelなどのデジタルファイルをインターネットに接続せずローカルで管理する方法を指します。
オンライン管理とはExcelやGoogleスプレッドシートをインターネット上で共有して管理する方法を指します。
それぞれどのようなメリット、デメリットがあるのでしょうか。比較してみましょう。
【オフライン管理】
●メリット
オフライン管理はすぐにでも導入することができ、更新も簡単に行うことができます。何よりもコストが安いことが特徴です。紙やノートを用意すればすぐにでも管理を始めることができます。また、導入や更新が誰にでもわかりやすく煩雑な説明やマニュアルが不要なのも特徴です。
紙やノートの場合、紛失する可能性もあり得ますのでExcelなどの電子データで管理する方法がおすすめです。
インターネット上で管理表のテンプレートを簡単に入手することができます。以下はテンプレート配布サイトの例です。
・bizocean 「予約管理表のテンプレート」
https://www.bizocean.jp/doc/category/180/
・テンプレートの無料ダウンロード 「会議予約表」
https://template.k-solution.info/2016/06/11091457.html
オフライン管理は比較的小規模の会議室を管理する際に有効です。
●デメリット
デメリットとしては、調整を手動で行う必要があることです。また、データが消失してしまうと復元が難しいというリスクもあります。特に多くの会議室を管理する場合は不向きです。また万が一、データを紛失してしまうと誰も予約状況がわからなくなり、全てが無になる可能性もあります。
大規模な管理を行いたいのであれば、オフライン管理は避けましょう。
【オンライン管理】
●メリット
オンライン管理の最も優れている点はリアルタイム管理が可能な点です。会議室の空き状況をすぐに確認して、すぐに予約することができます。
万が一キャンセルが発生した場合もすぐに会議室の空き状況を確認できるため、会議室を調整する時間的工数が大幅に削減できます。Googleスプレッドシートを利用すれば、ユーザー同士のコメントの共有やGmailとの連携なども可能になります。作業時間が大幅に削減できることが最大の魅力です。
●デメリット
多数の利用者が同時に管理表を利用するため、利用者の意図しない上書きによるダブルブッキングやデータが消去されるリスクがあり得ます。中には予定が入っていることを知ったうえで、あえて予定を上書きする利用者が生まれることも考えられます。モラルの高い職場であれば問題ありませんが、不特定多数の方が利用する場合には不向きです。
2-2.会議室管理ツールを利用する
管理表の作成よりもさらに便利な方法として会議室管理ツールの利用があげられます。代表的な会議室管理ツールはOutlookやGoogleカレンダー、グループウェアのサイボウズ ガルーンなどです。会議室管理ツールはいまでは多くの企業で取り入れられ、仕事には欠かせないツールの一つとなっています。
会議室管理ツールを利用することにはどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
●メリット
会議室管理ツールの最大のメリットは、予約調整がかなり簡単であることです。
予め管理ツールに会議室の広さや対応人数、設備の情報を登録しておけば会議の目的に最適なツールがすぐ見つかります。
また、仮に空いている会議室が見つからなかったとしても、いつであれば会議室が空いているかを教えてくれる機能を搭載したツールもあります。
例えば、Outlookに搭載されているスケジュールアシスタントを使えば、会議室の空き状況だけでなく、会議参加者の予定の空き状況もチェックして自動で最適な会議開催日をおすすめしてくれます。このように会議室だけでなく、参加者の予定やプロジェクターなどの備品も一括で管理できるのは非常に便利です。
●デメリット
デメリットはコストが発生することです。しかもそれなりの費用が必要になります。
また、導入には初期設定が必要であり、気軽に導入ができないことが難点です。
小規模な企業では管理ツール導入コストが費用対効果に見合わない場合も少なくないため、小規模な企業からしてみれば手が出しづらいこともデメリットです。
さらにはツールによって使い勝手が異なるため、利用者が使い方になれるまでに一定の時間が必要です。導入の時間的、費用的コストと効果を見比べながら導入を検討しましょう。
3.まとめ
会議室の管理は仕事の基本です。会議室の使用状況を様々なツールを用いて見える化することで、会議室の調整コストを大幅に削減できます。また、社内で行われている会議の分析もできるようになるでしょう。
管理ツールとしては自社の会議室使用頻度や規模、予算に合わせて導入を検討しましょう。
一方で、本当に会議室が必要なのかも検討しましょう。簡単な打ち合わせであれば、立ち話でもいいかもしれません。また、集まってやる意味のない会議であれば電話やメール、チャットで済ます方法も有効です。会議室の管理を行うまえに、まず何のために会議室を使用するのか、何のために会議を行うのかをよく検討しましょう。
会議の目的を整理することで会議そのものが削減でき、結果的に会議室管理の手間も省くことができます。