ES(従業員満足度)を向上することによるメリットや取り組み・実際の成功事例を紹介!
最近では、顧客を満足させるため、CSではなく、ES(従業員満足度)を重視する企業が増えてきています。ES(従業員満足度)という言葉を聞いたことがあっても、具体的にどのような意味でどういうメリットがあるのか知らない担当者も少なくありません。
そこで本記事では、ES(従業員満足度)の基本的知識や向上させるための取り組み・向上効果を得ることのできた企業の事例などについて解説します。
目次
Employee Satisfaction(従業員満足度)とは?
Employee Satisfaction(従業員満足度)とは、名前の通り「従業員が会社に勤めている上で感じている満足度」のことです。省略して「ES」と呼ばれることもあります。満足度は、給料や賞与の額のみならず、下記に代表される項目から多角度的に測られます。
・福利厚生
・上司・部下との関係性
・モチベーション
・会社理念への共感度
・設備
・業務内容
上記した以外の要素でも従業員の満足度が測られることもあります。
ES(従業員満足度)が注目されるようになった背景
ES(従業員満足度)が注目されるようになった一番の要因は、少子高齢化社会による終身雇用制度の崩壊です。日本では、年々出生率が減少傾向にあり、高齢者の割合が増えてきています。企業の多くは年功序列方式を採用しているので、人材コストが逼迫し、終身雇用制度が崩壊しつつあるのです。
終身雇用制度の崩壊により、働く人の多くは転職するのが当たり前となってきました。企業は人材の流動化を少しでも防ぐためにも、ES(従業員満足度)を高めることで、離職率の低下に努めているのです。
ES(従業員満足度)を向上することによるメリット
ES(従業員満足度)を向上することによるメリットは以下の3つです。
・従業員が定着する
・生産性が向上する
・顧客満足度が向上する
順番に解説します。
従業員が定着する
仕事内容はもちろん、働く環境や給料に対して不満があれば、従業員は会社を辞めてしまいます。最近では転職するのが当たり前となってきているので、以前に比べて辞めやすくなっているのが現状です。しかし、ES(従業員満足度)を向上させることによって居心地がいいと感じるようになり、帰属意識が芽生えるようになります。その結果、これまで以上に従業員の定着につながるのです。
生産性が向上する
ES(従業員満足度)が高いと、仕事に対するモチベーションも高くなります。その結果、これまで以上に仕事に積極的に取り組むようになり、生産性の向上にも期待できるのです。また、新たなアイディアが生まれたり大きな成果につながったりすることもあるのです。
顧客満足度が向上する
ES(従業員満足度)が向上すると、自社に対して愛着が湧くようになり、これまで以上により良い商品やサービスをユーザーに届けようという従業員が増えていきます。その結果、自社の商品やサービスを積極的に分析するようになり、顧客満足度の向上にもつながるのです。最終的には自社ブランディング力も高めることができます。
ES(従業員満足度)を向上させるための5つの取り組み
ES(従業員満足度)を向上させるための取り組みは以下の5つです。
・会社の経営理念や経営方針を浸透させる
・コミュニケーションを積極的に図る
・ワークライフバランスを重視する
・公平な評価制度に整える
・福利厚生を充実させる
順番に解説します。
会社の経営理念や経営方針を浸透させる
会社の経営理念や経営方針を従業員一人ひとりに浸透させましょう。
会社の目標やゴールがわからずに仕事をしていると、従業員はやりがいを見出すことができず、離職率の増加につながります。経営理念や経営方針を従業員一人ひとりに伝えることで、仕事に対するモチベーションが向上するはずです。
特に、現場で働く従業員が経営理念や経営方針を知らないということが多いので、全体会議や集会などでしっかりと伝えましょう。
コミュニケーションを積極的に図る
仕事そのものにやりがいがあっても、職場環境が悪ければES(従業員満足度)が向上することはありません。会社員として働く場合、一つのプロジェクトをチームで遂行するということが多いので、コミュニケーションを積極的に図ることができるような職場環境作りが重要です。
最近ではリモートワークを推奨している企業も多いので、業務以外の連絡も気軽に取れるようなチャットツールの導入も検討しましょう。
ワークライフバランスを重視する
ES(従業員満足度)を向上させるためには、ワークライフバランスも重要です。
時短勤務の導入や有給休暇の積極的な消化を促すことによって、プライベートの時間が十分に確保できるので、気分がリフレッシュされて仕事に対するモチベーションにもつながります。また、育児休暇や介護休暇なども取り入れることで、働きやすい環境が形成され、帰属意識も高まります。
公平な評価制度に整える
どれだけ会社に貢献しても、評価されなければ仕事に対するモチベーションは下がってしまいます。実際に評価されないことが原因で、会社を退職する人も少なくありません。公平な評価制度を整えることで「頑張った分だけ認められる」と、これまで以上に仕事に対するモチベーションが向上するはずです。
評価基準は従業員が誰でも見られるようにしておきましょう。
福利厚生を充実させる
ES(従業員満足度)を向上させたいのであれば、福利厚生を充実させましょう。
最近では、福利厚生で入社するかどうかを判断する人も少なくありません。福利厚生の一例として、住宅手当やリモートワーク手当・育児休暇などが挙げられます。ほかの企業と差別化を図るために、個性的な福利厚生を取り入れている企業も珍しくありません。
具体的にどのような福利厚生を取り入れればいいのか迷った場合には、実際に従業員に対してアンケートをしてみるのがおすすめです。
ES(従業員満足度)向上に成功した3企業の事例
実際にES(従業員満足度)向上に成功した企業の事例を3つ紹介します。
・株式会社メルカリ
・サイボウズ株式会社
・株式会社ディー・エヌ・エー
株式会社メルカリ
フリマアプリの「メルカリ」を提供している株式会社メルカリでは、他社にはないユニークな福利厚生が豊富に導入されています。
実際に株式会社メルカリで導入されている福利厚生は以下の通りです。
・フレックスタイム制
・リラックス休暇(自由なタイミングで年3日)
・副業の推奨
・社内設置の自動販売機ドリンク無料
・有料セミナーや語学学習料を負担
・ビジネス書や技術書の費用を全額補助
・産休・育休・介護休業時の復職一時金支援
・育休・産休中の給与を100%保障
・認可外保育園の保育料補助
ユニークな福利厚生制度を導入したことによって、仕事だけではなく、プライベートも充実させる従業員が増えました。
サイボウズ株式会社
さまざまなクラウドサービスを開発しているサイボウズ株式会社では、育児や介護による時短勤務制度を導入しています。また、従業員が働く時間や働く場所を自由に決めることのできる働き方宣言制度や副業の自由化・在宅勤務制度も導入したことで、ES(従業員満足度)が向上し、離職率も大幅に改善されました。
株式会社ディー・エヌ・エー
スマートフォンゲームやライブストリーミング・ヘルスケアなど、さまざまな事業を展開している株式会社ディー・エヌ・エーでは、人事や上司の承認がなくても新たな部署に異動できる「シェイクハンズ」という制度を導入しています。自分の意思ではもちろん、他部署から声をかけられて異動することも可能です。
自分でやりたい仕事を選べるため、これまで以上に仕事に対してやりがいを持って取り組む従業員が増えました。
まとめ
本記事では、ES(従業員満足度)の基本的知識や向上させるための取り組み・向上効果を得ることのできた企業の事例などについて解説しました。
ES(従業員満足度)を高めることで、従業員が定着し、生産性の向上に期待できます。会社の経営理念や経営方針を浸透させたり、コミュニケーションを積極的に図ったりすることで、ES(従業員満足度)の向上に努めましょう。
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