【例文も紹介】展示会報告書の書き方・事前準備を完全解説

公開日:2023.07.18  更新日:2024.12.12

展示会報告書とは、社内にて展示会の情報を共有することを目的とした文書です。

展示会に参加した従業員が作成し、競合他社や来場者の状況などについて記載します。今後出展する際の参考資料にもなりますので、展示会報告書は重要な文書であるといえます。

そのように重要な展示会報告書ですが「どのように作成すべきか分からない」という方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、展示会参加前に準備すべきこと、展示会報告書の記載項目や例文、作成時に意識すべきポイントについて解説します。

 

なお本記事で解説するのは、出展社ではなく来場者として展示会に訪れた場合の展示会報告書です。

 

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展示会の参加前にすべき3つの事前準備

展示会報告書を作成するためは、展示会への参加前に以下の3つの事前準備をしましょう。

  • 展示会に参加する目的を明確にしておく
  • 見学するブースや順番をあらかじめ決めておく
  • 報告書に書く内容を決めておく

順番に解説します。

 

準備① 展示会に参加する目的を明確にしておく

まずは、展示会に参加する目的を明らかにしましょう。

展示会報告書を作成する目的は情報共有です。しかし、それでは抽象的で幅広く、具体的にどのような情報を収集して共有すべきかが分かりません。

目にしたものを集めて共有しただけでは、有益な参考資料にはなり得ないでしょう。

より良い展示会報告書を作成するためには、展示会参加目的を明らかにすることが大切です。

例えば、「来場者の数や層、ニーズを知りたい」「協業他社の出展状況を知りたい」など具体的な目的を持って参加すれば、将来につながるより深い情報の収集と共有を行えるようになります。

 

準備② 見学するブースや順番をあらかじめ決めておく

参加した展示会で見学するブースや順番はあらかじめ決めておくのがおすすめです。

規模にもよりますが、展示会には多くのブースが出展しています。限られた時間で全てを見て情報を深く収集するのは困難です。

効率的に情報を集めるためにも、事前に回るブースを決めておきましょう。

展示会はさまざまなテーマを持って開催され、ブースではそのテーマに沿った商品やサービスが展示されています。その中から、自社で情報を集めたいブースを決めてチェックリストにまとめておきましょう

展示会の公式ホームページにて出展者情報やブース位置を確認すると、見学するブースの選定やルート決定をスムーズに行えます。

 

準備③ 報告書に書く内容を決めておく

展示会報告書に記載する内容もあらかじめ決めておきましょう。

例えば、参加目的に応じて以下のような項目を記載すると良いでしょう。

 

各社のブースデザインや来場者対応の調査を目的に参加した場合

  • ブースの大きさやデザイン
  • 導線や通路の広さ
  • パネルやキャッチコピー
  • ノベルティ
  • 名刺取得の方法
  • 対応スタッフの人数
  • 接客の様子

各社が出展している製品の調査を目的に参加した場合

  • 搭載されている機能
  • 特徴
  • 料金
  • サポート内容
  • 導入企業の特徴や導入事例

 

このように、具体的に記載項目を決めておくと、収集すべき情報が明確になり効率的です。

ただし、展示会は時間が限られていますので、記載項目が多くなりすぎると全てを網羅できない可能性もあります。

もし記載項目が多くなってしまいそうな場合には、同行している同僚と回るブースを分担したり、ルートや時間配分を検討して、深堀りする情報を厳選してみてください。

 

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展示会報告書に記載する項目

展示会報告書を作成するにあたって、記載する項目は以下の通りです。

  • 展示会の名前
  • 展示会の会場
  • 展示会に参加した日
  • 作成者の名前
  • 作成日
  • 展示会に参加した目的
  • 参加内容
  • 展示会に参加した感想

さらに前述のとおり、参加目的に応じて以下のような項目を追加します。

 

各社のブースデザインや来場者対応の調査を目的に参加した場合

  • ブースの大きさやデザイン
  • 導線や通路の広さ
  • パネルやキャッチコピー
  • ノベルティ
  • 名刺取得の方法
  • 対応スタッフの人数
  • 接客の様子

各社が出展している製品の調査を目的に参加した場合

  • 搭載されている機能
  • 特徴
  • 料金
  • サポート内容
  • 導入企業の特徴や導入事例

 

上記の内容をもとに、次項では例文を紹介します。

 

展示会報告書の例文

例文1:自社出展時に備えた情報収集のための視察

○○株式会社主催の展示会

 

会場:〇〇ホール

参加日:2023年7月11日

参加者:〇〇

作成日:2023年7月11日

 

●参加目的

来年以降、新商品宣伝を目的に本展示会への出展を検討中であり、

出展時に備え、ブースの演出やメンバーの動き方などを参考にするために参加。

 

●参加内容

展示会の会場が広く、出展している企業数も多いと感じた。
競合であるA社・B社・C社についてそれぞれ記載する。

 

A社

通路からブース全体が見渡せるようなレイアウトとなっており、来場者が入りやすいような設計となっていた。目を惹くようなキャッチコピーが入ったパネルが装飾されており、実際に立ち止まって興味を示しているような来場者も多かった。

ノベルティには試作品を提供しており、渡した直後にスタッフが積極的に声をかけてブースへ誘導していた。

ブース外でもスタッフ一人ひとりが来場者に対して自分たちのブースをアピールしており、活力があると感じた。

 

B社……

 

C社……

 

●展示会に参加した感想

今回は競合他社であるA社・B社・C社を重点的に観察した。

集客できているブースの特徴として、スタッフ一人ひとりが積極的に声かけをしており、自発的に行動している様子が伺えた。

また、インパクトのあるパネルやポスターに興味を持ってブースで説明を受けている来場者も多く見受けられた。

われわれが出店する際もこの2点を意識する必要がある。

 

例文2:商品導入のための調査

◯◯展示会

 

会場:◯◯センター

参加日:2024年10月1日

参加者:◯◯

作成日:2024年10月1日

 

●参加目的

業務効率化を目的とした○○ソリューションの導入に向けて、事前に業界や商品の情報を収集して検討事項を把握するために参加。

 

●参加内容

A社

・搭載されている機能:現在課題となっている部分をサポートするのに十分な機能を備えている。例えば◯◯、△△などの重要な機能は基本機能として搭載されている。

・特徴:シンプルで直感的に操作できる。

・料金:導入に◯◯万円、ランニングコストに◯万円

・サポート:無料・有料あり。有料の場合は毎月の運用ミーティングを行う。

・導入企業:◯◯社、△△社など

 

B社……

 

C社……

 

●展示会に参加した感想

◯◯ソリューションにおいて◯◯、△△といった機能は共通している。

A社はそれ以外にもさまざまな基本機能が搭載されている。さらに、直感的な操作性が特徴で、導入後もスムーズに運用できると考えられる。ただし、ランニングコストが大きい。

B社は◯◯、△△のみのシンプル設計でランニングコストが安価である。ただし、サポートは有料。

C社は…

以上のことから、◯◯ソリューションを導入検討する際には、◯◯、△△の機能性とともに操作性や導入・ランニングコスト、サポート体制についても考慮すべき。

 

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展示会報告書を作成する際に意識すべき5つのポイント

展示会報告書を作成する際には、以下5つのポイントを意識しましょう。

  • 事実と感想は一緒にしない
  • なるべく当日中に作成する
  • 写真を積極的に活用する
  • 5W1Hを意識する
  • 誰が見ても読みやすい文章を心がける

一つずつ解説します。

 

ポイント① 事実と感想は一緒にしない

展示会報告書では、事実と感想を一緒にしてはいけません。それらが混在すると要点が分かりにくくなるためです。

また、参加者個人の主観に偏ってしまい報告書としての形をなさなくなってしまう可能性があります。その結果、社内共有した際に大きな誤解を与えてしまうかもしれません。

展示会報告書は客観的な事実を中心として構成するのが基本です。例えば、例文に挙げた商品導入のための調査であれば、各社の機能や特徴を、主観を交えずに積み重ねていきます。

客観的事実を積み重ねた上で、最終的な結論として参加者の感想を交えてまとめていきましょう。

 

ポイント② なるべく当日中に作成する

展示会に参加してから時間が経ってしまうと、当日の記憶が薄れてしまい、具体的な内容が書けない可能性があります。

そのため、展示会報告書はなるべく当日中に作成するようにしましょう

展示会に参加している最中も当日作成することを意識しておくことで、情報精査におけるクオリティが向上します。

 

ポイント③ 写真を積極的に活用する

テキストだけで展示会当日の様子を表現するのが難しいということであれば、写真を積極的に活用しましょう

テキストでは表現しづらい情報を伝えることができます。

そのためにも、展示会当日はカメラもしくはスマートフォンで写真を撮影しましょう。

 

ポイント④ 5W2Hを意識する

展示会報告書の作成では、5W2Hを意識することが大切です。

5W2Hとは、情報を整理して分かりやすく伝えるためのフレームワークのことです。5W2Hは英単語の頭文字を取った言葉であり、展示会報告書ではそれぞれ以下のように記載します。

  • When(いつ):展示会の見学日
  • Where(どこで):展示会の会場
  • Who(誰が):報告者の名前
  • What(何を):展示会名
  • Why(なぜ):展示会見学の目的
  • How(どのように):参加内容や感想(実機を体験した、~が良かった など)
  • How much(いくらで):展示商品の料金、出展費用、など

このように、展示会報告書は5W2Hをベースにして作成するとスムーズかつ分かりやすく記載できるようになります。

2Hについては、参加内容や感想等、展示会の詳細な様子を報告する項目に記載するよう意識しましょう。

 

ポイント⑤ 誰が見ても読みやすい文章を心がける

作成した展示会報告書は、社内全体で共有されます。

そのため、専門用語をなるべく使わないようにしたりわかりやすい言葉を用いたりするなど、誰が見ても読みやすい文章を心がけましょう。

 

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まとめ

本記事では、展示会報告書を作成する目的や記載する項目・作成する際に意識すべきポイントなどについて解説しました。

展示会報告書は、展示会における情報を社内で共有するために必要不可欠です。展示会報告書を作成する際には、テキストだけでなく写真を積極的に活用したり、5W2Hを意識したりすることが重要です。

例文も紹介しておりますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

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