人材育成マニュアルを作成すべき理由とは?手順や意識すべきポイントも解説
会社の規模や売り上げをこれまで以上に伸ばすためには、人材育成が必要不可欠です。
しかし、人材育成がうまくいかずに頭を抱えているという担当者も多いのではないでしょうか。
そのような場合には、「人材育成マニュアル」を作成するのがおすすめです。
そこで本記事では、人材育成マニュアルを作成すべき理由や実際の作成手順・効果的な人材育成マニュアルにするために意識すべきポイントについて解説します。
目次
人材育成マニュアルとは?
人材育成マニュアルとは、人材を効率よく育成するために記載された資料のことです。
人材育成マニュアルは、主に以下の2種類があります。
- 学習者用マニュアル:研修における一連の流れや学習内容など、これから学習する人に向けて作成されたマニュアルのこと
- 指導者用マニュアル:指導方法や指導する上での注意点など、教育担当者に向けて作成されたマニュアルのこと
人材育成マニュアルを作成すべき理由
人材育成マニュアルを作成すべき理由として、以下の3つが挙げられます。
- 人手不足を補うため
- 人材の定着率を向上させるため
- 教育のクオリティを一定に保つため
一つずつ解説します。
人手不足を補うため
人材育成を行うにあたって、十分なリソースが必要となります。
そのため、人手不足によってリソースを確保できないという企業も少なくありません。
しかし、人材育成マニュアルを作成することで、効率的な指導や育成の進行が可能となるため、限られたリソースだけでも人材育成が行えます。
人材の定着率を向上させるため
「今よりも自身の市場価値を高めたい」「もっとスキルアップできる環境で働きたい」
終身雇用制度が崩壊しつつあるため、このような理由で転職を検討している人が自社内にいる可能性はあります。
この場合、自社で人材育成マニュアルを作成することで、より効率的で効果にも期待ができる人材育成が行えるようになります。
その結果、転職せずとも成長できる機会が提供できれば、人材の定着率向上にもつながります。
教育のクオリティを一定に保つため
人材育成のなかでもOJTは、指導者のスキルによって教育のクオリティが大きく変わるため、ばらつきが生じてしまう可能性があります。
しかし、人材育成マニュアルを作成することで、それに沿った行動を担当者一人ひとりが行うようになります。
その結果、教育のクオリティを一定に保つことも可能です。
人材育成マニュアルの作成手順
人材育成マニュアルの作成手順は、以下の5ステップです。
- 現状の課題を把握する
- 最終的なゴールを設定する
- マニュアル化する範囲・内容を定める
- どのような方法でマニュアル化するのか決める
- 実際にマニュアルを作成する
順番に解説します。
1.現状の課題を把握する
人材育成マニュアルを作成するにあたって、まずは自社が人材育成においてどのような課題を抱えているのか、現状を把握することから始めます。
担当者はもちろん、教育を受ける対象者にも話を聞いていきましょう。
2.最終的なゴールを設定する
現状の課題を把握したら、次にゴールを設定していきます。
人材育成マニュアルを作成することで、人材の定着率が向上したり教育のクオリティを一定に保てたりするなど、さまざまな効果に期待ができます。
しかし、最終的なゴールが決まっていないと、目的が曖昧で効果に期待ができない人材育成マニュアルとなる恐れがあるので、なるべく明確に設定しましょう。
3.マニュアル化する範囲・内容を定める
最終的なゴールを設定したら、マニュアル化する範囲・内容を定めていきます。
人材育成はやるべきことが豊富にあるので、すべての業務をマニュアル化することは困難です。
そのため、「現状はどこまでマニュアル化することが可能なのか」を見極めた上で範囲を定めていきます。
範囲が決まったら、具体的な内容も精査していきましょう。
4.どのような方法でマニュアル化するのか決める
マニュアル化する範囲・内容を定めたら、どのような方法でマニュアル化するのか選びます。
一から自分たちでフォーマットを作成する場合には時間がかかるので、ツールやサービスを導入するのがおすすめです。
5.実際にマニュアルを作成する
マニュアル化する方法まで決めたら、実際に人材育成マニュアルを作成していきます。
人材育成マニュアルは、さまざまな人が閲覧する資料ですので、誰が見ても理解できるようにわかりやすく作成することが重要です。
人材育成マニュアルを作成したら仮運用を行い、問題なければ本格的に運用を開始しましょう。
効果的な人材育成マニュアルにするために意識すべきポイント
効果的な人材育成マニュアルにするために意識すべきポイントは、以下の3つです。
- 写真や動画を積極的に活用する
- いつでも閲覧できるような状態にしておく
- 定期的に見直す
一つずつ解説します。
写真や動画を積極的に活用する
せっかく人材育成マニュアルを作成したとしても、マニュアルが文章のみで構成されていると、読みづらい・分かりづらいと感じられてしまう可能性もあるでしょう。
そこで、人材育成マニュアルでは写真や動画、図などを積極的に取り入れ、誰が読んでも分かりやすいよう工夫をしましょう。
また、文章もなるべく回りくどい表現を避けて、シンプルかつわかりやすい言葉を用いることを心がけましょう。
いつでも閲覧できるような状態にしておく
人材育成マニュアルを作成したとしても、閲覧制限がかかっていては意味がありません。
セキュリティに十分気をつけながら、いつでも閲覧できるような状態にしておきましょう。
定期的に見直す
人材育成マニュアルは、一度作成して終わりではありません。
なぜなら、実際に人材育成マニュアルを運用することで、新たな改善点が浮き彫りとなるケースがほとんどだからです。
また、業界や組織そのものが変化することで、人材育成マニュアルも柔軟に対応することが求められるため、数ヵ月〜半年単位など期間を設定して、定期的に見直しましょう。
まとめ
本記事では、人材育成マニュアルを作成すべき理由や、実際の作成手順・効果的な人材育成マニュアルにするために意識すべきポイントについて解説しました。
人材育成マニュアルを作成することで、人材の定着率が向上したり教育のクオリティを一定以上に保てたりするなどの効果に期待ができます。
人材育成マニュアルを作成する際には、写真や動画を積極的に活用して見やすくしたり、定期的に見直したりすることを心がけましょう。
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