研修動画の作り方や作成するメリット・ポイントについて徹底解説!
最近では、研修において動画を活用している企業も増えてきています。
研修動画を作成することでさまざまな効果が期待できますが、詳しいメリットや作り方について把握していないという担当者もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、研修動画の基礎知識や作成するメリット・作り方などについて解説します。
目次
研修動画とは?
研修動画とは、研修で受講者に対して教える内容をまとめた動画のことです。
例えば新入社員研修であれば、ビジネスマナーや企業理念・業務の基礎知識などを説明した動画、リーダー研修であれば、リーダーに求められる役割やメンバーに対する指導方法などを説明した動画と、テーマに合わせて内容はさまざまです。
対面での研修とは違い、受講者が繰り返し視聴できる、視覚情報を交えた説明がしやすいなど動画ならではのメリットがあります。
研修動画の形式は3種類
研修動画の形式は、以下の3種類です。
- セミナー形式
- ドキュメンタリー形式
- マニュアル形式
それぞれの特徴を順番に解説します。
セミナー形式
セミナー形式とは、研修で講師が資料を用いながら話している様子を撮影した動画のことです。
ほとんどの研修に適しており、実際に講義を受講しているような感覚で視聴できます。
研修動画用として一から撮影したものを流す場合もあれば、実際に行われた講義の様子を撮影して、そのまま流す場合もあります。
ドキュメンタリー形式
ドキュメンタリー形式とは、実際に社員が働く様子やインタビュー映像などを用いた動画のことです。
職場の雰囲気や1日の流れなど、社員のリアルな様子を見せられるので、研修のほか採用で活用している企業も少なくありません。
ストーリー性のある動画となっているので、受講者からは飽きることなく最後まで視聴してもらえます。
マニュアル形式
マニュアル形式とは、システムの操作方法や業務の遂行手順など、ルールや決まりごとについてまとめた動画のことです。
テキストだけでは伝えるのが難しい内容であっても、動画にすることでわかりやすく説明できます。
主に新入社員研修で活用されることがほとんどです。
研修動画を作成するメリット
研修動画を作成するメリットは、以下の4つです。
- 学習効果を高められる
- 自分の好きなタイミングで受講できる
- 学習クオリティを一定に保てる
- コストの削減につながる
一つずつ解説します。
学習効果を高められる
動画は、視覚と聴覚に同時に情報を伝えられます。
テキストや画像よりも膨大な情報を短時間で伝えることが可能なため、特に視覚・聴覚情報が重要なテーマにおいて、学習効果を高められます。
また、研修動画は繰り返し何度でも利用できるので、知識の定着率を向上させることも可能です。
自分の好きなタイミングで受講できる
従来のオフライン研修は、決まった時間に指定された場所で受講するのが当たり前でしたが、研修動画を作成することで、受講者は自分の好きなタイミングで受講できます。
そのため、受講者の負担軽減につながります。音声を流すのが難しい場所でも受講できるよう、テロップをつけてみるのもおすすめです。
学習クオリティを一定に保てる
同じ研修内容であっても、講師の力量次第で受講者の理解度に差が生じることがあります。
しかし、研修動画であれば受講者全員が同じ動画を視聴することができるため、教材のクオリティを一定に保つことが可能です。
コストの削減につながる
これまでの研修は、開催するたびに人件費や会場費などがかかっていましたが、研修動画は一度作成すれば、その後は何度でも繰り返し利用できます。
そのため、コストの削減につながります。
ただし、研修動画を作成するにあたって、最初は外注費や人件費などがかかります。研修動画の制作については、短期的なコストではなく長期的なコストとして考えましょう。
研修動画の作り方
研修動画の作り方は、以下の4ステップです。
- 目標を明確にする
- 形式を決める
- 内容や構成を考える
- 動画素材を撮影・編集する
それぞれの手順について順番に解説します。
1.目標を明確にする
まずは、研修そのものの目的をもとに「研修動画を視聴した受講者にどのようになってほしいのか」目標を設定しましょう。
また、その目的・目標は受講者にも明確に伝えるようにしましょう。これらを理解した上で視聴してもらった方が、受講者への意識や行動への変化が期待できます。
ここで立てた目標をもとに、このあとの項目にある、どのような形式・内容・構成ならその目標を達成することができるかを考えます。
2.形式を決める
目標を明確にしたら、動画の形式を決めていきます。
前項でも紹介したように、研修動画には「セミナー形式」「ドキュメント形式」などさまざまな形式があります。
それぞれの特徴をしっかり把握した上で、自社に最適な研修動画の形式を選びましょう。
3.内容や構成を考える
形式が決まったら、内容や構成を考えます。
セミナー形式の場合は講義のシナリオを作成し、ドキュメンタリー形式の場合は撮影の段取りやインタビューで質問する内容を話し合うなど、形式によってそれぞれ異なります。
内容や構成次第で研修動画のクオリティも大きく変わるので、慎重に考えましょう。
4.動画素材を撮影・編集する
内容や構成をもとに、必要な動画素材を撮影し、編集します。
昨今、スマホでも十分撮影できたり、手軽に使える動画編集ツールが提供されていたりと、動画制作へのハードルは下がってきています。
しかし、研修動画としてクオリティの高いものにするためには、ある程度ノウハウも必要です。
動画制作初心者の方が通常業務の合間に作るとなるとどうしても負担がかかってしまい、品質も安定しない可能性があります。
そのため、外注による制作も検討するようにしましょう。
効果の出る研修動画にするために意識すべきポイント
効果の出る研修動画を作成するためには、以下の点を意識することが大切です。
- 10分以内の動画にまとめる
- クイズを出題するなど受け身にならない工夫をする
- テロップや効果音・表などをつける
- 受講者の閲覧環境に合わせて編集する
- 必要に応じて資料で補足する
- 後から編集できるようにする
一つずつ解説します。
10分以内の動画にまとめる
長い研修動画は集中力が切れやすいだけでなく、視聴のハードルも上がります。動画を作成する際には1つ10分以内を目安にしましょう。
アメリカで行われた研究では、7~12分ほどであれば集中力に変化はほぼないものの、13分以降は集中力が下がることが分かっています。そのため、長い動画は学習を目的とする研修には向きません。また、テーマやトピックごとにまとめられた10分程度の短い動画であれば、視聴者は自分が学びたいテーマに絞って効率的に学習を進められます。
短い動画は制作側にとってもメリットがあります。動画が短ければ撮影や編集時間を短縮でき、その分コスト削減や余った時間をクオリティを高めることに使えます。
参考:Optimal Video Length: How Long Should A Marketing Video Be?
クイズを出題するなど受け身にならない工夫をする
視聴者が映像を見るだけの受け身な形になってはいけません。
研修動画による学習は、その性質上一人で行うことがほとんどです。そのため、学習は一方通行になりやすいことから、学習効果が低下しやすいという問題点があります。
こうした問題を解決するには、視聴者が能動的になれる工夫が必要です。例えば、動画の間にクイズを設けてみましょう。各動画の最初に前回の学習内容の復習小テストを流すのも良いかもしれません。
こうした工夫があれば、視聴者は自ら考える時間を得られます。そのため、受け身になって動画を流し見するのではなく、能動的に学べるようになるでしょう。
テロップや効果音・表などをつける
撮影した素材をただカットしてつなぎ合わせただけの動画では、受講者は途中で飽きてしまうでしょう。
最後まで視聴してもらうためにも、テロップや効果音、解説の場面では図や表などをつけることが重要です。
その結果、見やすくメリハリのある研修動画となり、受講者の理解度も高まります。
受講者の閲覧環境に合わせて編集する
研修動画を作る際は、受講者の閲覧環境をイメージすることも大切です。
例えば、スマホなど小さな画面で閲覧することも考え、動画の見え方・テロップの大きさ・音量なども配慮することが大切です。
また、OSや再生ソフトのバージョンが古い場合、動画を再生できないまたは音声や映像が途切れるなどして正しく視聴できなくなる可能性があります。
このような状態では、どんなに良い動画であっても満足いく学習はできません。古い端末を使用する受講者を考慮し、幅広い環境で視聴できる配信サービスを活用するようにするなどの対策が必要です。
必要に応じて資料で補足する
研修動画で伝えきれない情報があれば、必要に応じて資料での補足を行いましょう。
細かい情報まで動画に盛り込んでしまうと、動画の時間が長くなってしまったり、重要な情報がどれなのか分かりづらくなったりしてしまいます。
動画で表現しなくてもよい情報はドキュメントやスライドなど別途資料で伝えるようにして、動画では重要な部分だけをメリハリをつけて伝えるようにするとよいでしょう。
後から編集できるようにする
研修動画を作成する際は、後から編集しやすく工夫するのもおすすめです。
テーマやトピックスによっては、時代の流れとともに情報がどんどんアップデートされます。例えば、図表などの資料はできる限り最新のものを使用すべきです。しかし、アップデートされるたびに新しい動画を撮り直していては時間が足りなくなります。
そうした問題を解決するために、あらかじめ講師の解説と図表などの資料を分けて構成するのがおすすめです。こうすれば、図表のアップデートが必要な際にも、すぐに編集できます。
また、連続した動画ではなく編集点となるインターバルを入れておけば、後から簡単に編集しやすくなります。
研修動画は自社で作成できる?
研修動画は自社で作成することが可能です。しかし、企画構成から撮影・編集そして配信まで全てを自社で行うとなれば、多くの時間やコスト、そしてスキルやノウハウが必要となります。そのため、自社のみで行うのはあまり効率的とはいえません。
研修動画を検討しているものの自社ではリソースが足りない、そのような場合は外部に依頼してみましょう。
研修動画の作成を頼める主な依頼先には2つあります。一つは動画制作会社です。動画制作のプロですから、クオリティの高い撮影・編集を行ってもらえます。
もう一つは研修代行会社です。動画の撮影・編集はもちろんですが、研修代行としての蓄積されたノウハウを活かし、クオリティの高い企画・シナリオ提案を期待できます。さらに、研修後の効果測定や次回に向けたアドバイスなども受けられるため、長期目線で役立つことが多いです。
まとめ
本記事では、研修動画の基礎知識や作成するメリット・作り方などについて解説しました。
研修動画を作成することで、学習効果を高められたり、学習クオリティを一定に保てたりするなどのメリットが期待できます。
効果的な研修動画を作成したいのであれば、テロップや効果音・表などをつけたり、なるべく短くまとめたりすることを意識しましょう。
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