【オンボーディング 】メリットとは?手順や実施する上でのポイントについても解説!
新入社員がなかなか定着せずに頭を悩ませているという採用担当者におすすめの施策が、オンボーディングです。
名前は聞いたことがあっても、具体的に実施することでどのような効果が期待できるのか、あまり把握していないという採用担当者もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、オンボーディングの基礎知識やメリット・実施する上でのポイントなどについて解説します。
目次
オンボーディングとは?
オンボーディングとは、新入社員が少しでも早く職場に馴染んで活躍できるようにするための教育プログラムのことです。
なお、オンボーディングは「on-board」から派生した言葉であり、元々は「目的地に向けて飛行機や船を活用する」ということを意味します。
オンボーディングを実施することで、即戦力となる人材を確保できたり、採用コストを削減できたりするなどのメリットが期待できます。
オンボーディングが注目を集めている理由
オンボーディングが注目を集めている背景として挙げられるのが、早期離職の防止です。
厚生労働省が公表した「新規学卒就職者の離職状況(平成 31 年3月卒業者)を公表します」によると、就職してから3年以内の離職率は、高卒が 35.9%、大卒が 31.5%であることが判明しました。つまり、10人採用したとしても、3年以内に3人以上が離職してしまうような計算です。
早期離職によって、企業は再度採用活動を行う必要があるため、余計なコストがかかってしまいます。また、「早期離職の多い企業はブラック企業なのではないか」といったイメージの悪化につながる恐れもあるでしょう。
そのような事態を防ぐためにも、オンボーディングを実施する企業が増えてきているのです。
オンボーディングを実施するメリット
オンボーディングを実施するメリットは、以下の3つです。
- 早期の即戦力化に期待ができる
- 採用コストを削減できる
- 従業員満足度の向上につながる
一つずつ解説します。
早期の即戦力化に期待ができる
オンボーディングを実施することで、職場の雰囲気や人間関係・業務内容に早く馴染めるようになるため、これまでよりも早期の即戦力化に期待ができます。
早期の即戦力化によって、企業全体における生産性の向上につながるはずです。
採用コストを削減できる
新入社員一人を採用するためにも、膨大なコストがかかります。
就職白書2020によると、新入社員一人を採用する際にかかるコストは、新卒採用で93.6万円・中途採用で103.3万円であることが判明しました。
そのため、早期離職は企業にとって大きな負担となることがわかります。
オンボーディングを実施することで早期離職の防止につながるため、結果として採用コストを削減することが可能です。
従業員満足度の向上につながる
オンボーディングの主な施策として、研修やOJT、同じ部署内におけるメンバーとのランチ会や歓迎会などが挙げられます。
既存社員と積極的にコミュニケーションを図れる環境を用意することで、良好な人間関係が構築されていき、従業員満足度の向上につながります。
その結果、高いモチベーションを持って業務に取り組む社員が増えていくはずです。
オンボーディングの実施手順
オンボーディングの実施手順は、以下の4ステップです。
- 明確な目標を設定する
- 具体的な取り組みを決める
- オンボーディングを実施する
- オンボーディングの内容を振り返る
順番に解説します。
1.明確な目標を設定する
まずはオンボーディングを実施するにあたって、目標を設定していきます。
「新入社員がどのような人材へと成長してほしいのか」具体的に考えましょう。
抽象的だと、オンボーディングを振り返った後に目標を達成できたのかがわからなくなってしまうので、なるべく明確に設定することが大切です。
2.具体的な取り組みを決める
明確な目標を設定したら、次に具体的な取り組みについて決めていきます。
時期に応じた具体的な取り組みは、以下の通りです。
【入社前の取り組み】
- インターン
- 職場見学
- 懇親会
- 入社前研修
- 座談会
- 定期面談
- 交流会
【入社直後の取り組み】
- ランチ会
- 歓迎会
- OJT
- 同期会
- 各部署や部門への挨拶
- 企業理念や経営方針・業務に関する基礎知識などを習得するための研修
【入社した後も継続する取り組み】
- 1on1
- メンター制度
- スキルアップするための研修
- 社内イベント
ぜひ、参考にしてみてください。
3.オンボーディングを実施する
具体的な取り組みを決めたら、実際にオンボーディングを実施します。
実施している途中でイレギュラーな事態が起きても迅速に対応できるよう、万全の体制を整えておきましょう。
4.オンボーディングの内容を振り返る
オンボーディングを実施したら、最後に内容を振り返ります。
担当者だけの意見だけでなく、実際にオンボーディングを受けた新入社員の意見にも耳を傾けることが重要です。
両者の意見をしっかり聞いた上で、課題に挙げられた部分を改善していきます。
PDCAサイクルを回すことによって、次回はさらにクオリティの高いオンボーディングへとつながるはずです。
オンボーディングを実施する上でのポイント
オンボーディングを実施する上で、以下3つのポイントを意識しましょう。
- 資料の作成やトレーナーの選定などを事前に行う
- 目標を細かく設定する
- メンター制度を導入する
一つずつ解説します。
資料の作成やトレーナーの選定などを事前に行う
スムーズにオンボーディングを実施するためにも、必ず資料の作成やトレーナーの選定などを事前に行っておきましょう。
やるべきことを忘れないようにするためにも、チェックリストを作成しておくのがおすすめです。
▼研修実施に役立つTODOリストはこちら
目標を細かく設定する
オンボーディングは、数ヵ月と長期間で実施する教育プログラムのため、途中で新入社員のモチベーションが低下することも珍しくありません。
そのような状況を回避するためにも、成功体験を積ませることが重要です。
このときポイントとなるのが、細かな目標を複数設定しておき、新入社員が目標達成の機会を何度も得られるようにすることです。
成功体験が少しずつ積み重なっていくことで、新入社員は自身の成長を感じられるようになります。
その結果、モチベーションを維持できるようになり、オンボーディングの成功につながるのです。
メンター制度を導入する
メンター制度を導入するのもおすすめです。
メンター制度とは、上司とは異なる先輩社員が不安や悩みを聞いてメンタル面をケアする制度のことです。
担当者目線ではオンボーディングがうまくいっているように見えていても、実際は人間関係に困っていて頭を悩ませているという新入社員もいます。
メンター制度を導入することで、そのような悩みにも気付きやすくなり、迅速な対応が可能となります。
まとめ
本記事では、オンボーディングの基礎知識やメリット・実施する上でのポイントなどについて解説しました。
オンボーディングを実施することで、早期の即戦力化に期待ができたり、採用コストを削減できたりするなどのメリットがあります。オンボーディングを成功させたいのであれば、目標を細かく設定したり、メンター制度の導入を検討したりしましょう。
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