新入社員研修のオンライン化の効果とは?調査と事例でみる成功のコツ

公開日:2021.11.02  更新日:2022.12.23

最近では新型コロナウイルス感染症の影響もあり、テレワークを推進する企業も増えてきました。そのため、新入社員研修もオンラインで実施するようになってきています。新入社員研修をオンラインで実施することで、対面と比較して何が違うのか気になる担当者も多いはずです。

そこで本記事では、新入社員研修をオンラインで実施するメリットや成功させるためのコツ・実際の成功事例などについて解説します。

 

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オンライン研修3種類の特徴

オンライン研修は、全部で3種類あります。

・動画配信(eラーニング形式)
・ウェビナー
・双方向型オンライン研修

それぞれの特徴について順番に解説します。

動画配信(eラーニング形式)

動画配信(eラーニング形式)とは、あらかじめ録画された研修用動画や、インターネット上で教材となるコンテンツなどを、新入社員が視聴して学習を行う形式です。時間を選ばずに自分の好きな時間に受講できるメリットがあり、繰り返し視聴できることからも、復習材料として活用することができます。

ウェビナー

ウェビナーとは、「ウェブ」と「セミナー」を組み合わせた造語です。基本的には講義を一方的に聞く形ではありますが、チャットから質問を受けて回答するなど、一部では双方向的な面も持ち合わせています。リアルタイムで配信がおこなわれるので、動画視聴型と異なり、アップデートした最新情報を伝えることができるメリットがあります。

双方向型オンライン研修

双方向型オンライン研修では、zoomなどのWeb会議ツールを使用してリアルタイムで対話を交えて行う形式です。活発にコミュニケーションを取れることがメリットのため、参加者が大人数の場合でも、ブレイクアウトルーム機能を使い、数名のグループに分かれてグループワークを行うなど、研修内容に合わせて柔軟な対応が可能です。

 

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オンライン研修を導入している企業の割合と実態

総務専門誌『月刊総務』を発行する株式会社月刊総務の調査結果によると、実際にオンライン研修を導入している企業は73.4%です。そのうちの77.1%が「オンライン化は成功した」と話す一方で、59%がオンラインから対面に戻したいという調査結果になりました。

対面に戻したい理由としては以下の通りです。

「オンラインよりも対面の方が表情などがわかりやすい」
「参加者同士で交流を図ることができてモチベーションの向上に繋がる」
「対面の方が緊張感を持って受講できる」

次に、オンライン研修を導入している企業にオンライン研修のメリットを聞いたところ、以下の内容になりました。

「移動時間が削減できる」
「場所による制限がないので全国で実施できる」
「金銭的なコストが減る」

また、オンライン研修で感じたデメリットは以下の通りです。

「社員の交流機会が減る」
「実践型の研修が難しい」
「受け身になりやすい」

調査結果から、オンラインにすることでのメリットはあるものの、やはり対面での研修がやりやすいという声も多い印象でした。

この先、オンライン研修にはどのような対策や改善が求められるのでしょうか。

 

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新入社員研修をオンラインで実施するメリット

新入社員研修をオンラインで実施するメリットは、以下の3つです。

・効率的に実施できる
・コストの削減につながる
・研修のクオリティの均一化が可能

順番に解説します。

効率的に実施できる

対面で新入社員研修を開催する場合、会場を準備したり配布する資料を作成したりする必要があります。しかし、オンラインはパソコンやスマートフォンなどのデバイスとインターネット環境さえあれば実施できます。場所にも縛られることなく、eラーニングのような動画配信であれば、自分の好きな時間に受講可能です。

対面と比較して、効率的に実施できるのがオンラインのメリットです。

コストの削減につながる

全国に支社がいくつもある大企業の場合、研修は本部で開催されることが多いため、宿泊費や交通費などのコストがかかる企業も少なくありません。しかし、オンラインで実施することによってそれらの費用を支払う必要がなくなるので、大幅なコストの削減にもつながります。

また、最近では新型コロナウイルス感染症も拡大しているため、感染症対策にもなるのです。

研修のクオリティを均一化が可能

これまでの対面での研修では、講師の話し方や蓄積しているノウハウによって研修内容が分かりやすいこともあれば、分かりにくいこともありました。よくも悪くも講師の力量によって研修のクオリティが大きく左右されていたので、受講者同士で成長度合いに差が生じてしまうことも珍しくありませんでした。

しかし、オンラインではeラーニングのような動画配信で研修を実施することが可能です。研修クオリティの均一化により、受講者同士の成長格差をなくすことにも期待できます。

 

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オンライン研修を成功させるための5つのコツ

オンライン研修を成功させたいのであれば、以下5つのコツを意識しましょう。

・研修目的を明確にする
・受講者の主体性を引き出す
・交流の場を設ける
・顔出ししてもらう
・開催する前にネット環境をチェックしておく

順番に解説します。

研修目的を明確にする

まずはオンライン研修を実施する目的を明確にしましょう。

研修を通して達成する目標が具体化されていなければ、新入社員も研修へのやりがいを見出すことができず、モチベーションの維持が難しくなります。「研修の参加によって、新入社員にどのような姿になっていてほしいか」など、研修受講後のゴールを具体的に設定することで、オンラインで実施する場合の内容の選定が行いやすくなります。

研修目的を設定した上で、どのような研修内容にしていくのか組み立てていくることが重要です。

受講者の主体性を引き出す

オンライン研修では、どうしても受講者が受け身となってしまう場面が多く見られます。特に、新しい知識を詰め込む事も多い新入社員研修では、情報過多によって集中力が切れてしまう場合も考えられるため、一方向型の場合でも受講者の主体性を引き出すことが必要です。

eラーニングやウェビナー形式が連続するカリキュラム設定であれば、双方向型の研修内容も織り交ぜることも1つの方法と言えます。また、オンラインならではのブレイクアウトルーム機能も積極的に活用し、少人数でのグループワークをおこなうなど、受講者側の参加意識を促し、アウトプットも行える場を設けることで、集中力や定着度が向上します。

交流の場を設ける

オンライン研修では、同じ研修を受講する同期とオンライン上で繋がることができますが、先輩社員とは関わる機会がないので、社内のつながりを持つタイミングに不安を感じる新入社員も少なくありません。そのため、積極的に交流の場を設けるようにしましょう。

例えば、仕事終わりに「オンライン飲み会」を開催してみたり、新入社員研修の中に先輩社員と話すことができる「交流会」を開くことで、組織として活発的なコミュニケーションをおこなうことができます。

顔出ししてもらう

オンライン研修は、顔出ししなくても参加することができますが、原則として顔出し参加を義務化しましょう。なぜなら、顔出しをしないまま参加すると緊張感が薄れてしまい、研修の内容が頭に入らない参加者が増えてしまうからです。

研修の内容を聞き流しながら別の作業を行おうとする参加者もいるので、特別な事情がない限りは顔出しをお願いしましょう。

開催する前にネット環境をチェックしておく

オンライン研修で一番大きな問題となっているのが、ネット環境です。ネット環境が悪いと、途中で画面がフリーズしたり音声が乱れてしまったりするなどのトラブルが発生します。

その結果、受講者の集中力が低下してしまったり、当初予定していた終了時間が大幅に伸びてしまったりするなどの事態につながってしまいます。そのため、開催する前に必ずネット環境が安定しているかどうかをチェックしましょう。 

 

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4.オンライン研修が成功している企業事例3選

この章では、オンライン研修を導入して実際に成功している事例を紹介します。

凸版印刷

印刷会社である凸版印刷では、420名の新入社員に対して21人のトレーナーを配置(20人に1人の割合)し、27日間のオンライン研修をおこなった結果、研修満足度99%を実現することができました。

研修最終日に実施する総合テストでは、過去8年間の中で最も高い点数となったのです。アンケートによると、「対面での研修と違ってオンライン研修の方が、研修内容を何度も見返すことができて有効である」と回答した人が76%もいました。

また、凸版印刷では、歩数や睡眠時間を計測できる「みんなのコンディションアプリ」を導入し、心身ともにコンディションを整えることにも重点を置きました。チームに分かれて、1日の歩数を競い合う「ウォーキングワーク」を取り入れたことによって、運動不足の解消と集中力が向上されるなど、随所でオンラインのメリットを最大限活用し、研修を成功に導きました。

参考:TOPPAN|凸版印刷、新入社員在宅オンライン研修の成果について

ソフトバンク

ソフトバンクでは、新入社員約600名に対して入社式から新人社員研修までをフルリモートでおこないました。

新入社員へ内定時にiPadを支給していたことから、始めの週はiPadで学習をおこなってもらい、その間に初期設定を済ませたPC約600台を各自へ配送するなど、新入社員のインターネット環境、デバイス環境をいち早く整備することに成功しています。

研修内容は「ビジネス基礎トレーニング」と「新規事業提案」の2部構成となっており、「新規事業提案」では、実際に4〜5名のグループに分かれて、ディスカッションから資料の作成、最終日にはプレゼンを行う、という流れを全てリモートで完結させる内容でした。

受講者からは「研修という意味ではリモートでも足りる部分は多かった」「対面の講義よりも多くの質問が可能になった」などの声が寄せられ、オンラインによって起こる”つながりの希薄化”などの課題も考慮しながら、「今後はオンラインを有効に取り入れたハイブリッド型の研修が浸透するのでは」と人事担当者は話しています。

参考:Softbank|ソフトバンクは約600名のリモート新入社員研修に、どうして成功した?

ホンダ

ホンダは、新入社員約600名を採用し、本来であれば三重県鈴鹿市にて1週間の研修を受講してもらう予定であった研修の全てを、オンラインで行うことが決定しました。

オンライン研修に伴い、研修期間も2ヶ月間延長した上で、主体的な人材に育て上げるため4つのワークショップを実施。ワークショップによって、インプットとアウトプットのバランスをとることで、受講者の主体性を重要視しています。また、ワークショップ以外にもそれまで活用してこなかったeラーニングの活用や、講義が終了してからは毎日リフレクションを実施することで、内省力の強化もおこないました。

2ヶ月という長期研修ということもあり、モチベーションを維持することが課題になっていましたが、朝と夕方のミーティングで工夫したポイントなどをお互いに話し合ったりすることで、モチベーションの管理に努めることに成功。「質問や意見が出やすくなったメリットを実感した」と、人材育成グループリーダーの鈴木繁正氏は語っています。

参考:JMAM|【事例】本田技研工業|600人の新入社員研修をオンライン化。その成功の秘訣とは?

 

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まとめ

本記事では、新入社員研修をオンラインで実施するメリットや成功させるためのコツ・実際の成功事例などについて解説しました。

新入社員研修をオンラインで実施することで、コストの削減につながったり研修のクオリティを均一化できたりするなどのメリットがあります。ただし、開催中は常に顔出ししてらったり交流の場を設けたりするなどのポイントを押さえておきましょう。

 

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本記事を参考に、オンラインでの新入社員研修の開催を成功させましょう。

 

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