人事評価コメントで上司が気をつけるべきマナーやポイントとは?例文も紹介!
人事評価を行う際は、なぜその評価に至ったのかを明確にするため、評価者である上司は部下に対してコメントを記載します。
コメントは部下のモチベーションにも大きく影響するため、しっかりと言葉を選んで記載する必要がありますが、どのように書けばいいのかわからないという人もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、人事評価コメントをする上で上司が気をつけるべきマナーや意識すべきポイント、例文について解説します。
目次
人事評価コメントをする上で上司が気をつけるべきマナー
人事評価コメントをする上で上司が気をつけるべきマナーとして、以下の2つが挙げられます。
- ほかの従業員と比較しない
- 部下の人格を否定するようなコメントはしない
順番に解説します。
ほかの従業員と比較しない
ほかの従業員と比較して相手が傷つくようなコメントを書いてしまうと、多くの部下は自分に自信を失ってしまいます。
その結果、業務へのモチベーションが低下する可能性が高くなるため、注意が必要です。
ほかの従業員について言及する場合には、「〇〇さんを参考にしてみましょう」といった内容に留めておきましょう。
部下の人格を否定するようなコメントはしない
人事評価の対象となるのは、あくまでも部下がこれまで行ってきた業務内容についてです。
そのため、部下の人格を否定するようなコメントも、もちろんNGです。
部下の人格を否定するようなコメントをした場合には、パワハラとして訴えられたり、傷ついたことで離職したりする恐れもあるため、注意しましょう。
上司による人事評価コメントの例文
上司による人事評価コメントの例文を以下5つのパターンに分けて紹介します。
- 営業職の場合
- 事務職の場合
- 技術職の場合
- 企画・マーケティング職の場合
- サービス職の場合
営業職の場合
営業職の場合は、これまでの実績が明確な数値として表れます。
そのため、数値に触れながら評価するのがポイントです。
【例】
営業目標を130%まで達成できたのは大いに評価する。
達成できた要因として、ユーザーのニーズに沿った提案と事前のリサーチに注力したことが大きいと考えられる。
ただ、クレームの件数や解約率は前月と変わっていないので、アフターフォローをどのようにするかが今後の課題である。
事務職の場合
事務職の場合は、営業職のように実績が明確な数値として表れるわけではありません。
そのため、業務のスピードやクオリティ、業務を効率化するために改善しているポイントなどについて評価していきます。
【例】
表計算ソフトを積極的に活用したりマクロを挿入したりするなど、ルーティン作業をいかに効率的に行うのか、工夫している部分が随所に見られた。
今季の目標としていた紙面から電子へのデータ移行もスムーズに行えており、業務のクオリティも申し分ない。
ミーティングでも積極的に発言しており、前回指摘した部分の改善が見受けられる。
技術職の場合
技術職の場合は、一つの商品やサービスの開発が主な業務となりますが、完成するまで時間がかかります。
そのため、業務のスピードやクオリティだけでなく、技術貢献度についても評価していきます。
【例】
製品Aの生産コストを5%削減するために、設計工程や生産工程において問題となっている技術的課題を抽出し、改善。
その結果、最終的には10%の生産コストを削減することに成功した。
今後はさらに新たな知識や技術を習得して、新製品の開発に取り組んでほしい。
企画・マーケティング職の場合
企画・マーケティング職の場合は、営業職のように実績が数値として明確に表れることが多いですが、業務によってはそうでないこともあります。
そのため、上司は業務全体を把握して評価することが求められます。
【例】
自社サイトのPV数やCV率などのデータを分析して改善に取り組んだことで、前年よりも110%向上した。
また、ユーザーの需要やトレンドを把握して作成したLPが、売り上げの増加に大きく貢献している点も素晴らしい。
今後は新たな知識やスキルを習得しつつ、人材の育成にも努めてほしい。
サービス職の場合
サービス職の場合は、お客様に楽しんでもらったり喜んでもらったりして、顧客に満足してもらうことが何よりも重要です。
そのため、上司は正しい言葉遣いや勤務態度、身だしなみなどについて評価していきます。
【例】
常に笑顔を絶やすことなく接客しており、お客様へのお声がけも積極的である。
Googleレビューの評価も上がっており、目標としていた顧客満足度85%の達成に大きく貢献したといえるだろう。
ムードメーカーとしての役割も果たしており、従業員同士の関係性が構築されているのも伺える。
新たな従業員が続々と増えてきているので、リーダーとして引き続き先導してほしい。
人事評価コメントを書く際に意識すべきポイント
人事評価コメントを書く際に意識すべきポイントとして、以下の3つを紹介します。
- 相手の立場を考慮する
- 良い点と悪い点の両方についてコメントする
- 具体的に書く
一つずつ解説します。
相手の立場を考慮する
人事評価コメントを書く際には、社歴やこれまでの経験など相手の立場を考慮することが大切です。
たとえ上司と部下という立場であっても、入社歴が相手のほうが早かったり年上だったりする場合には、敬語を用いる必要があります。
また、いくら的確なコメントをしたとしても、入社歴が浅いと理解できない可能性があるため、なるべく専門用語を使わずにわかりやすく書くことが大切です。
良い点と悪い点の両方についてコメントする
人事評価コメントを書く際に良い点ばかりを記載すると、改善すべきことがないと思われてしまい、現状維持となる可能性があります。
逆に悪い点ばかりを記載すると、モチベーションの低下につながる恐れがあります。
そのような事態を防ぐためにも、良い点と悪い点の両方についてコメントするようにしましょう。
具体的に書く
人事評価コメントの内容が抽象的だと、部下は何が評価されてどこを改善したらいいのかがわからなくなる可能性があります。
そのため、人事評価コメントはなるべく具体的に書くことを心がけましょう。
そうすることで、納得度や理解度が高まります。
まとめ
本記事では、人事評価コメントをする上で上司が気をつけるべきマナーや意識すべきポイント、例文について解説しました。
人事評価コメントをする際には、ほかの従業員と比較したり部下の人格を否定したりするようなコメントをしないことが、最低限のマナーです。また、相手の立場を考慮したり、良い点と悪い点の両方についてコメントしたりすることを意識しましょう。
人事評価コメントの例文についても紹介しているので、参考にしてみてください。
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