【リカレント教育】注目されている理由とは?メリットやデメリット・推進方法についても解説!
近年、「リカレント教育」という言葉を耳にする機会が増えてきました。
しかし、リカレント教育が具体的にどのような意味なのか、あまり把握していないという人も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、リカレント教育が注目されている理由や、企業がリカレント教育を推進するメリット・デメリットなどについて解説します。
目次
リカレント教育とは?
リカレント教育とは、学校での教育が終わった後も、就労と学習を繰り返すことで生涯にわたって学び続けることです。
なお、「リカレント(recurrent)」とは、「循環する」「繰り返す」といった意味となります。
企業がリカレント教育を推進することで、人手不足の解消や定着率の向上などが期待できます。
リカレント教育と似た言葉
リカレント教育と似ている言葉として、「リスキリング」や「生涯学習」が挙げられますが、それぞれの違いは以下の通りです。
リスキリング
「学習する」という意味ではリカレント教育と同じですが、学習方法が異なります。
リカレント教育は、あくまでも従業員が自主的に学習して、知識の習得やスキルの向上を図っていますが、リスキリングは企業が従業員に対して学習の場を設けることで、知識の習得やスキルの向上を促しています。
生涯学習
「生涯にわたって学習する」という意味では、リカレント教育と同じですが、目的が異なります。
リカレント教育は、あくまでも仕事に活かすことを目的として学習しますが、生涯学習は自身の趣味や娯楽など、仕事以外のことについても学習します。
それぞれに明確な違いがあるので、間違えないように注意しましょう。
リカレント教育が注目されている理由
リカレント教育が注目されている理由は、以下の2つです。
- ライフスタイルの変化
- 人材の流動化
順番に解説します。
ライフスタイルの変化
医療技術の進歩や生活環境の改善によって、現在は「人生100年時代」と呼ばれるほど、一人ひとりの平均寿命が伸びてきています。
その一方で、デジタルテクノロジーの発展によって社会は常に変化し続けています。
長い人生において、社会に柔軟に対応していくためにも、リカレント教育が注目されているのです。
人材の流動化
現代の日本では、終身雇用制度が崩壊しつつあります。
その結果、これまでは一つの企業で長く働き続けることが美徳とされてきていましたが、そのような概念が次第になくなりつつあるのです。
こういった人材の流動化に伴い、これまで以上に個々のスキルが重視されるようになってきていることも、リカレント教育が注目を集めている理由のひとつです。
企業がリカレント教育を推進するメリット
企業がリカレント教育を推進することで得られるメリットは、以下の3つです。
- 生産性が向上する
- 人手不足の解消につながる
- 人材の定着化を図れる
一つずつ解説します。
生産性が向上する
企業がリカレント教育を推進することで、従業員は新たな知識やスキルを身に着けることができます。
この知識やスキルを業務に活かすことができれば、生産性の向上、そして売り上げや業績の拡大につながるでしょう。
人手不足の解消につながる
リカレント教育によって生産性を高められれば、人手不足の解消にも効果が期待できます。
新たな人材を雇用するための費用が必要なくなれば、採用コストの削減につながります。
人材の定着化を図れる
リカレント教育によって、従業員は社内で新たな知識やスキルを習得できるようになるため、「転職しなくても自身の市場価値を高められる」と思うようになります。
また、「従業員のために教育環境を整えてくれている」と感じてもらうことができれば、自社に対して帰属意識が高まり人材の定着化を図れます。
企業がリカレント教育を推進するデメリット
企業がリカレント教育を推進するにあたって、メリットだけでなくデメリットもあります。
主なデメリットは、以下の2つです。
- 費用がかかる
- 労働環境を整備する必要がある
順番に解説します。
費用がかかる
リカレント教育を推進する場合、セミナーや講座の受講料を支援したり、資格取得費用を援助したりするため、費用がかかります。
そのため、資金に余裕のない企業にとっては大変かもしれません。
なお、リカレント教育を推進する企業に対して、政府は「人材開発支援助成金」や「生産性向上支援訓練」といった支援を行っているので、積極的に活用してみましょう。
労働環境を整備する必要がある
リカレント教育を推進するにあたって、企業は学習時間を確保しなければいけません。
そのため、労働環境を整備しなおす必要があります。
具体的には、以下の内容について話し合いましょう。
- どのように学習時間を確保するか
- フレックスタイム制度や時短勤務制度といった新たな制度を導入するか
- 学習している期間の業務は誰が行うか
リカレント教育の推進方法
リカレント教育の推進方法として、以下の3つが挙げられます。
- セミナーや講座の受講料を支援する
- 研修を実施する
- 労働環境を見直す
一つずつ解説します。
セミナーや講座の受講料を支援する
リカレント教育は独学で進めることも可能ですが、外部のセミナーや講座を活用するほうが効率よく学べます。
そのため、セミナーや講座の受講料を支援することも、リカレント教育における推進方法の一つです。
前項でも述べたように、リカレント教育を推進するにあたって、さまざまな支援が受けられるので、積極的に活用してみましょう。
研修を実施する
リカレント教育を推進する方法として、自社で研修を実施する企業も少なくありません。
自社で研修を実施することで、受講者のレベルに合わせたカリキュラムを構築することが可能です。
ただし、講師のレベルによって研修自体のクオリティが大きく変化するため、ハイクオリティな研修を実施したいのであれば、外部講師への依頼を検討しましょう。
労働環境を見直す
リカレント教育における推進方法の一つとして、労働環境を見直す企業も豊富にあります。
従業員が学習できる時間を確保するために、フレックスタイム制度や時短勤務制度といった新たな制度を導入したり、福利厚生を変更したりしましょう。
まとめ
本記事では、リカレント教育が注目されている理由や企業がリカレント教育を推進するメリット・デメリットなどについて解説しました。
ライフスタイルの変化や人材の流動化によってリカレント教育が注目されており、推進することで生産性の向上や人手不足の解消・人材の定着化といった、さまざまなメリットが期待できます。
ただし、費用がかかったり労働環境を整備したりする必要があるので、注意が必要です。
リカレント教育には、さまざまな推進方法があるため、本記事を参考に実施を検討してみましょう。
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