【研修種類まとめ】今の自社に最適な研修とは?運営方法のすすめ

公開日:2022.01.13  更新日:2024.06.17

企業は定期的に研修をおこないますが、研修にも形式や種類があります。そのため、研修担当者は明確な目的や受講者のゴールを設定した上で受講者に合わせた研修を開催しなければいけません。

そこで今回は研修の実施形式や種類、運営方法について解説していきます。

 

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研修を実施する目的

研修を実施する目的は「企業側」と「受講者側」でそれぞれ異なります。

企業側の場合、人材の育成や教育が1番の目的です。

特に新入社員が対象の場合には、自社の環境と業務に少しでも早く慣れてもらうことで、早期戦力化を促し、人材が組織に定着できるようフォローする観点で、研修は非常に重要です。

また、中堅社員やベテラン社員の場合は、部下を指導する立場にあります。そのため、新たなスキルや知識よりも、人材育成やマネジメント管理について研修をおこなうケースが多いです。中堅社員に自社のロールモデルとして成長してもらうことは、企業の成長へも大きく繋がるのです。

対象によって研修の内容は違えど、企業にとって「人材を育成する」という研修の目的は変わりません。

一方で、受講者側の目的はスキルアップです。

研修では、普段の業務でなかなか身に付けることのできないスキルや知識を学ぶことも可能です。受講者自身のキャリア設計に合わせたスキルの修得のために研修を活用することで、目標に向けた成長に繋げることができます。

また、メンタルヘルス対策や、モチベーションの維持などの自己コントロールを学ぶ「セルフケア」を目的とした研修は、受講者と企業の双方にとって効果があります。

 

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今の企業が抱える研修の課題点

現在の研修はオンラインでおこなう企業が非常に多いです。オンラインでは、対面に比べて「場所に縛られることがない」「研修を録画して配信できるなど、様々なメリットが存在します。

しかしその一方で、「通信環境の構築が必要」「研修受講者のモチベーションの低下」「受講者同士のコミュニケーション不足」など、オンライン特有の課題点もあります。

そのため企業では、オンライン環境の特色は活かしつつ、研修の質が向上できるような体制の再構築を行う必要にも迫られています。

 

研修の実施形式

研修の実施形式は主に3種類あります。一つずつ紹介します。

 

対面・集合型(オフライン)

対面・集合型は、一つの会場に集まって開催される研修形式です。

講師や受講者同士の距離も近いので、モチベーションを高く保ちながら受講することができます。また、グループディスカッションやロールプレイングをおこなう際には、お互いにコミュニケーションを図りながら集中して取り組むことが可能です。新型コロナウイルスが流行する前はほとんどの企業が対面・集合型の研修でした。

 

オンライン

オンラインは、デバイスや通信環境さえあればどこでも受講できる研修形式です。コロナ禍でのデジタル化の普及により、多くの企業が導入し始めました。

オンライン研修には主に「ライブ配信型」と「録画型」の2つがあります。

 

ライブ配信型

ライブ配信型は、オンライン会議ツールを使ってリアルタイムで開催する研修です。リアルタイムなので、疑問点があれば講師に質問することができます。また、オンライン会議ツールの機能の一つである「ブレイクアウトルーム」を使って、少人数のグループに分かれてディスカッションを行うことも可能です。

 

録画型

録画型は、あらかじめ録画しておいた研修動画を配信する研修です。代表的な例として「e-ラーニング」があります。録画型の場合は自分の好きなタイミングで受講することができます。また、何回でも繰り返し聞くことができるので、研修内容を覚えやすいのが特徴です。

 

ハイブリッド(Blended Leraning)

ハイブリッドは、対面・集合型のオフライン研修とオンライン研修を合わせた形式です。主に、「ブレンド型」「ハイフレックス型」「分散型」の3種類の方法が挙げられます。

 

ブレンド型

日にちや時間、研修の内容ごとに、対面型の研修とオンライン型の研修にするかを【選択する】研修スタイルです。1回目の研修はオンラインでおこない、2回目の研修は対面でおこなうといったイメージです。

 

ハイフレックス型

オンラインでの研修と対面での研修を【同時におこなう】スタイルです。企業側は、対面でおこなっている研修風景を撮影してオンラインで流すことによって、一度に2つの研修形式を受講者に提供することができます。ハイブリッド型研修=ハイフレックス型を意味する場合が多いです。

 

分散型

受講者を、対面での研修とオンラインでの研修に【あらかじめ分けておこなう】研修スタイルです。研修会場に人数が収まりきらない場合などに用いることで、時間を無駄なく効率的に活用することができます。臨機応変に研修スタイルを切り替えることができることから、受講者の学習機会を増やすことも可能となるため、今後はハイブリッド型の研修を導入する企業が増えていくはずです。

 

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対象者別:研修の種類を紹介

対象者ごとの研修種類を紹介します。

 

新入社員向け

ビジネスマナー研修(新卒)

ビジネスマナー研修では、身だしなみや挨拶、名刺の交換方法、電話対応など、これから社会人として働く上で必要なことを学びます。社会人としての意識醸成が大きな目的の一つです。また、ロールプレイング形式でおこなわれることが多いので、受講者にとっては同期と交流を図る機会にもなります。

 

OA研修

OAとは、Office Automationの略で、事務作業の効率化を図る研修です。受講者の早期戦力化に向けて、PCスキルは業務の基本スキルとして近年重要視されています。主にExcelやWordを用いておこなわれます。

 

コンプライアンス研修

コンプライアンスとは、「法令遵守」と訳されます。近年は、TwitterやインスタグラムなどのSNSが普及したことにより、社内秘の情報や従業員の悪ふざけの動画を投稿して多大なる損失を受けた企業がいくつもあります。そうした不祥事を防ぐ目的の他、企業価値の向上へと繋げるためにも実施されます。

 

ビジネスコミュニケーション研修

ビジネスコミュニケーションとは、社内や取引先などで円滑に業務を進めるためのコミュニケーションスキルのことです。企業にもよりますが、新入社員向けの内容として「報連相」を扱うことが少なくありません。「報告・連絡・相談」は社会人にとって基本となるものであるためです。座学の場合は報連相の目的・重要性やコツを学び、ワークショップなどであれば、報連相を体験し実践の中で身につける研修となります。

 

若手社員向け

セルフマネジメント研修

セルフマネジメントとは、自身が持つ能力を最大限に発揮して生産性を高めるための「自己管理」のことです。セルフマネジメント力が高ければ、社員は仕事を効率的に行えるだけでなくプライベートも充実しますし、社内の人間関係も良くなります。

企業にとっては、セルフマネジメントできる人材は、目標や目的に向かって自分自身をコントロールし、理知的に突き進める大きな戦力となるでしょう。

こうしたことから、多くの企業で若手社員向けにセルフマネジメント研修を行っています。

 

問題解決能力研修

VUCAの時代と言われる現代において、問題解決能力はとても重要です。常に変動するビジネス環境に柔軟に対応し、課題に直面してもそれを解決できる人材は企業にとって大きな戦力となるためです。

問題解決能力には大きく分けて「課題抽出力」「解決策構築力」「実行力」の3つがあります。

  • 課題抽出力:現場ニーズなどから逆算して、解決すべき課題を見抜く能力
  • 解決策構築力:課題に対してロジカルに思考し、原因を見極めて解決策を見出す能力
  • 実行力:積極的に周囲の人と協力し、組織として課題解決に取り組む能力

 

中堅社員向け

キャリアマネジメント研修

自身のキャリア実現に向けた能力の向上が目的の研修です。入社後からこれまで培ってきた経験を振り返り、改めてキャリアプランを見直すことで、今後の将来像を明確にイメージすることができ、モチベーションの向上に繋がります。

 

OJTトレーナー研修

中堅社員は、OJTのトレーナーとして新入社員にスキルやノウハウを教え、指導していく立場になります。OJTの実施は新入社員の育成にとても有効な方法ですが、トレーナーとなる社員への負担やケア体制不足なども問題視されています。そのため、研修をおこなうことで、OJTの目的や指導方法について理解を深めることができます。

 

メンター研修

メンター制度は人材育成の観点で非常に注目を受けています。しかし、実務を通して教育を行うOJTトレーナーとは異なり、「精神面」で若手社員をサポートする立場となるため、誰しもが適任とはなり得ない難しい立場となります。メンターとして自社のロールモデルとなるべき姿や資質を学ぶことで、サポートを受ける側からの信頼も得られ、良好な関係を築くことができます。

 

管理職向け

マネジメント研修

マネジメントとは「経営管理」や「組織運営」という意味です。管理職では、これまでとは異なる責任を背負うことからも、部下の指導や評価といった組織マネジメントやコミュニケーション能力といった、様々なスキルアップが求められています。そのため、リーダーシップ力の強化や人材育成の手法評価基準の方法などについての内容がメインとなります。

 

コーチング研修

コーチングとは、部下の能力やポテンシャルを最大限に引き出すことでモチベーションを向上させることです。コーチングはあくまでも、相手の中にある答えを引き出すことが基本となってくるので、話を聞くための傾聴スキルや質問スキルなどを重点的に学習します。コーチングスキルの修得によって、部下の自発性を引き出し、成長を促進させることが可能です。

 

リーダーシップ研修

管理職は部下をまとめるリーダーであり、その能力を伸ばすために多くの企業でリーダーシップ研修が取り入れられています。リーダーシップ研修では、リーダーとして責任感を意識づけさせ、リーダーとしての行動指針やチームを目的達成へと導くために必要な能力などを養います。

また、組織運営のあり方を知ることで、人間関係の重要性や部下のモチベーションの保ち方などを理解し、企業全体の生産性向上を図れる人材育成をするという意味合いもあります。

 

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目的別:研修の種類を紹介

研修は目的によってさまざまな種類があります。主なものは以下の通りです。

  • 営業に関する研修
  • コミュニケーションに関する研修
  • 組織構築に関する研修
  • ITに関する研修

それぞれについて解説していきます。

 

営業に関する研修

営業研修は、「営業成績の改善」「新たな営業手法の実践」などを目的として、営業職に向けて行われます。例えば、業界知識のアップデートやインプット、購買プロセスの理解、問題解決力向上などがあります。また、モチベーション向上や維持といった、受講者の意識改革を中心に行うこともあります。

 

コミュニケーションに関する研修

コミュニケーション研修は、「社内の活性化」「社内ネットワークの強化」などを目的に行われます。例えば、コミュニケーションの重要性や必要性、コミュニケーションを円滑に進めるコツなどを座学で学びます。ワークショップやロープレ(ロールプレイング)を通して、話し方・聞き方・質問の仕方などを実践的に学ぶ研修も多く行われています。

 

組織構築に関する研修

組織構築研修は、「組織の連携を高める」「目標達成のためのチーム作り」などを目的として行われます。例えば、連携することの重要性や必要性、チーム作りのポイントなどを座学で学びます。また、ワークショップにて複数のチームを作り、与えられた課題に取り組むといった研修が行われることもあります。

 

ITに関する研修

IT研修は「ITリテラシーの向上」「ITスキル向上」「ITを活かした業務効率化」などを目的に行われます。

例えば、WordやExcelなどツールの効率的な活用法を研修によって身につけます。また、近年は多くの企業でDX化が推進されていることから、DX研修が行われることもあります。基本ツールの研修よりも、高度かつ専門性の高い内容になることが少なくありません。

 

研修の運営方法

研修の運営方法は「自社での運営」と「外部への委託」があります。

自社で運営する場合は、講師として教える立場の従業員のスキルアップコストの削減、自社に合わせた研修カリキュラムにすることができるので、実務に直結しやすいのが特徴です。

一方、外部へ委託する場合は、自社で研修資料や講師への指導をおこなう必要がありません。更にはプロの講師による研修が受けられるので、自社にはないスキルやノウハウを身に付けることができます。

また、自社に沿った研修カリキュラム作成などは自社で内製化し、運営のみを外部に委託するという、リソースを最小限に「内製化と外部委託の両方のメリット」を活用した研修運営フローを確立させることも効果的な運営方法の一つです。

 

 

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まとめ

今回は研修の実施形式や種類運営方法について解説しました。

研修の種類は様々あるので、自分たちに合った研修スタイルを確立することが重要です。自社で研修をおこなう場合、準備や運営をおこなう必要があります。特にオンライン開催の場合は不具合が生じる可能性が多いので、不安に感じる担当者も多いはずです。

そんな時にはアウトソーシングサービスを活用しましょう。

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今回の記事を参考に、自社に最適な研修方法を見つけてみてはいかがでしょうか。

 

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