研修でテストを実施する目的や作り方・意識すべきポイントも解説!
人材育成を行うにあたって、多くの企業では定期的に研修を開催しています。
しかし、研修で学習した内容が実際の業務に活かされず、頭を抱えているという担当者も多いのではないでしょうか。
そのような場合には、テストを実施するのがおすすめです。本記事では、研修でテストを実施する目的やテストの作り方・意識すべきポイントについて解説します。
目次
研修でテストを実施する目的
研修でテストを実施する目的は、以下の3つです。
- 受講者が研修内容を理解しているか把握するため
- 研修を継続するかどうかの判断材料とするため
- 研修の改善点を見つけるため
順番に解説します。
受講者が研修内容を理解しているか把握するため
テストを実施することで、受講者が研修内容を理解しているかどうかを把握できます。
研修内容を理解できているようであれば問題ありませんが、もし理解できていないようであれば、具体的にどこがわからないのかを確認してフォローしましょう。
研修を継続するかどうかの判断材料とするため
ほとんどの研修は一度実施して終わりではなく、継続的に実施されます。
しかし、何度同じような研修を実施しても知識やスキルが身につかず、実際の現場で活かされないようであれば意味がありません。
ほかの業務にリソースを割いたほうが企業にとっても望ましいといえます。
そのような場合にテストを実施することで、研修を継続するかどうかの判断材料となるのです。
研修の改善点を見つけるため
研修でテストを実施することで、受講者が理解できていない部分を把握できます。
「受講者が理解できていない部分=改善すべき部分」でもあるため、研修の改善点を見つけるためにも、テストの実施は必要不可欠です。
最初から完璧な研修を開催することは困難ですので、PDCAを回しながら少しずつ改善することが求められます。
テストだけでなくカークパトリックモデルの活用もおすすめ
研修では、テストだけでなく「カークパトリックモデル」を活用するのもおすすめです。
1975年にドナルド・ L・カークパトリック氏が提唱したカークパトリックモデルは、教育の効果を以下の4段階で評価するモデルです。
- 第1段階:反応
- 第2段階:学習
- 第3段階:行動
- 第4段階:業績
それぞれの評価基準について解説します。
第1段階:反応
第1段階では、実際に研修を受講してみて、どのような反応を見せるのかを測るフェーズです。
アンケートを取ったり直接聞いてみたりして、満足度が高いようであれば、次のフェーズへと進みます。
第2段階:学習
第2段階では、研修で学習した内容を受講者はどれくらい理解できているのかを測るフェーズです。
理解できているかを測るためにも、テストを実施したりレポートを提出してもらったりします。
第3段階:行動
第3段階では、研修で学習した内容を実際の業務に活かせているのかを測るフェーズです。
短期間で測ることは困難なため、数ヵ月〜1年くらいの期間を設定しましょう。
期間中は、受講者や上司から現状を共有してもらいます。
第4段階:業績
第4段階では、受講者が自社の業績にどのように貢献できたのかを測るフェーズです。
売上高といった、具体的に数値化できるデータから判断するのがおすすめです。
ただし、受講者の職種や業種によっては判断するのが難しいケースもあるため、第4段階の測定は行わないという方針を取る企業も少なくありません。
研修におけるテストの作り方
研修におけるテストの作り方は、以下の5ステップです。
- テストを実施する目的を設定する
- 出題範囲を決める
- 問題の内容を考える
- 問題用紙と解答用紙を作成する
- 実際に自分たちで解いてみる
順番に解説します。
1.テストを実施する目的を設定する
研修でテストを実施することで、受講者が研修内容を理解しているかを把握したり、研修の改善点を見つけたりするといった効果に期待できます。
しかし、研修に対する課題は企業によってさまざまであるため、「なぜテストを実施する必要があるのか」まずは具体的な目的を設定しましょう。
具体的な目的を設定することで、テストの内容を考える際の方針が明確になります。
2.出題範囲を決める
テストを実施する目的を設定したら、出題範囲を決めます。
研修で学習した内容全てを出題範囲にしても問題ありません。
ただ、出題範囲を絞ったほうが受講者のモチベーションにつながり、特に重点的に覚えようとする気持ちにもなるため、重要なポイントの理解度を高めたい場合におすすめです。
3.問題の内容を考える
出題範囲を決めたら、問題の内容を考えます。
問題の難易度は、難しすぎず簡単すぎないよう、バランスよく考える必要があります。
受講者の理解度を詳しく把握したいのであれば、「○×式」や「択一式」ではなく、「複数選択式」や「記述式」にするのがおすすめです。
4.問題用紙と解答用紙を作成する
問題の内容を考えたら、問題用紙と解答用紙を作成します。
問題用紙を作成する際には、設問文の仕様を統一したり、「です・ます」調で揃えたりすることを意識しましょう。
5.実際に自分たちで解いてみる
問題用紙と解答用紙を作成したら、実際に解いてみましょう。
問題が難しすぎたり、誤字脱字があったりする場合には、適宜修正していきます。
特に問題がなければ、これでテストの完成です。
研修でテストを実施する際に意識すべきポイント
研修でテストを実施する際に意識すべきポイントは、以下の3つです。
- 事前にテストを実施することを伝えておく
- 1回だけでなく複数回行う
- テスト実施後のフォローを行う
一つずつ解説します。
事前にテストを実施することを伝えておく
事前にテストを実施することを伝えることによって、従来よりも研修に臨む姿勢が変わります。
その結果、より効果的かつ有意義な研修となるはずです。
1回だけでなく複数回行う
テストは、研修中に一度実施するだけでも十分な効果が期待できます。
しかし、数ヵ月後に再度実施することで、しっかり定着しているかを確認できます。
その時点であまり定着していなかったとしても、テストによって研修の内容を復習できて定着するようになるため、1回だけでなく複数回行うのがおすすめです。
テスト実施後のフォローを行う
研修で実施したテストの効果を最大限高めたいのであれば、実施後のフォローも必ず行いましょう。
テストの結果に応じて、指導方法や現場でのサポート体制を変えることで、受講者は高いモチベーションを維持したまま業務に取り組めるようになるはずです。
まとめ
本記事では、研修でテストを実施する目的やテストの作り方・意識すべきポイントについて解説しました。
研修でテストを実施することで、受講者が研修内容を理解しているかを把握できたり、研修の改善点を見つけられたりします。
研修でテストを実施する際には、事前にテストを実施することを伝えたり、1回だけでなく複数回行ったりすることを意識しましょう。
テストの作り方も詳細に説明しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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