【ジョブクラフティング】メリットや手順・意識すべきポイントについて紹介!
「生産性がなかなか向上しない」「離職率が高くて困っている」
上記のような課題に頭を抱えている企業も多いのではないでしょうか。
そこでおすすめなのが、「ジョブクラフティング」です。
本記事では、ジョブクラフティングの基礎知識やメリット・実施手順などについて解説します。
目次
ジョブクラフティングとは
ジョブクラフティングとは、従業員一人ひとりが自身の業務に対する捉え方や行動を変化させることで、やりがいを見出す手法のことです。
ジョブクラフティングによって、モチベーションの向上や離職率の低下など、さまざまな効果が期待できます。
ジョブクラフティングが注目されている理由
ジョブクラフティングが注目されている理由として挙げられるのが、現代が「VUCA時代」であることです。
VUCAとは、将来を予測するのが困難な状態のことを指し、以下4つの頭文字を取ってできた言葉です。
- Volatility(変動性)
- Uncertainty(不確実性)
- Complexity(複雑性)
- Ambiguity(曖昧性)
最近は、新型コロナウイルス感染症やAIの発達などによって、世界情勢が大きく変わりつつあります。
未来がどのようになるのか全く予測できない状況のため、自身の業務に対してやりがいや意義を持てなくなってしまう従業員も少なくありません。
その結果、休職や退職につながってしまい、企業はさらなる人材不足へと陥る可能性があるでしょう。
そのような事態を防ぐためにも、多くの企業でジョブクラフティングが注目されています。
ジョブクラフティングの3つの視点
ジョブクラフティングには、以下3つの視点があります。
- 作業クラフティング:これまでとは異なるような業務のやり方に変更したり、新たな業務内容を追加して充実させたりする
- 人間関係クラフティング:積極的にコミュニケーションを図って人間関係を築いたり、周囲と協力してやりがいを見出したりする
- 認知クラフティング:これまで行ってきた業務のクオリティを見つめ直したり、生み出した商品やサービスがどのように社会貢献できているのかを考えたりする
ジョブクラフティングを考える上で非常に重要な要素のため、覚えておきましょう。
ジョブクラフティングのメリット
ジョブクラフティングを実施する主なメリットは、以下の3つです。
- モチベーションが向上する
- 離職率の低下につながる
- 新たなアイディアが創出しやすくなる
一つずつ解説します。
モチベーションが向上する
ジョブクラフティングによって、従業員は業務に対する捉え方や行動を自ら変化させていき、やりがいを見出します。
誰かに指示されて動くのではなく、自発的に考えて行動するため、従来に比べてモチベーションが向上するでしょう。
離職率の低下につながる
ジョブクラフティングによって業務に対するやりがいを見出すことができれば、従業員はこれまで以上に熱心に業務へと取り組むはずです。
また、自社に対してやりがいを見出せたことへの感謝の気持ちが生まれれば、帰属意識が高まり、離職率の低下につながります。
新たなアイディアが創出しやすくなる
ジョブクラフティングでは、従業員一人ひとりが自身の業務を変化させるため、主体性が生まれます。
既存の概念を覆すことで、これまでは思いつくことのなかった新たなアイディアが創出しやすくなるはずです。
ジョブクラフティングの実施手順
ジョブクラフティングの実施手順は、以下の4ステップです。
- 業務内容を洗い出す
- 自己分析を行う
- 仕事の捉え方を見直す
- 仕事の方法や人間関係を見直す
順番に解説します。
1.業務内容を洗い出す
まずは、従業員一人ひとりが細かいタスクや、やりたくない業務・苦手な業務なども全て含めた上で、業務内容を洗い出します。
可能であれば、業務で実際に関わる人物についても併せて洗い出しましょう。
2.自己分析を行う
業務内容を洗い出したら、自己分析を行います。
仕事の目的や仕事を行う動機・自身の強み・具体的なスキルなど、さまざまな観点から分析します。
自分自身を客観的に分析するのが苦手という従業員がいる場合には、ペアを組ませて他己分析させてみましょう。
3.仕事の捉え方を見直す
自己分析を行ったら、仕事の捉え方を見直します。
「自分の仕事は社会にどのような影響を与えるのだろうか」「自分が仕事をすることによって誰が喜ぶのだろう」など、広い視点で見つめ直すことが大切です。
4.仕事の方法や人間関係を見直す
仕事の捉え方を見直したら、最後に仕事の方法や人間関係を見直します。
「やり方を変えるだけで、もっと仕事を充実させられるのではないか」「普段1人で行っている仕事を誰かとペアを組むことで、これまで以上に成果が高まるのではないか」など、ポジティブな思考に変化すれば、日頃の業務にやりがいを見出せるようになるはずです。
ジョブクラフティングで意識すべきポイント
ジョブクラフティングで意識すべきポイントは、以下の3つです。
- 属人化しないように注意する
- 主体性を発揮できるような環境を構築する
- PDCAを回す
一つずつ解説します。
属人化しないように注意する
ジョブクラフティングを実施することで、業務が属人化しないように注意しましょう。
属人化とは、特定の業務に対して限定された従業員しか進め方や内容を把握していない状態のことです。
ジョブクラフティングでは、従業員一人ひとりが自身の業務に対する捉え方や行動を変化させるため、属人化しやすい傾向にあります。
属人化によって、業務を担当していた従業員が現場を離れた際に誰もその業務に対して把握しておらず、業務そのものがストップしてしまうといったリスクがあります。
そうならないようにするためにも、定期的に面談の機会を設けて業務状況を共有してもらいましょう。
主体性を発揮できるような環境を構築する
せっかくジョブクラフティングを実施したのにもかかわらず、上司や上長が口出しをしてしまうと、やらされている感が拭えず、従業員のモチベーションが低下する要因となります。
その結果、本来の効果が期待できなくなるので、企業は主体性を発揮できるような環境を構築することが重要です。
ワークショップや研修を開催してみるのも、おすすめです。
PDCAを回す
自身の業務に対する捉え方や行動を変化させてやりがいを見出そうとしても、従業員によっては、うまくいかないこともあります。
うまくいかない状態でそのまま放置してしまうと、逆効果となる恐れがあるので、定期的に面談の機会を設けて、従業員自身によるPDCAをサポートするようにしましょう。
その結果、次第に改善していき、成果へと結びつくようになるはずです。
まとめ
本記事では、ジョブクラフティングの基礎知識やメリット・実施手順などについて解説しました。
ジョブクラフティングによって、モチベーションの向上や離職率の低下などの効果が期待できます。
ジョブクラフティングを成功させたいのであれば、属人化しないように注意したり、主体性を発揮できるような環境を構築したりすることを意識しましょう。
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