セミナー会場や開催の費用/料金相場など諸経費を徹底解説!
自社の商品やサービスを認知してもらったり、購入につなげたりするためにセミナーを開催しようと検討している企業も少なくありません。しかし、セミナーを開催する上で具体的にどのくらいの費用がかかるのでしょうか。
そこで本記事では、セミナーを開催する上でかかる費用や料金相場などについて解説します。
目次
セミナーを開催するために
セミナーを開催するための準備として以下の4つが必要です。
・企画を立てる
・講師の選択
・スケジュールを立てる
・台本や進行表を作成する
順番に解説します。
企画を立てる
まず、セミナー開催にあたって必要な作業を細かく見ていきましょう。
BtoB/BtoC問わず、セミナー開催には手間やコストがかかります。どういう費用がかかるのかなども浮き彫りにするために、まず企画をたてましょう。
どのようなセミナーにするのかにより、自身が講師を担うのか、講師を依頼するのか、また何にどれほどの金額がかかるのかなど変わります。
主に企画内容として以下を設定します。
・開催期間/開催候補日
・予算
・開催希望場所
・参加人数
・セミナー内容
・有料/無料
・講師
上記項目から開催するセミナー内容を具体的にしていきましょう。
講師の選択
セミナーを開催する際には講師が必要です。
講師は自身が適任、もしくは内部に適任者がいれば問題ありませんが、外部から呼ぶとなると適任者を探す作業、講師との交渉、スケジュール調整などの作業が必要になります。
セミナー開催について、一番大変なのは講師の選択です。
外部に依頼する場合は、講師自身にとってそのセミナーが宣伝にならなければ引き受けてもらうことは難しく、また、費用も折り合うかどうかという問題もあります。
逆に、講師にとって宣伝やメリットがあるならば、交渉も進んで費用も安く済む場合もあります。
スケジュールを立てる
企画や講師が決まったら、日時を決め、会場を抑えましょう。それからセミナーの案内をランディングページやイベントサイトなどで作り告知をします。
ここで注意したいのがセミナー会場です。セミナー会場は実際に足を運んで下見をすることをお勧めします。セミナー開催当日、来場者がストレスなく聴講できるかどうかなど、会場の設備を確認しましょう。
こちらの記事ではセミナー会場下見のコツを紹介しています。ぜひご覧ください。
▶セミナー本番前にやらなくてはいけない”会場下見”落とし穴とは?
台本や進行表を作成する
企画・講師が決まり、日時を決定して会場をおさえたらいよいよセミナー本番ですが、ここで忘れてはいけないのが台本・進行表です。
セミナーは開催時間が決められていて、目的達成のためにはスムーズに進めることが大切です。
もし台本・進行表がなければ、当日に不測の事態が発生した場合に対応できませんし、あいまいな進行でセミナーそのものが失敗となる可能性が高まります。
たとえば、開会挨拶で何を話すか決めていないと、本題の講演に入ることができません。その結果、講師や参加者の満足度を著しく下げてしまいます。
さらに、終了時刻を過ぎてしまい、会場の延長使用料などもかかる可能性があります。それは結果的に、企業のイメージを下げることにもつながるでしょう。
このような事態を避け、講師や参加者が「今回のセミナーにきてよかった」と思ってもらえるようにするためには、台本・進行表作りが重要です。
作成したら、リハーサルも行えますので、よりスムーズに進行できるようになるのもメリットです。
セミナーを開催する上でかかる費用
セミナーを開催する上でかかる費用は以下の7つです。
・企画提案作成費
・問合せ事務局費
・運営人件費
・会場費
・広告費
・機材レンタル費
・その他費用
順番に解説します。
企画提案作成費
まずは、企画を作成する費用が掛かります。そのセミナーに関する専門が内部に入ればよいですが、いなければ、セミナー会社にセミナーの中身から相談することになります。
この場合、会社情報や経営方針などのヒアリングから行うことになり、コンサルティングの要素が強くなってまいります。そして、コンサルティング費となると、10万円〜100万円以上ということもあります。
問合せ事務局費
これは、事務局でセミナーについての問い合わせや案内、管理などに対応する費用です。参加人数規模や、どのような業務を行うかによって費用が変わります。
たとえば、100名で、受講票などのメール配信、電話対応、登録者管理などの業務で、15~30万円くらいが相場となります。
運営人件費
セミナーの運営スタッフを外部に依頼した場合、当日の賃金や交通費などの人件費がかかります。前述したように外部から講師を迎え入れた場合は、交通費とは別に、講師に講演料を支払わなければなりません。
また、セミナーが長時間の場合は、お弁当や飲み物なども用意が必要です。さらに運営スタッフが多くなると、お弁当代だけでも多額の経費がかかることは留意しておきましょう。
仮に収容人数が30人程度とすると、当日の人件費としては、管理責任者1名/ステージ進行責任者1名/アシスタント1名/受付スタッフ2名/誘導スタッフ2~3名に、司会者が必要です。
この規模の場合は合計すると交通費などの諸経費を含めて10~15万円くらい程度かかります。
講師への講演料としては、その講師の知名度によって変わりますが、だいたい5万~6万円が平均とされ、加えて旅費交通費が必要です。著名人・有名人の場合は1回100万円程度かかる場合もあります。
会場費
会場費には、プロジェクターや音響装置、テーブルやイスなどのレンタル費用がかかります。
会場費を考えるうえで基準となるのが、参加者の人数と会場の定員数です。会場の定員数を確認し、セミナーの参加人数が確定したうえで、会場を選ぶようにしましょう。
セミナー会場は、「貸し会議室」や「レンタルスペース」を使用する場合が多く、費用相場は地域・広さ・使用時間によって異なりますが、東京都で日中10時~18時の間、8時間使用する場合だと以下のようになります。
・30名規模 10万円前後
・50名規模 20万円前後
・100名規模 30万円前後
また、貸し会議室の場合、会場レイアウトを「スクール」「コの字」「シアター」などに変えられ、レイアウトによって定員人数も変わるので必ずチェックしましょう。
広告費
セミナーに、参加者を集めるために広告費がかかります。
宣伝方法は、チラシやDM(ダイレクトメール)、プレスリリースなどがあります。例えば、DMを送付する場合、印刷代や郵送料も広告費に含みます。
一方、プレスリリースにはいくつか種類があり、ウェブサイトにセミナーの情報を掲載するのが主流です。最近では費用削減のために、無料のSNSを利用して集客を促している企業も増えています。
プレスリリースは配信が無料と有料のプレスリリースサイトがそれぞれあります。有料の場合は大体1記事3万円前後かかります。有料のプレスリリースサイトの場合、無料より閲覧数も多く、うまく活用すれば集客に大きく繋がります。
機材レンタル費
セミナーでは、会場で使用するマイクやプロジェクターなども準備しなければなりません。数多くのセミナーを行っていて自社所有の機材があれば良いですが、そうでなければ、機材のレンタル費が必要です。
都内の貸しホールの場合、マイクと音響がセットになって3万円、さらにビデオプロジェクターが7万円程度になるのが一般的です。
そのため、一般的なセミナーを開催する場合は、機材レンタル費として10万円前後をイメージしておくと良いでしょう。
ただし機材のレンタル費用は、地域や会場によって前後します。実際にセミナーを開催する場合は、会場側に機材レンタル費用について問い合わせておきましょう。
その他費用
セミナーを開催するには、これら以外にもさまざまな費用がかかります。
たとえば、セミナーの終了後に懇親会を開く場合は、別途で会場費や飲食費が必要でしょう。セミナー中の様子を撮影するのであれば、撮影・録音費用などがかかります。また、当日になって、印刷代や文具代などの出費があるかもしれません。
セミナーを開催するときは、こういった出費があることも考慮しておきましょう。
セミナーの開催費用を抑えるには?
セミナー開催にはさまざまな費用がかかり、その捻出に頭を抱えている担当者も多いのではないでしょうか。ここでは、セミナーの開催費用を抑えるコツやポイントを解説します。
SNSで集客する
SNSを活用すればコストを抑えて集客を行えます。
FacebookやX(旧Twitter)は、一般層はもちろんビジネスマンの利用者も多いSNSです。
また、興味がある話題がおすすめとしてタイムラインに出てきやすく、興味のあるキーワードで検索できることから、幅広くセミナーを宣伝できます。
ただし、日頃から自社の公式SNSアカウントを運営していて、ある程度のフォロワーが付いている場合に活用できる方法です。
SNSのほかにも、セミナーのポータルサイトに自社セミナー情報を掲載する方法もおすすめです。
セミナーそのものに興味・関心が高い層を取り込めるため、絞り込み集客を行えます。無料で情報掲載できるポータルサイトも複数ありますので、ぜひ活用してみてください。
共催を検討する
セミナーの共同開催はコストを抑える方法の一つです。
単独企業によるセミナー開催は、自社を強くアピールできることが大きなメリットです。しかし、当然ですが開催費用は全て自社で出さなければなりません。
費用対効果を考えた場合、単独でのセミナー開催は難しいと判断されることもあるでしょう。
一方、複数企業による共催であれば、コストをそれぞれで分担できます。
同業他社との共催はもちろんですが、他業種の企業と共催するのも面白いです。単独開催のセミナーや同業他社との共催では実現できなかった、まったく新しい顧客層を発掘するチャンスがあるためです。
これはコストを抑える以上のメリットがありますので、ぜひ共催も検討してみてください。
地域の公共施設を利用する
セミナー費用をできる限り抑えたいということであれば、公共施設の利用も検討してみましょう。
たとえば、地域の公民館などは、料金設定が民間のものよりも格安であることがほとんどです。数百席を備えたホールでも、平日昼間の利用であれば5万円以下で利用できることも珍しくありません。
設備もそれなりに整っているので、費用を抑えるのに公共施設は向いています。
しかし、公共施設の場合は営利目的での使用が不可となっているケースもあります。また、予約や利用は地域の居住者または就労者のみしかできないことも少なくありません。
こうした条件は施設によって異なりますので、料金や設備を含めて事前に確認しておきましょう。
セミナーの料金相場とは?
セミナーを開催する上で重要なのが参加費用。
参加費用が高すぎると参加者が集まりません。一方、安く設定すると赤字になる可能性があるので、セミナーの料金相場を把握しておく必要があります。セミナーの料金相場は大体3,000〜5,000円です。
ただし、有名な講師を招いたり参加者特典として豪華な商品やサービスなどを提供したりする場合には、セミナーの参加費用を高く設定することもあります。
セミナーの開催内容によって臨機応変に料金を設定しましょう。
セミナーの参加費用を無料にすると?
参加費用のかからない「無料セミナー」を検討している担当者の方もいるかもしれません。無料セミナーは参加費用がかからないため、多くの参加者を集めやすいでしょう。
その一方で、無料セミナーは収益化に結びつけにくい傾向にあります。参加ハードルが低い分、参加者のモチベーションが低い傾向にあるためです。
セミナー開催後のナーチャリング(参加者が契約・購入に至るように育成すること)にはかなりの労力が必要です。
また、無料セミナーはキャンセル率が高くなる可能性があります。参加ハードルや参加者のモチベーションが低いことから、気軽にキャンセルしやすいのです。
そのため、無料セミナーの場合は当日キャンセルが重なることもあり、実際の参加者数を読みにくくなります。
セミナー料金を決めるためのポイント
セミナー料金を決めるためのポイントは以下の3つです。
・セミナーの開催時間
・セミナーの参加者
・講師の実績
順番に解説します。
セミナーの開催時間
セミナーの開催時間はセミナー料金に大きく関わってきます。
多くのセミナーは1〜2時間で終了することがほとんどですが、半日や1日かけて開催するセミナーも珍しくありません。セミナーを開催する場合には、大きな会場を借りたり機材を準備したりする必要があります。
また、人件費もかかるので、セミナーの開催時間が長くなればなるほど、自然と料金が高くなるのが一般的です。
セミナーの参加者
どんな参加者を対象にセミナーを開催するかによっても参加料金が異なります。
例えば、主婦や学生などを対象にしたセミナーの場合、セミナーの参加料金が1万円以上と高ければ、集客するのは非常に困難です。一方、株や投資など40代以上の起業家や社長に向けたセミナーを開催するのであれば、参加料金が3〜5万円であっても躊躇なく支払ってくれるでしょう。
どんな層に向けたセミナーなのかを明確にして、参加者に応じたセミナー料金を設定しましょう。
講師の実績
講師の実績もセミナー料金を決める上では非常に重要です。
例えば、実績が何もない講師を招いても知名度がないため、集客につながることはありません。しかし、書籍の出版や賞を受賞しているなど、数々の実績を誇っている講師を招待するのであれば、宣伝するだけでかなりの集客に期待できます。
そのため、値段を少し高めに設定しても問題ありません。講師の実績に応じてセミナー料金を決めましょう。
まとめ
本記事では、セミナーを開催する上でかかる費用やセミナー料金を決めるためのポイント・料金相場などについて解説しました。
セミナーを一度開催するだけでもかなりの費用がかかります。セミナー開催に向けた準備中に予算が足りないという事態に陥ることがないよう、セミナー開催にかかる費用を一通り計算しておきましょう。
また、セミナーの参加費用を誤った金額で設定してしまうと赤字になる可能性があるため、注意が必要です。
セミナーを開催したくても人手不足によって開催するのが難しい場合には株式会社ニューズベースにお任せください。株式会社ニューズベースはセミナーやイベントなどの運営代行会社で、年間400件以上の運営実績があります。
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